記述形式
fprssvr {/p [/w] | /e} /s:SourceName /d:DestName |
機能説明
サーバ上のローカルファイル(NFS接続したディレクトリを含む)の圧縮および伸長を行います。
パラメタ
/p
ファイルを圧縮します。
/w
Windows上で展開できるWindowsプラットフォーム形式で圧縮します。本オプションを指定しない場合は、UNIXプラットフォーム形式で圧縮し、Windows上では伸長できません。
/e
ファイルを伸長します。
/s:SourceName
圧縮/伸長元ファイルのパス名をローカルパスで指定します。ローカルパスは、ルートディレクトリからの絶対パスで、“/usr/database/database.db”のように指定します。FTPサーバ上のパス指定はできません。圧縮元ファイルの場合は、ファイル名には、ワイルドカードも指定できます。
ワイルドカードは、シェルによって特別な意味を持つ文字(「*」など)があるため、必要に応じてSourceNameを一対の引用符(「'」または「"」)で囲む必要があります。
SourceNameは、255文字以内で指定してください。SourceNameに空白文字を含む場合は、ダブルクォーテーション「"」で囲んでください。
/d:DestName
圧縮/伸長先のファイルのパス名をローカルパスで指定します。FTPサーバ上のパス指定はできません。伸長先ファイルの場合は、ファイル名には、ワイルドカードで指定もできます。
ワイルドカードは、シェルによって特別な意味を持つ文字(「*」など)があるため、必要に応じてDestNameを一対の引用符(「'」または「"」)で囲む必要があります。
DestNameは、255文字以内で指定してください。DestNameに空白文字を含む場合は、ダブルクォーテーション「"」で囲んでください。
既に存在するファイル名を指定した場合は、上書きされます。また、/sに指定したファイルのパス名(SourceName)と同じパス名を指定しないでください。
/rc:nn
ファイルの圧縮/伸長でエラーが発生した場合のリトライ回数を指定します。nnは0~99の整数で指定してください。それ以外の値を設定すると、エラーになります。省略した場合は、リトライを行いません。
圧縮元ファイル、または伸長先ファイルにワイルドカードが指定された場合、失敗したファイルのみリトライを行います。
/ri:nnnn
エラーが発生した場合のリトライ間隔を指定します。nnnnには0~9999の整数を秒単位で指定してください。それ以外の値を設定すると、エラーになります。省略値は0です。
復帰値
復帰値 | 意 味 |
---|---|
0 | 正常終了 |
0以外 | 異常終了 |
コマンド格納場所
Solaris | /opt/FJSVsnjss/bin |
HP-UX | /opt/FHPsnjss/bin |
AIX | /opt/FAIXsnjss/bin |
Linux | /opt/FJSVsnjss/bin |
記述例
サーバ上のローカルファイル“/database/database.prs”を“/database/copy/*.*”に伸長します。伸長に失敗した場合は、60秒間隔で最大3回リトライします。
fprssvr /e /s:/database/database.prs /d:/database/copy/*.* /rc:3 /ri:60 |
処理結果
コマンドの処理が終了すると、終了時の情報を標準出力に出力します。
出力される内容を以下に示します。
[処理開始日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS |
ワイルドカードが指定された場合、それぞれのファイルについてファイル単位で出力されます。
[発生したエラー]には、正常終了の場合は“なし”が出力されます。強制終了やエラーの場合はメッセージが出力されます。メッセージ内容については、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。
圧縮/伸長処理を行う前にエラーが発生した場合は、以下の形式でメッセージが出力されます。
[処理開始日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS |
メッセージ内容については、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。
使用上の注意
本コマンドで圧縮できるファイルは通常のファイルのみです。シンボリックリンクなどのリンクファイルは圧縮することができません。
本コマンドで/wオプションを付けて圧縮されたファイル(Windowsプラットフォーム形式)をWindows上で伸長した場合、次のように展開されます。
圧縮元で書込みが誰にも許可されていない場合は、Windowsでは読み取り専用属性になります。
圧縮元で書込みがowner/group/otherのいずれかに許されていた場合は、Windowsでは読み書き可能な属性になります。
UNIXプラットフォーム形式、Windowsプラットフォーム形式の圧縮ファイルを本コマンドを使用してUNIX上で伸長した場合、展開後のファイル情報は以下の表のようになります。
圧縮ファイルの形式 | 展開後のファイルの情報 | 展開後のファイルの情報 |
---|---|---|
UNIX | 所有者/グループ情報は、圧縮元の情報が継承される。 | 所有者/グループ情報は、実行したユーザの情報になる。 |
Windows | ・圧縮前のファイルが読み取り専用のファイルの場合 |
すべてのユーザから読込み可能な状態で、ls -lコマンドで-r--r--r--と表示されるファイルのパーミッションをさします。
すべてのユーザから読み書き可能な状態で、ls -lコマンドで-rw-rw-rw-と表示されるファイルのパーミッションをさします。
圧縮するユーザに、読み取り可能のパーミッションが設定されていない場合は圧縮することはできません。ただし、スーパーユーザは圧縮可能です。
コマンドの強制終了は、1つのファイルの圧縮/伸長が完了した時点で行われます。このため、大きなファイルを圧縮中に強制終了を行うと、コマンドの終了を待たされる場合があります。
本コマンドの/sパラメタに指定したファイル名に、ワイルドカードを指定した場合は、次の注意が必要です。
一度に処理するファイル数は、同時に実行するほかのサーバ業務連携コマンドで処理するファイル数を含めて、合計500ファイル以下としてください。
本コマンドの実行時には、サーバ上の以下の場所に、一時ファイルが作成されます。
/tmp
/tmp領域が不足した場合、圧縮・伸長することはできません。一時ファイルのサイズは、一度に圧縮・伸長するファイルサイズの合計となります。