記述形式
【Windows版】
mpbko ドライブ名:ディレクトリ名 [/Ca|/Cs] [/d] [/SN] |
【UNIX版】
mpbko -b Directory [-d] [-SN] |
機能説明
Systemwalker Operation Managerサーバ上の環境定義情報やジョブのスケジュール情報といった運用管理情報を、指定したディレクトリにバックアップします。
オプション
ドライブ名:ディレクトリ名【Windows版】
バックアップ先を指定します。ドライブ名:ディレクトリ名は、半角英数字32文字以内で指定します。空白を含むことはできません。
書込み可能なバックアップ先のハードディスクのドライブ名を指定します。
バックアップ先のディレクトリを指定します。
-b Directory【UNIX版】
バックアップ先のディレクトリ名をフルパスで指定します。指定したディレクトリが存在しない場合は、自動的に作成されます。バックアップ先のディレクトリ名は、半角英数字で指定し、空白を含むことはできません。
/Ca|/Cs【Windows版】
本オプションは、クラスタシステムでバックアップするときに使用します。クラスタ運用でない通常のシステムでバックアップする場合は本オプションを省略します。本オプションは、“ドライブ名:ディレクトリ名”よりも後に指定します。
本オプションは、運用中のノードでバックアップするときに指定します。運用中のノード上の情報と共有ディスク上の情報がバックアップされます。
本オプションは、待機中のノードでバックアップするときに指定します。待機中のノード上の情報がバックアップされます。
/d【Windows版】 -d【UNIX版】
バックアップ時に確認メッセージを一切出力せずに、サイレントモードで資産をバックアップさせる場合に指定します。本オペランド/オプションを指定する場合は、バックアップ先ディレクトリを空にしておく必要があります。バックアップ先ディレクトリにファイルが存在していた場合、コマンドは、エラー終了します。
/SN【Windows版】 -SN【UNIX版】
Systemwalker Operation Managerのサービス/デーモンを停止せずにバックアップするときに指定します。
復帰値
復帰値 | 意 味 |
---|---|
0 | 正常終了 |
1 | 異常終了 |
コマンド格納場所
Windows | Systemwalker Operation Managerインストールディレクトリ\MpWalker.JM\MpCmtool\backup\bin |
Solaris | /opt/systemwalker/bin |
実行に必要な権限
システム管理者(Administratorsグループに属するユーザ/スーパーユーザ)権限が必要です。
注意事項
本コマンドはフルパスで使用してください。
本コマンドを/SNまたは-SNオプションなしで実行すると、起動中のサービスが一時的に停止します。Systemwalker Centric Managerと共存する環境の場合は、Systemwalker Centric Managerのサービス/デーモンも同時に停止します。
Windows版の場合、操作ミス・コマンド入力ミス等を避けるため、運用環境保守ウィザードの運用環境の退避でバックアップを行うことを推奨します。手順の詳細については、“Systemwalker Operation Manager 導入手引書”の“運用環境をバックアップ・リストアする”を参照してください。コマンド実行する場合、操作ミス・コマンド入力ミス等に注意してください。【Windows版】
本コマンドを実行する前に、必ず以下を確認してください。
バックアップ先のディレクトリにアクセス権があるか。
バックアップ先のディレクトリに十分な容量があるか。必要な容量は、“バックアップ容量”を参考にしてください。
バックアップが正常に行われなかった場合は、以下を確認して必要な対処をしたうえで、もう一度mpbkoコマンドを実行してください。
バックアップ先のディレクトリにアクセス権があるか。
バックアップ先のディレクトリに十分な容量があるか。必要な容量は、“バックアップ容量”を参考にしてください。
ジョブ/ジョブネット/グループの実行中にバックアップを行い、その情報をリストアした場合、実行中だったジョブ/ジョブネット/グループは終了コード239の異常終了となります。このため、ジョブ/ジョブネット/グループが実行してない時間帯にバックアップすることを推奨します。
ネットワークドライブ上にあるディレクトリ名を指定することはできません。
バックアップ容量
【Windows版】
バックアップ先に必要な容量は、環境や登録データ量により変わります。容量は、以下の値を基に見積もります。可変部の容量を算出し、固定部の容量に加算してください。
固定部は、586Kバイトです。
可変部は以下のとおりです。
カレンダ機能を使用している場合
カレンダ数×6Kバイト
イベント監視機能を使用している場合
定義イベント行×2Kバイト
定義イベント行の行数は、[イベント監視の条件定義]ウィンドウに表示される一覧の行数と同じです。
ジョブスケジューラを使用している場合
登録プロジェクト数×1.5Kバイト
ジョブネット数×8Kバイト
ジョブ数×2Kバイト
グループ数×2.4Kバイト
グループ内ジョブネット数×12Kバイト
各種出口総容量
各ジョブの出力(stdout/stderr)容量の総和
log指定サイズ×3バイト
ジョブ実行制御を使用している場合
ジョブフォルダ数×1Kバイト
ジョブ所有者数×0.5Kバイト
キューの数×4Kバイト
システムに存在し得る最大ジョブ数×40Kバイト
debug.logファイルの大きさ(不定)
【UNIX版】
バックアップ先に必要な容量については、以下の式を参考にしてください。
“/etc/opt/FJSV*”配下の容量の合計値 |
FJSV*:製品に含まれるコンポーネントのパッケージ名
FJSV*はOSにより異なります。以下に読み替えて見積もってください。
Solaris版 : FJSV*
Linux版 : FJSV*
HP-UX版 : FHP*
AIX版 : FAIX*
記述例
【Windows版】
Systemwalker Operation Managerが“c:\win32app”配下にインストールされている場合、Systemwalker Operation Managerサーバの環境定義情報やジョブのスケジュール情報といった運用管理情報やログ情報を、“d:\tmp\OMGRBack”ディレクトリにバックアップするときの指定例を以下に示します。
cd c:\win32app\MpWalker.JM\MpCmtool\backup\bin |
【UNIX版】
バックアップ先ディレクトリを“/backup”にして、バックアップするときの指定例を以下に示します。
/opt/systemwalker/bin/mpbko -b /backup |
参考
ジョブとして登録する
mpbkoコマンドをジョブとしてスケジュールすることができます。ジョブとして登録する場合は、必ず以下を行ってください。
コマンドに/SNまたは-SNオプションを指定し、バックアップ時にサービス/デーモンが停止しないようにする
コマンドに/dまたは-dオプションを指定し、バックアップ時に確認メッセージを一切出力しないようにする
バックアップを行う前に、バックアップ先のディレクトリが空になっていることを確認する