ここでは、動作環境ファイルの種類、優先順位、および記述形式について説明します。
動作環境ファイルは、以下の種類があります。
1つのSymfoware/RDB環境の標準となる動作環境を設定する場合に作成します。
アプリケーションごとに動作環境を変更する場合に作成します。リモートアクセスのための情報もこのファイルに設定するため、リモートのデータベースにアクセスする場合は、必ず作成します。
データベース環境に固有の動作環境を設定する場合に作成します。クライアント用の動作環境ファイル中で、コネクションに対応するサーバ用の動作環境ファイルを指定することによって、コネクション(データベース環境)ごとに動作環境を変更することができます。
図6.3 動作環境ファイルの位置づけに、動作環境ファイルの位置づけを、表6.4 各動作環境ファイルの特徴に各動作環境ファイルの特徴を示します。
図6.3 動作環境ファイルの位置づけ
参照
RDB構成パラメタファイルについての詳細は、“セットアップガイド”を参照してください。
動作環境の設定項目の中には、各ファイルに共通して指定できるパラメタがあります。このようなパラメタを、複数のファイルで重複して指定した場合の優先順位は、以下のとおりです。
サーバ用の動作環境ファイル
クライアント用の動作環境ファイル
システム用の動作環境ファイル
動作環境ファイルの優先順位の例を以下に示します。
図6.4 動作環境ファイルの優先順位の例
たとえば、クライアント用の動作環境ファイルで、SQLサーバ名‘DB02’に対して、サーバ用の動作環境ファイルが定義されている場合は、‘DB02’のコネクションの間は、サーバ用の動作環境ファイルでの指定が有効となります。すなわち、作業用ソート領域は、10240キロバイト獲得されます。
動作環境ファイルを記述する文法の一般形式を以下に示します。
KEYWORD=(値1,値2,・・・,値n)
詳細形式および注意事項は以下のとおりです。
実行パラメタのキーワードは英大文字で記述します。
1行には、実行パラメタを1つだけ記述します。
1行内に複数の実行パラメタを記述した誤った記述例
BUFFER_SIZE = 10 TRAN_SPEC = TRANSACTION_ROLLBACK
実行パラメタのカッコ“()”は省略可能です。
実行パラメタの右カッコ“)”以降の記述は、コメントとみなします。
実行パラメタにコメントを記述した記述例
WAIT_TIME = (15) 待ち時間15秒
行頭にセミコロン“;”のある行は、コメントとみなします。
キーワード、等号“=”、カッコ“()”、コンマ“,”およびセミコロン“;”の前後には、空白またはタブを記述することができます。
BUFFER_SIZE = (10) バッファサイズ10KB TRAN_SPEC = (TRANSACTION_ROLLBACK) 暗黙のROLLBACK
複数指定が不可能な実行パラメタを複数記述した場合には、最後に指定された記述が有効となります。
1行は、227バイト以内で記述する必要があります。
コンマ“,”の前後で改行することができます。ただし、その場合、カッコ“()”を省略することはできません。
INCLUSION_DSI = (DB01.DSI01, ・・・・・DB08.DSI08,↓ DB0n.DSI0n )↓
↓:改行
値の並びで途中の値を省略する場合には、コンマ“,”だけを記述します。
BUFFER_SIZE = ,64 ← 値1を省略した例
最後に指定した値のうしろのコンマ“,”は省略することができます。
DEFAULT_TABLE_SIZE = (4,512) ← 値3以降を省略した例