BLOB型データを参照するサンプルコードについて説明します。
本サンプルコードは、GetChunkメソッドで16384バイトずつBLOB型データを取得します。取得したBLOB型データはOpenステートメントを使用してファイルに出力します。出力したデータをピクチャボックスコントロールで表示します。事前にフォームへピクチャボックスコントロール(PictureBox1)を追加してください。
アプリケーションの手順
コネクションを接続します。詳細は、“C.3.1 接続および切断”を参照してください。
Recordsetオブジェクトを生成します。
Recordset.OpenメソッドでRecordsetオブジェクトを開きます。
Recordsetオブジェクトよりデータを取得します。
Recordset.EOFプロパティでカレント行がEOFかを確認します。
Field.ActualSizeプロパティで取得データのバイト数を確認します。
Field.GetChunkメソッドで指定バイト数分データを取得します 。
Recordset.MoveNextメソッドでカレント行を次の行へと移動します。
Recordset.CloseメソッドでRecordsetオブジェクトを閉じます。
コネクションを切断します。
オブジェクトを破棄します。
エラー処理については、“C.3.11 エラー処理”を参照してください。
'オブジェクト宣言 Dim Con As Connection Dim Rst As Recordset Dim DataFile As Integer Dim Chunks As Integer Dim Fl As Long Dim Fragment As Integer Dim Chunk() As Byte Const ChunkSize As Integer = 16384 Dim k As Integer Dim i As Integer 'Connectionオブジェクトの生成と設定 Set Con = New Connection Con.ConnectionString = "DSN=DSN01;UID=USER01;PWD=PASS01;" On Error GoTo ErrorProc '1. コネクション接続 Con.Open '2. Recordsetオブジェクトの生成 Set Rst = New Recordset '3. Recordsetオブジェクトを開く Rst.Open "SELECT * FROM IMGTBL", Con, _ adOpenForwardOnly, _ adLockReadOnly, _ adCmdText '行カウントの初期化 i = 1 '4. データの取得 'EOFまで繰り返し Do Until Rst.EOF 'BLOB型データのサイズを取得 Fl = Rst.Fields("BLB_C").ActualSize 'BLB_C列にデータがあるか If Fl > 0 Then 'BLOB型データが存在する場合 '表示しているイメージを消す Picture1.Picture = Nothing '規定量にデータを分けて取得するため、分割数と残量を求める Chunks = Fl \ ChunkSize Fragment = Fl Mod ChunkSize '残量分のデータ取得 ReDim Chunk(Fragment - 1) Chunk = Rst.Fields("BLB_C").GetChunk(Fragment) 'FileStreamオブジェクトの生成(ファイルを開く) DataFile = FreeFile Open "pictemp" For Binary Access Write As DataFile 'BLOB型データをファイルに出力する Put DataFile, , Chunk() ReDim Chunk(ChunkSize - 1) '分割数分繰り返し For k = 1 To Chunks '規定量分のデータ取得 Chunk = Rst.Fields("BLB_C").GetChunk(ChunkSize) 'BLOB型データをファイルに出力する Put DataFile, , Chunk() Next k 'FileStreamオブジェクトを閉じる Close DataFile '出力したファイルをPictureBoxコントロールで表示する Picture1.AutoSize = True Picture1.Picture = LoadPicture("pictemp") Kill "pictemp" End If 'メッセージボックスの表示 MsgBox i & "行目を取得しました", _ vbOKOnly, "Message" '行の位置づけ Rst.MoveNext i = i + 1 Loop '5. Recordsetオブジェクトを閉じる Rst.Close '6. コネクション切断 Con.Close '7. オブジェクトの破棄 Set Rst = Nothing Set Con = Nothing '表示しているイメージを消す Picture1.Picture = Nothing Exit Sub 'エラー処理 ErrorProc: 'エラー処理ルーチンを記述します