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Symfoware Server V10.0.0 アプリケーション開発ガイド(共通編)

2.1.1 動作環境ファイル

ここでは、動作環境ファイルの種類、優先順位、および記述形式について説明します。

動作環境ファイルの種類

動作環境ファイルは、以下の種類があります。

システム用:

1つのSymfoware/RDB環境の標準となる動作環境を設定する場合に作成します。

クライアント用:

アプリケーションごとに動作環境を変更する場合に作成します。リモートアクセスのための情報もこのファイルに設定するため、リモートのデータベースにアクセスする場合は、必ず作成します。

ポイント

クライアント用の動作環境ファイルは、埋込みSQL連携およびJava連携の場合に有効となります。ただし、Java連携の場合には、指定不可能なパラメタもあります。詳細は、“B.2 クライアント用の動作環境ファイル”を参照してください。

クライアント用の動作環境ファイルは、ODBC連携の場合は、ODOSのオプションで設定できるパラメタ、.NET Framework連携の場合はtuneparamオプションに相当します。

ODBC連携および.NET Framework連携を利用する場合の動作環境の設定方法については、以下のマニュアルを参照してください。

  • アプリケーション開発ガイド(ODBCドライバ編)

  • アプリケーション開発ガイド(.NET Data Provider編)

サーバ用:

データベース環境に固有の動作環境を設定する場合に作成します。クライアント用の動作環境ファイル中で、コネクションに対応するサーバ用の動作環境ファイルを指定することによって、コネクション(データベース環境)ごとに動作環境を変更することができます。

図2.2 動作環境ファイルの位置づけ”に、動作環境ファイルの位置づけを、“表2.1 各動作環境ファイルの特徴”に各動作環境ファイルの特徴を示します。

参照

サーバ用の動作環境ファイルについては、“B.3 サーバ用の動作環境ファイル”を参照してください。

システム用の動作環境ファイルについては、“セットアップガイド”を参照してください。

図2.2 動作環境ファイルの位置づけ

表2.1 各動作環境ファイルの特徴

種類

用途

パラメタの影響範囲

ファイル名の指定箇所

ファイルの作成

システム用

Symfoware/RDB環境ごとにアプリケーションの動作環境を変更する

Symfoware/RDBの起動から停止まで

RDB構成パラメタファイルのRDBSQLENVに絶対パスで指定

省略可

クライアント用

アプリケーションごとにアプリケーションの動作環境を変更する

アプリケーションの実行中

アプリケーション実行時のカレントディレクトリに以下のファイル名で指定

  • SolarisLinuxfssqlenvc

  • WindowsSQLRT.ENV

または環境変数SQLRTENVに絶対パスで指定

リモートのデータベースにアクセスする場合は省略不可。ローカルのみの場合は省略可。

サーバ用

コネクション(データベース環境)ごとに、アプリケーションの動作環境を変更する

現コネクション中

クライアント用の動作環境ファイルのSERVER_ENV_FILEに絶対パスで指定

省略可

ポイント

動作環境ファイルに指定するパラメタは、rdbuptコマンドおよびrdbunlsqlコマンドでも有効になります。

参照

  • RDB構成パラメタファイルについての詳細は、“セットアップガイド”を参照してください。

  • rdbuptコマンドおよびrdbunlsqlコマンドの詳細は、“コマンドリファレンス”を参照してください。

動作環境ファイルの優先順位

動作環境の設定項目の中には、各ファイルに共通して指定できるパラメタがあります。このようなパラメタを、複数のファイルで重複して指定した場合の優先順位は、以下のとおりです。

  1. サーバ用の動作環境ファイル

  2. Java連携の場合、JDBCドライバで指定可能なオプション
    ODBC連携の場合、ODOSのオプションで設定できるパラメタ
    .NET Framework連携の場合、tuneparamオプション

  3. クライアント用の動作環境ファイル

  4. システム用の動作環境ファイル

動作環境ファイルの優先順位の例を以下に示します。

図2.3 動作環境ファイルの優先順位の例

たとえば、クライアント用の動作環境ファイルで、SQLサーバ名‘DB02’に対して、サーバ用の動作環境ファイルが定義されている場合は、‘DB02’のコネクションの間は、サーバ用の動作環境ファイルでの指定が有効となります。すなわち、作業用ソート領域は、10240キロバイト獲得されます。

動作環境ファイルの記述形式

動作環境ファイルを記述する文法の一般形式を以下に示します。

KEYWORD=(値1,値2,・・・,値n)

詳細形式および注意事項は以下のとおりです。