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Interstage Application Server/Interstage Web Server J2EE ユーザーズガイド

19.1 Webサービス(サーバ機能)の運用方法

Interstage管理コンソール、またはコマンドを使用してWebサービスアプリケーションの運用操作を行います。

IJServer作成、環境設定

Webサービスを使用する場合、同一VMタイプのIJServerを作成します。

注意

アプリケーションの配備/配備解除

Webサービスアプリケーションを含むWAR/EARを、従来のWAR/EARと同様に配備/配備解除します。
アプリケーションの配備/配備解除について詳細は、“3.3 J2EEアプリケーションの配備と設定”を参照してください。

WSDLファイル、およびWSDLファイルから参照されているリソース読み込み処理の、デフォルトのタイムアウト時間は45秒です。
デフォルトのタイムアウト時間を変更する場合、Interstage JMXサービスが使用するjavaプロセスのシステムプロパティに以下の値を設定してください。

-Dcom.fujitsu.interstage.isws.deploy.wsdl.timeout=タイムアウト時間(単位:ミリ秒)

“0”を指定した場合、タイムアウト時間は無制限になります。

タイムアウト時間を90秒にする場合

-Dcom.fujitsu.interstage.isws.deploy.wsdl.timeout=90000

また、プロキシを経由してWSDLファイルから参照されているリソースを取得する場合、Interstage JMXサービスが使用するjavaプロセスのシステムプロパティに設定します。

システムプロパティに設定する値については、“19.2.3 プロキシを経由した接続”を参照してください。
Interstage JMXサービスが使用するjavaプロセスのシステムプロパティの設定方法は、“運用ガイド(基本編)”の“Interstage管理コンソール環境のカスタマイズ”の“Interstage JMXサービスのカスタマイズ”を参照してください。

Webサービスの公開URL

WARファイルの場合、Servletの仕様に従ってWebサービスの公開URLをカスタマイズすることができます。詳細は、“8.1.1 マッピングが必要な呼び出し方”の“URLで指定して呼び出す場合”および“18.6.3 web.xml”を参照してください。

公開用WSDLの取得

IJServerにWebサービスアプリケーションを配備すると、そのWebサービスの公開用WSDLを取得できます。
必要に応じて、このWSDLをWebサービスの利用者に任意の方法で提供します。

公開用WSDLを取得する場合は、配備後にInterstage管理コンソールのワークユニット > “IJServer名” > [アプリケーション状態/配備解除]タブでWebモジュールを選択して、[Webサービス環境定義]タブより行ってください。

WebサービスアプリケーションがSTATELESS Session Beanの場合、Interstage管理コンソールの[ワークユニット] > “IJServer名” > [アプリケーション状態/配備解除]タブでEARモジュール、ejb-jarモジュールと選択して、[Webサービス環境定義]タブより取得してください。

ポイント

  • 上記で取得できるWSDLは、Webサービスを呼び出すためのURL情報が記述されているほか、J2EEのアプリケーションモジュール標準の形式に整えられています。

  • 公開用WSDLでは、一部のインデントなどが整形される場合があります。

  • 公開用WSDLには、配備したWARファイルの“WEB-INF/wsdl”配下のファイル、またはejb-jarファイルの“META-INF/wsdl”配下のファイルも含められます。
    WAR/ejb-jarファイルの構成については、“18.1.1 WebサービスアプリケーションのWAR/ejb-jarファイルの構成”を参照してください。

  • マルチサーバ管理の一括操作機能では、公開用WSDLを取得できません。マルチサーバ管理機能を使用する場合は、統合管理機能を使用してください。

Webサービス環境定義

Webサービス環境定義の項目は、deployment descriptorに記載する項目です。
Webサービスのdeployment descriptorについて詳細は、“18.6.1 webservices.xmlの記述形式”を参照してください。

注意

設定を変更するには、再配備を行います。配備後の設定変更はできません。

Webサービスアプリケーションのモニタリング

Interstage管理コンソールを使用して、Webサービスアプリケーションのメソッドごとに処理時間を参照できます。

Webサービスアプリケーションのモニタリングについて詳細は、Interstage管理コンソールのヘルプ、または“運用ガイド(基本編)”の“Interstageの運用”の“IJServerの運用”を参照してください。

また、SOAPエンジン処理を含めた処理時間をServletの処理時間として参照できますが、こちらはメソッドごとではなくポートごとになります(ポート内のすべてのメソッドに関する合計や平均となります)。

受信するリクエストメッセージサイズ(添付ファイルおよびSOAPメッセージ込み)の上限指定

下記の方法で、Webサービスで受け付けるリクエストのサイズ(添付ファイルおよびSOAPメッセージの合計)を制限できます。
なお、この条件を超えたサイズのリクエストを受信した場合、以下となります。

ただし、Webサービスで、2ギガバイト(2147483647バイト)以上のリクエストメッセージは受信できません。2ギガバイトを越えるリクエストメッセージを受信した場合は、ステータスコード400でHTTPのエラーメッセージが返却されます。

Interstage管理コンソールからWebサーバのリクエストサイズ制限を設定する

Interstage管理コンソールを使用して、以下の設定項目で、リクエストの上限サイズを指定してください。

  • [サービス] > [Webサーバ] > “Webサーバ名” > [環境設定] > [詳細設定] > [リクエストメッセージ本体の最大サイズ制限]

この制限指定は、Webサービスだけでなく、Webサーバで受け付けるすべてのリクエストに対して有効です。問題がある場合は、次の方法で制限指定を行ってください。

WebサービスのWebアプリケーション単位で、リクエストサイズ制限を設定する

Interstage HTTP Serverの環境定義ファイルの<Location>ディレクティブおよび<LimitRequestBody>ディレクティブを使用して、制限指定を行ってください。
<Location>ディレクティブでWebアプリケーションのパスを指定したうえで、<LimitRequestBody>ディレクティブでリクエストサイズの上限値を指定します。詳細については、“Interstage HTTP Server 運用ガイド”を参照してください。

WebサービスのWebアプリケーション(パス:“myws”)のリクエストサイズを制限するInterstage HTTP Serverの環境定義ファイルの記述例(一部抜粋)

<Location  /myws>
    LimitRequestBody  1048576
</Location>