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Interstage Service Integrator V9.2.0 導入ガイド

9.2 セットアップの流れと作業

キュー間転送機能の環境を設定するためには、ISI Studioを利用して定義を作成・登録します。ISI Studioの操作については、“ISI Studio ヘルプ”を参照してください。

キュー間転送機能のセットアップは、以下の手順で行います。

図9.1 セットアップの手順

  1. ISIサーバから定義を取得
    ISI Studioを利用し、ISIサーバから定義を取得します。
    定義の取得については、“ISI Studio ヘルプ”の“ISIサーバから定義を取得する”を参照してください。

  2. キュー間転送定義の作成
    ISI Studioを利用し、キュー間転送定義を作成します。
    キュー間転送定義の作成については、“ISI Studio ヘルプ”の“キュー間転送を操作する”を参照してください。

  3. ISIサーバに定義を登録
    ISI Studioを利用し、ISIサーバに定義を登録します。
    定義の登録については、“ISI Studio ヘルプ”の“ISIサーバに定義を登録・配置する”を参照してください。
    以降の手順4~手順6の操作は、“B.4 コマンドによるキュー間転送のセットアップ例”を参考にしてください。

  4. キュー間転送定義セットの作成
    定義を登録したISIサーバで以下のコマンドを実行し、各ホストに定義をセットアップするためのキュー間転送定義セット(ホスト名.zip)を作成します。

    esiqctgetdefset

    • キュー間転送定義セットは、ホストごとに複数生成されます。

    • コマンドを実行したディレクトリ内に、すでに同じ名前の定義セットが存在する場合は、上書きされます。

  5. キュー間転送定義セットの配布
    作成した各ホスト用のキュー間転送定義セットを、それぞれのサーバに配布します。

  6. セットアップの実行
    各サーバで以下のコマンドを実行し、キュー間転送定義セットの内容に従って、キュー間転送機能の環境をセットアップします。

    esiqctset -f キュー間転送定義セット名 [-m MQDシステム名]
    表9.1 esiqctsetの引数

    引数

    説明

    -f キュー間転送定義セット名

    セットアップするキュー間転送定義セット名を指定します。
    esiqctaddで作成したキュー間転送定義セット名を指定した場合は、定義が追加されます。
    esiqctdelで作成したキュー間転送定義セット名を指定した場合は、定義が削除されます。

    -m MQDシステム名

    既存のMQDシステムを利用してキュー間転送機能を使用する場合に、セットアップ対象のMQDシステム名を指定します。省略した場合は、“MQDESI01”が指定されたものとみなされます。

    • esiqctsetコマンドの実行で失敗した場合、エラーの原因を取り除いた後、手順2“キュー間転送定義の作成”からやり直してください。
      なお、esiqctsetコマンドでセットアップした情報は、mqdnsgwprtコマンドで表示できます。mqdnsgwprtコマンドの詳細については、Interstage Application Serverの“MessageQueueDirector 説明書”を参照してください。

      例:キュー間転送定義の反映前
      “mqdnsgwprt -s MQDESI01 -d”
      例:キュー間転送定義の反映後
      “mqdnsgwprt -s MQDESI01 -c”

      また、esiqctdispdefコマンドでも表示できます。esiqctdispdefコマンドの詳細については、“ISI 運用ガイド”を参照してください。

      例:キュー間転送定義の反映結果
      “esiqctdispdef”

    • キュー間転送定義を登録する前に、JMS-Rキューを作成してください。

    • キュー間転送定義を削除した後に、JMS-Rキューを削除してください。

    • CORBAサービスのポート番号をデフォルト(8002)から変更している場合、esiqctsetコマンド実行後に以下の操作を行ってください。

      自サーバ側:

      1. “mqdnsgwprt -s MQDESI01 -c”コマンドの実行結果に表示される“iorfile”のファイル(URLリストファイル)をエディタで開き、ポート番号を修正してください。
        例:URLリストファイルのポート番号を8888に変更する場合

        iiop://127.0.0.1:8888

      相手サーバ側:

      1. OD_or_admコマンドでオブジェクトリファレンスを削除してください。登録されているオブジェクトリファレンスの情報は、“odlistns -l”で確認してください。
        例:ホストIDが“host0001”の場合
        “OD_or_adm -d -n host0001NSGWSERVERNAME”

      2. OD_or_admコマンドでオブジェクトリファレンスを再登録してください。クラスタシステムの場合は-hオプションに引継ぎIPアドレスを指定します。
        例:ホストIDが“host0001”、かつ、ポート番号を8888に変更する場合
        “OD_or_adm -c IDL:FujitsuISMQDComm/ReceiverES:1.0 -h "IPアドレス" -p 8888 -n host0001NSGWSERVERNAME -a host0001NSGWSERVERREPID -L SJIS”

ISI Studioでホストを削除した場合、削除したホストで以下の作業を行ってください。

  1. キュー間転送の停止
    mqdstpsvcコマンドを実行し、キュー間転送を停止します。
    mqdstpsvcコマンドの詳細については、Interstage Application Serverの“MessageQueueDirector 説明書”を参照してください。

    mqdstpsvc -s キュー間転送用のMQDシステム名 nsgw
  2. 反映済みのキュー間転送定義の削除
    以下のコマンドを実行し、現在動作しているキュー間転送定義を削除します。

    esiqctdefclear [キュー間転送用のMQDシステム名]
    表9.2 esiqctdefclearの引数

    引数

    説明

    キュー間転送用のMQDシステム名

    既存のMQDシステムを利用してキュー間転送機能を使用していた場合、削除対象のMQDシステム名を指定します。省略した場合は、“MQDESI01”が指定されたものとみなされます。


  3. キュー間転送の環境削除
    以下のコマンドを実行し、キュー間転送の環境を削除します。

    esiunsetenv_qctenv [-f]
    表9.3 esiunsetenv_qctenvの引数

    引数

    説明

    -f

    キュー間転送の環境を強制削除します。

    なお、キュー間転送の環境を再構築する場合は以下のコマンドを実行してください。

    esisetenv_qctenv [-r]
    表9.4 esisetenv_qctenvの引数

    引数

    説明

    -r

    本オプションは互換用のオプションです。
    本オプションは指定しても無視されます。