記述形式
fctrlsvr {/delete | /rename | /mkdir | /rmdir} /f:FilePathName |
機能説明
サーバ上のファイルまたはディレクトリを操作するコマンドです。ファイル操作では、ファイルの削除およびファイル名を変更することができます。ディレクトリ操作では、ディレクトリの作成および削除することができます。本コマンドで操作可能なファイルは、ローカルファイル(NFS接続ディレクトリを含む)およびFTPサーバ上のファイルです。
リモートファイルの操作のみを行う場合は、Systemwalker Operation Managerがインストールされていない操作先サーバを操作することもできます。
パラメタ
/delete
ファイルを削除します。
/rename
ファイル名を変更します。
/mkdir
ディレクトリを作成します。
/rmdir
ディレクトリを削除します。
/f:FilePathName
対象のファイルまたはディレクトリのパス名を指定します。/deleteまたは/renameを指定した場合は、ファイル名には、ワイルドカードも指定できます。
ワイルドカードは、シェルによって特別な意味を持つ文字(「*」など)があるため、必要に応じてFilePathNameを一対の引用符(「'」または「"」)で囲む必要があります。
FilePathNameは、URL形式のファイルのパス名を次のいずれかの方法で指定してください。パス名は255文字以内で指定し、空白文字を含む場合はダブルクォーテーション「"」で囲んでください。
ルートディレクトリからの絶対パス名を指定します。
“file://”文字列に続いて、任意のファイルのパス名を指定します。
例) file:///usr/database/database.db
FTPサーバに対するパス名を指定します。
パス名は、フルパスまたはFTPでログイン時のカレントディレクトリからの相対パスで指定することができます。“ftp://”文字列に続いて、“サーバ名/任意のファイルのパス名”の形式で指定します。
例)フルパスで指定する場合:
ftp://foo.bar.com//usr/database/database.db
相対パスで指定する場合:
ftp://foo.bar.com/database/database.db
/fn:FileName
変更先のファイル名を指定します。ワイルドカードも指定できます。
ワイルドカードは、シェルによって特別な意味を持つ文字(「*」など)があるため、必要に応じてFileNameを一対の引用符(「'」または「"」)で囲む必要があります。
FileNameに、255文字以内でファイル名を指定します。空白文字を含む場合はダブルクォーテーション「"」で囲んでください。
本パラメタは、/renameを指定した場合のみ有効です。
/un:UserName
FilePathNameで指定したファイルまたはディレクトリにアクセスするユーザ名を指定します。
UserNameには、パスワード管理簿にあらかじめ設定したユーザ名を指定します。UserNameが半角英数字20文字以内になるように指定してください。空白文字を含む場合は、ダブルクォーテーション「"」で囲んでください。
FilePathNameがローカルパスで指定した場合は本指定は無視されます。
FTPサーバ上のパスで指定した場合は、必ず本指定を行ってください。
/lg:LoginGroup
パスワード管理簿のログイン定義名を指定します。LoginGroupは、256文字以内でログイン定義名を指定します。空白文字を含む場合はダブルクォーテーション「"」で囲んでください。
/unの指定をした場合は必ず本指定を行ってください。
/rc:nn
ファイルの操作でエラーが発生した場合のリトライ回数を指定します。
nnは0~99の整数を指定してください。それ以外の値を設定した場合は、エラーになります。省略した場合はリトライを行いません。
/ri:nnnn
エラーが発生した場合のリトライ間隔を指定します。
nnnnに0~9999の整数を秒単位で指定してください。それ以外の値を設定した場合は、エラーになります。省略値は0です。
本パラメタは、/rcパラメタで1以上を指定した場合に有効となります。
復帰値
復帰値 | 意 味 |
---|---|
0 | 正常終了 |
0以外 | 異常終了 |
コマンド格納場所
Solaris | /opt/FJSVsnjss/bin |
HP-UX | /opt/FHPsnjss/bin |
AIX | /opt/FAIXsnjss/bin |
Linux | /opt/FJSVsnjss/bin |
記述例
サーバ上のローカルファイル“/usr/database/master/database.db”をファイル名“database_backup.db”へ変更します。ファイル名変更に失敗した場合は、60秒間隔で最大3回リトライします。
fctrlsvr /rename /f:file:///usr/database/master/database.db |
処理結果
コマンドの処理が終了すると、終了時の情報を標準出力に出力します。
出力される内容を以下に示します。
[処理開始日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS |
/unを指定した場合に出力される情報です。
ワイルドカードが指定された場合、それぞれのファイルについてファイル単位で出力されます。
変更後ファイル名は、/renameが指定された場合のみ出力されます。
[発生したエラー]には、正常終了の場合は“なし”が出力されます。強制終了やエラーの場合はメッセージが出力されます。メッセージ内容については、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。
[ファイル操作種別]は、“ファイル削除”“ファイル名変更”“ディレクトリ作成”“ディレクトリ削除”のいずれかが出力されます。
ファイル操作を行う前にエラーが発生した場合は、以下の形式でメッセージが出力されます。
[処理開始日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS |
メッセージ内容については、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。
使用上の注意
事前にパスワード管理コマンドを使って、パスワード管理簿の設定を行ってください。詳細は“10.3.1 lgmanage パスワード管理コマンド”を参照してください。
FTPサーバ上のパス指定でファイルを操作できるFTPサーバは、“dir”コマンドの結果が以下の形式(パーミッション、リンク数、所有者、グループ、サイズ、日付、時刻、ファイル名の順に英数字表記)で表示されるサーバに限ります。
FTPサーバ上のパス指定が可能であるかどうかの確認方法は、“10.1.2 fcopysvr ファイル転送コマンド”を参照してください。
日付・時刻表示が日本語の場合、OSやFTPサーバのマニュアルを参照し英語表示となるように設定してください。
なお、出荷状態の日本語Solaris 2.5 オペレーティングシステム以上に付属のFTPサーバでは、ディレクトリの日付・時刻が日本語で表示されます。上記の形式で表示するためには、/etc/default/initファイルに以下の記述を追加してください。
LC_TIME=C |
本コマンドの/fパラメタに指定したファイル名に、ワイルドカードを指定した場合は、次の注意が必要です。
一度に処理するファイル数は、同時に実行するほかのサーバ業務連携コマンドで処理するファイル数を含めて、合計500ファイル以下としてください。