ページの先頭行へ戻る
ETERNUS SFRecovery Manager for Oracle 14.1 説明書

D.1.1 オンライン運用:シングルサーバ構成:RMAN

オンラインバックアップ・リカバリー運用で、シングルサーバ構成のデータベースをRMANバックアップする場合のディスク資源配置について説明します。

  1. データファイル(表領域)

    ターゲットデータベースのデータファイル(表領域)を格納する領域です。

    データファイル(表領域)には、以下の制限があります。

    • ファイルシステムとRAWデバイスの混在はできません。すべてのデータファイルを、どちらかのファイル形式に統一してください。

  2. 一時ファイル(一時表領域)

    ターゲットデータベースの一時ファイル(一時表領域)を格納する領域です。
    一時ファイル(一時表領域)は、バックアップ対象ではありません。

  3. 制御ファイル

    ターゲットデータベースの制御ファイルを格納する領域です。

  4. オンラインREDOログファイル

    ターゲットデータベースのオンラインREDOログ・ファイルを格納する領域です。
    オンラインREDOログ・ファイルは、バックアップ対象ではありません。

  5. アーカイブログ

    ターゲットデータベースのアーカイブログの出力先です。
    最低「バックアップ管理世代数+1」世代分以上のアーカイブログを保存できるだけの領域を用意してください。
    また、オンラインバックアップとアーカイブログバックアップを組み合わせてバックアップ運用を行う場合は、データベースのリカバリー時に、リストアする世代のオンラインバックアップとそれ以降のアーカイブログバックアップでバックアップされたアーカイブログがすべてリストアできる領域が必要になります。

  6. データファイル(表領域)のバックアップ領域

    データファイル(表領域)のバックアップ領域です。
    RMANバックアップセットを出力します。
    バックアップ専用の領域として、以下の領域を用意してください。

    用意する資源

    説明

    準備数

    データファイルバックアップボリューム

    ファイルシステムを作成したボリュームを用意してください。
    1ボリュームにつき、古いバックアップの後削除を行う場合は2世代分のバックアップ、古いバックアップの前削除を行う場合は1世代分バックアップが格納できるサイズにしてください。(*3)

    バックアップ管理世代数(*1) × 負荷分散度(*2)

    マウントポイント

    データファイルバックアップボリュームのマウントポイントを用意してください。

    データファイルバックアップボリュームと同数

    (*1) バックアップ管理世代数:運用環境設定で設定するバックアップ管理世代数です。1~3世代が選択可能です。
    (*2) 1回のバックアップにおけるバックアップ先領域の数です。1から5までの範囲で設定できます。
    ・Oracle EditionがEnterprise Editionの場合
    負荷分散度を2以上の値で算出したバックアップ先を設定すると、1回のバックアップを複数の領域に分散できます。ただし、その場合、各出力先に出力されるデータサイズは均等ではありません。本製品では、1世代分のバックアップ先を1つの領域にまとめる(負荷分散度を1にする)ことを推奨します。
    ・Oracle EditionがStandard Editionの場合
    負荷分散はできません。そのため、負荷分散度は必ず1になります。
    (*3) 古いバックアップの前削除・後削除については、「3.7.1 バックアップ資源の管理について」を参照してください。この領域は、バックアップ・リカバリー実行時に、運用環境設定情報に指定されたマウントポイントに自動的にマウントされ、処理完了後は自動的にアンマウントされます。そのため、通常はアンマウント状態にして、システム起動時に自動マウントされないようにしてください。

  7. 制御ファイルのバックアップ領域

    制御ファイルのバックアップ領域です。
    RMANバックアップセットを出力します。
    バックアップ専用の領域として、以下の領域を用意してください。

    用意する資源

    説明

    準備数

    制御ファイルバックアップボリューム

    500MB以上の、ファイルシステムを作成したボリュームを用意してください。

    バックアップ管理世代数(*1)

    マウントポイント

    制御ファイルバックアップボリュームのマウントポイントを用意してください。

    制御ファイルバックアップボリュームと同数

    (*1) バックアップ管理世代数:運用環境設定で設定するバックアップ管理世代数です。1~3世代が選択可能です。

    この領域は、バックアップ・リカバリー実行時に、運用環境設定情報に指定されたマウントポイントに自動的にマウントされ、処理完了後は自動的にアンマウントされます。そのため、通常はアンマウント状態にして、システム起動時に自動マウントされないようにしてください。

  8. アーカイブログのバックアップ領域

    アーカイブログのバックアップ領域です。
    RMANバックアップセットを出力します。
    バックアップ専用の領域として、以下の領域を用意してください。

    用意する資源

    説明

    準備数

    アーカイブログバックアップボリューム

    アーカイブログ出力先領域サイズ以上の、ファイルシステムを作成したボリュームを用意してください。

    1

    マウントポイント

    アーカイブログバックアップボリュームのマウントポイントを用意してください。

    1

    この領域は、バックアップ・リカバリー実行時に、運用環境設定情報に指定されたマウントポイントに自動的にマウントされ、処理完了後は自動的にアンマウントされます。そのため、通常はアンマウント状態にして、システム起動時に自動マウントされないようにしてください。

  9. リカバリ・カタログ・データベース

    リカバリ・カタログ・データベースを作成する領域です。
    リカバリ・カタログ・データベース専用の領域として、以下の領域を用意してください。

    用意する資源

    説明

    準備数

    リカバリ・カタログ・データベース格納ボリューム

    10GB以上の、ファイルシステムを作成したボリュームを用意してください。

    1

    マウントポイント

    リカバリ・カタログ・データベース格納ボリュームのマウントポイントを用意してください。

    1

    この領域は、バックアップ・リカバリー実行時に、運用環境設定情報に指定されたマウントポイントに自動的にマウントされ、処理完了後は自動的にアンマウントされます。そのため、通常はアンマウント状態にして、システム起動時に自動マウントされないようにしてください。
    リカバリ・カタログ・データベースは、1つのターゲットデータベースにつき1つ用意する必要があります。

    注意

    リカバリ・カタログ・データベース・セットアップ機能で、リカバリ・カタログ・データベースの一時ファイルサイズをデフォルトサイズより大きくした場合、リカバリ・カタログ・データベース格納ボリュームのサイズを、増やした一時ファイルサイズ分多く見積もる必要があります。
    リカバリ・カタログ・データベース格納ボリュームには、十分な容量の領域を用意してください。
    リカバリ・カタログ・データベース・セットアップ機能については、「第10章 メンテナンス機能」を参照してください。


注意

  • RMANバックアップセットのサイズは、バックアップ元のファイルサイズとは異なります。バックアップ元のファイルサイズより大きくなることも考えられますので、必ず十分な領域を用意してください。

  • 複数のデータベースのバックアップ・リカバリー運用を行っている場合は、データベースごとにバックアップ領域を区別してください。

  • 各バックアップ領域には、本製品で生成されるバックアップファイル以外のファイルを格納しないでください。