ディスクに採取したバックアップデータを後からテープにコピーすることができます。この機能によりテープに格納したデータは、バックアップ履歴として管理されます。このとき、コピー元のディスクのバックアップ履歴と同じ世代番号として管理されます。
この機能の利用は以下のような場合に使用します。
ディスクおよびテープの両方にバックアップデータを採取したいが、テープへの書き込みはバックアップ実施時とは別の時間に行いたい。
この場合、バックアップ時には、バックアップ先をディスクのみに指定(-mオプションにDISKを指定)します。swstbackupコマンドは使用しないでください。
ディスクおよびテープの両方に採取する指定でバックアップを行なったが、テープ不足等のためテープへのバックアップが失敗した。
この場合、ディスクへのバックアップは成功しているので、テープを追加後、テープへのコピー機能を利用することにより、テープのバックアップ履歴を作成することができます。
テープへのコピーは、以下の手順にて行います。
コピーしたいバックアップ履歴を特定します。バックアップ履歴は、14.2.2.9 acmhistdisp(履歴情報表示コマンド)で確認します。ディスクにバックアップ履歴が存在する場合は、「Generation」のフィールドに相対世代番号が表示されます。ディスクのバックアップ履歴の中から、テープへコピーしたい履歴を特定します。
以下は、コマンド実行例です。
[Solarisの場合]
# /opt/FJSVswstc/bin/acmhistdisp /dev/dsk/c1t1d0s6 Generation Management Backup Server=server1 Device/dev/dsk/c1t1d0s6 Mount-Point=/mnt/Tran1 (ufs) Generation Version Backup-Date Backup-Device Status Execute Tape-Gen 1 10 2004/11/12 22:00 /dev/dsk/c1t0d2s6 succeeded ---- 1 2 9 2004/11/11 22:00 /dev/dsk/c1t0d4s6 succeeded ---- - Day Management Backup Server=server1 Device=/dev/dsk/c1t1d0s6 Mount-Point=/mnt/Tran1 (ufs) TapeCopy-Date Backup-Date Expiration-Date # |
テープへのコピーは、14.2.2.2 acmtphistcopy(テープコピー実行コマンド)を実行します。
特定のバックアップ履歴をコピーする場合
-g、-vのいずれかのオプションを使用して、相対世代番号または絶対世代番号を指定することにより、バックアップ履歴を指定します。
最新のバックアップ履歴をコピーする場合
特定のバックアップ履歴を指定しなければ、AdvancedCopy Managerテープバックアップが管理するディスクの最新のバックアップ履歴からコピーをします。
その他テープに関する指定
-bオプションで、世代管理か日数管理かの指定をします。
以下は、手順1で表示された相対世代番号2のバックアップ履歴をテープへコピーする場合のコマンド実行例です。
[Solarisの場合]
# /opt/FJSVswstc/bin/acmtphistcopy -g 2 /dev/dsk/c1t1d0s6 /dev/dsk/c1t1d0s6 acmtphistcopy completed # |
これでテープへのコピーは完了です。