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Symfoware Server アプリケーション開発ガイド(埋込みSQL編)

6.4.1 動作環境ファイルの作成

ここでは、動作環境ファイルの種類、優先順位、および記述形式について説明します。

動作環境ファイルの種類

動作環境ファイルは、以下の種類があります。

システム用:

1つのSymfoware/RDB環境の標準となる動作環境を設定する場合に作成します。

クライアント用:

アプリケーションごとに動作環境を変更する場合に作成します。リモートアクセスのための情報もこのファイルに設定するため、リモートのデータベースにアクセスする場合は、必ず作成します。

サーバ用:

データベース環境に固有の動作環境を設定する場合に作成します。クライアント用の動作環境ファイル中で、コネクションに対応するサーバ用の動作環境ファイルを指定することによって、コネクション(データベース環境)ごとに動作環境を変更することができます。

図6.3 動作環境ファイルの位置づけに、動作環境ファイルの位置づけを、表6.4 各動作環境ファイルの特徴に各動作環境ファイルの特徴を示します。

図6.3 動作環境ファイルの位置づけ

表6.4 各動作環境ファイルの特徴

種類

用途

パラメタの影響範囲

ファイル名の指定箇所

ファイルの作成

システム用

Symfoware/RDB環境ごとにアプリケーションの動作環境を変更する

Symfoware/RDBの起動から停止まで

RDB構成パラメタファイルのRDBSQLENVに絶対パスで指定

省略可

クライアント用

アプリケーションごとにアプリケーションの動作環境を変更する

アプリケーションの実行中

アプリケーション実行時のカレントディレクトリに以下のファイル名で指定

  • SolarisLinuxfssqlenvc

  • WindowsSQLRT.ENV

または環境変数SQLRTENVに絶対パスで指定

リモートのデータベースにアクセスする場合は省略不可。ローカルのみの場合は省略可。

サーバ用

コネクション(データベース環境)ごとに、アプリケーションの動作環境を変更する

現コネクション中

クライアント用の動作環境ファイルのSERVER_ENV_FILEに絶対パスで指定

省略可

参照

RDB構成パラメタファイルについての詳細は、“セットアップガイド”を参照してください。

ポイント

動作環境ファイルに指定するパラメタは、rdbuptコマンドおよびrdbunlsqlコマンドでも有効になります。

動作環境ファイルの優先順位

動作環境の設定項目の中には、各ファイルに共通して指定できるパラメタがあります。このようなパラメタを、複数のファイルで重複して指定した場合の優先順位は、以下のとおりです。

  1. サーバ用の動作環境ファイル

  2. クライアント用の動作環境ファイル

  3. システム用の動作環境ファイル

動作環境ファイルの優先順位の例を以下に示します。

図6.4 動作環境ファイルの優先順位の例

たとえば、クライアント用の動作環境ファイルで、SQLサーバ名‘DB02’に対して、サーバ用の動作環境ファイルが定義されている場合は、‘DB02’のコネクションの間は、サーバ用の動作環境ファイルでの指定が有効となります。すなわち、作業用ソート領域は、10240キロバイト獲得されます。

動作環境ファイルの記述形式

動作環境ファイルを記述する文法の一般形式を以下に示します。

KEYWORD=(値1,値2,・・・,値n)

詳細形式および注意事項は以下のとおりです。