管理者向けの辞書管理機能として、以下があります。
データソースの定義
データの公開/非公開
注釈と見出しの定義
データ構造の定義
共通の管理ポイントの定義
当月度の設定
演算基準日の設定
データ項目一覧のカスタマイズ
辞書の退避
データの公開/非公開、注釈と見出しの定義、管理ポイントを除くデータ構造の定義を基本設定ウィザードで設定することができます。
データソースの定義
データソースの定義をしておくことで、他サイトにあるデータベースやNavigatorが通常では対応していないデータベースにアクセスし、問い合わせや集計を行うことができます。
アクセスできるのは、以下のデータベースです。
UNIXサーバ上のSymfoware Server
Windowsサーバ上のSymfoware Server
グローバルサーバ上のSymfoware Server
データベースリンクで接続されたOracleのデータベース
ODBCドライバで接続されたデータソース
CSVファイル
Shunsaku
なお、ODBCドライバで接続したデータベースについては、ODBCドライバまたはデータベースシステムの機能または仕様によって、Navigatorの一部またはすべての機能が利用できないことがあります。
データの公開/非公開
スキーマ、テーブルまたは項目の公開/非公開を設定しておくことで、一般利用者が利用できるスキーマ、テーブルおよび項目を限定することができます。非公開を設定したスキーマ、テーブルまたは項目は、項目の一覧などにも表示されないため、一般利用者には、そのデータの存在自体がわかりません。
テーブルの公開条件を設定しておくことで、一般利用者が利用できるテーブルのデータ(レコード)の利用範囲を条件によって制限することができます。これにより、必要なデータに絞り込んだ、問い合わせ・集計が可能になります。
特定の部門や一般利用者に対して公開条件の設定を行えます(辞書の運用形態により、利用できる機能が異なります)。
指定できる公開/非公開の設定には、以下があります。
スキーマの公開/非公開
テーブルの公開/非公開
項目の公開/非公開
テーブルへの条件設定によるレコードの公開/非公開
演算項目の定義(数値演算、文字演算、時間演算、その他の演算)
注釈と見出しの定義
スキーマ、テーブルに注釈、およびデータ項目などに見出しを設定しておくことで、一般利用者は、日常用語を用いて操作を行うことができます。
定義する注釈、および見出しには、以下があります。
スキーマの注釈
テーブルの注釈
項目の見出し
管理ポイントの見出し
管理ポイントのカテゴリの見出し
データ構造の定義
テーブルの結合関係、項目属性などを定義しておくことで、一般利用者は、データの構造を意識することなく、レポート作成や分析を行うことができます。
適用可能なデータモデルについては、第4章をご覧ください。
定義するデータ構造には、以下があります。
テーブルの分類(実データテーブル/マスタテーブル)
項目属性の指定(コード、データ、時間など)
テーブル結合の定義(スタースキーマ型などの各種のデータモデル)
共通の管理ポイントの定義
辞書の管理者は、辞書内で共通の管理ポイントを作成することができます。共通の管理ポイントは、一般利用者がレポート作成や分析を行う時に、共通の管理・分析の視点として、利用することができます。
作成できる管理ポイントには、以下があります。
カテゴリ型(管理ポイントのカテゴリやデータを1つずつ分類)
マスク型(文字データの一部の桁を使って分類)
全値型(データ値をそのままカテゴリとみなした分類)
マスタ型(マスタテーブルをそのままカテゴリとみなした分類)
範囲型(数値データをデータ値の範囲で分類)
時間テンプレート(レポート作成のために時間軸を自由にレイアウト)
当月度の設定
Navigatorでは、「当月度」を基準とした相対的な指定を使って、レポートを作成することができます。辞書の管理者は、データベースの月度処理などのタイミングで、「当月度」が何月度かを設定することができます。一般利用者がレポートを作成する場合に、設定した月度を「当月度」とみなして、問い合わせ・集計が行われます。
例えば、過去3ヶ月分の売上を示すレポートを毎月作成している場合には、当月度を変更して、問い合わせファイルを実行するだけで、レポートを作成できます。
「当月度」の設定は、当月度設定コマンドを利用してバッチ処理で行うこともできるため、〆処理のようなデータベースの更新処理に合わせて、当月度の定義を変更することができます。
演算基準日の設定
Navigatorでは、「演算基準日」を使った演算項目を定義することができます。辞書の管理者が「演算基準日」を変更することにより、レポート作成時に、変更した日付で演算が行われ、レポートが作成されます。
例えば、データベース上にある「入社年度」という項目を元にして、その年の4月1日時点の勤続年数を計算する場合には、「演算基準日」を毎年、その年の4月1日に設定しておきます。
「演算基準日」の他に、「当月基準日」も利用することができます。「当月基準日」は、月ごとに基準日が変わる場合に利用します。「演算基準日」、および「当月基準日」の設定は、演算基準日設定コマンドおよび当月基準日設定コマンドを利用して行えます。
データ項目一覧のカスタマイズ
一般利用者がNavigatorクライアントから、問い合わせ表のレイアウトを指定する際に選択対象となるデータ項目の表示順などを指定できます。これにより、一般利用者が操作しやすいデータ項目の表示方法を指定できます。
辞書の退避
何らかの理由でシステムに異常が発生したときに備えて、辞書の退避をしておくことができます。辞書の退避は、Navigator辞書管理ツールのGUI操作で行うことができますが、コマンドを利用して、バッチ処理で行うこともできます。