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Interstage Application Server/Interstage Web Server J2EE ユーザーズガイド

3.4.3 Microsoft(R) Internet Information Services 7.0の環境設定

ここでは、IJServerとMicrosoft(R) Internet Information Services 7.0を連携させるための環境設定方法について説明します。

Microsoft(R) Internet Information Services のWebサーバコネクタはISAPI APIを使用した組み込みISAPIフィルタとISAPIエクステンションとしてWebサーバ上で動作するため、Webサーバの起動と停止に連動します。
IJServerとWebサーバをそれぞれ別のマシンに分離して運用する場合には、Webサーバコネクタの環境設定を行う必要があります。詳細は、“3.4.5 IJServerとWebサーバを分離して運用する場合の手順”を参照してください。

ポイント

Microsoft(R) Internet Information ServicesのWebサーバコネクタでは、Webサーバ名が“FJapache”のInterstage HTTP ServerのWebサーバコネクタの設定を参照することで同様の動作を実施しているため、Microsoft(R) Internet Information ServicesのWebサーバコネクタを使用する場合でもWebサーバ名が“FJapache”のInterstage HTTP Serverを使用する際と同様に、Interstage HTTP Server とWebサーバコネクタの設定をInterstage管理コンソールから行う必要があります。

注意

同一マシン上において、Interstage HTTP ServerとMicrosoft(R) Internet Information Servicesは、それぞれのWebサーバに異なるポート番号を設定することにより、共存することは可能ですが、Webサーバ名が“FJapache”のInterstage HTTP ServerのWebサーバコネクタを同時に利用することはできません。
また、同一マシン上において、Microsoft(R) Internet Information ServicesでWebサーバコネクタとJK2コネクタを同時に利用することはできません。

InterstageとMicrosoft(R) Internet Information Servicesの連携は、以下の手順で行います。

  1. Microsoft(R) Internet Information ServicesとInterstageのインストール

  2. Interstage HTTP Serverの自動起動の抑止

  3. Microsoft(R) Internet Information Servicesの環境設定

  4. Interstageの環境設定

1.Microsoft(R) Internet Information ServicesとInterstageのインストール

サーバマシンに、Microsoft(R) Internet Information ServicesとInterstageをインストールします。

ポイント

Microsoft(R) Internet Information Servicesを使用する場合は、Interstage HTTP Serverを必ずインストールしてください。Interstage HTTP Serverをインストールしないと、Microsoft(R) Internet Information ServicesとInterstageを連携させることができません。
また、Interstage HTTP Serverをインストール後、Webサーバ名が“FJapache”のInterstage HTTP Serverを削除した場合、Microsoft(R) Internet Information Servicesを連携させることができません。この場合、“FJapache”の名前でInterstage HTTP Serverを作成し直す必要があります。

2.Interstage HTTP Serverの自動起動の抑止

Interstage HTTP Serverの自動起動を抑止するための設定を行います。

  1. Interstage HTTP Serverの停止
    Interstage管理コンソールの[サービス] > [Webサーバ] > [FJapache] > [状態]タブで、[停止]ボタンを押下してInterstage HTTP Serverを停止します。

  2. Interstage HTTP Serverの自動起動の抑止
    Interstage HTTP Serverの自動起動を抑止します。詳細は、“Interstage HTTP Server運用ガイド”の“運用・保守”の“自動起動の設定”を参照してください。

注意

Interstage HTTP ServerとMicrosoft(R) Internet Information Servicesを共存させる場合、Interstageの再起動を行った際には、Webサーバ名が“FJapache”のInterstage HTTP Server以外のWebサーバを個別に起動してください。

3.Microsoft(R) Internet Information Servicesの環境設定

Microsoft(R) Internet Information Services上でWebサーバコネクタを動作させるための設定を行います。以降の操作は、Administrator権限でログインした状態で操作を行ってください。

注意

Microsoft(R) Internet Information Servicesの環境設定は、バックアップリストアおよび移出移入の対象となりません。

ISASPI 拡張とISAPI フィルタのインストール

サーバーマネージャの[役割] > [Webサーバー (IIS)]画面で“役割サービスの追加”をクリックして“ISAPI 拡張”と“ISAPI フィルタ”をインストールします。

サービスの停止

サーバーマネージャの[役割] > [Webサーバー (IIS)]画面で“World Wide Web Publishing Service”および“Windows Process Activation Service”を停止します。

ISAPIフィルタの追加

以下の手順でISAPIフィルタを追加します。

  1. IISマネージャの[サイト] > “サイト名” > “ISAPIフィルタ”をダブルクリックしてISAPIフィルタ画面を開きます。

  2. 操作ペインの“追加”をクリックして、表示された“ISAPI フィルタの追加”ダイアログボックスで以下の値を入力して[OK]ボタンをクリックします。

    フィルタ名

    F3FMjs5 (任意の値)

    実行可能ファイル

    C:\Interstage\F3FMjs5\gateway\isapi\isapi_redirector2.dll

アプリケーションの追加

以下の手順でアプリケーションを追加します。

  1. IISマネージャの[サイト] > “サイト名”を右クリックして“アプリケーションの追加”をクリックします。

  2. 表示された“アプリケーションの追加”ダイアログボックスで以下の値を入力して[OK]ボタンをクリックします。

    エイリアス

    F3FMjs5

    アプリケーションプール

    DefaultAppPool (任意のアプリケーションプール)

    物理パス

    C:\Interstage\F3FMjs5\gateway\isapi

  3. IISマネージャの[サイト] > “サイト名” > [F3FMjs5] > “ハンドラ マッピング”をダブルクリックしてハンドラ マッピング画面を開きます。

  4. “ISAPI-dll”を選択して、操作ペインの“編集”をクリックします。

  5. 表示された“モジュール マップの編集”ダイアログボックスで以下の値を入力して[OK]ボタンをクリックします。

    要求パス

    *.dll

    モジュール

    IsapiModule

    実行可能ファイル

    C:\Interstage\F3FMjs5\gateway\isapi\isapi_redirector2.dll

  6. 続いて表示されるダイアログボックスで[はい]をクリックします。

  7. “ISAPI-dll”を再度選択して、操作ペインの“機能のアクセス許可の編集”をクリックします。

  8. 表示された“機能のアクセス許可の編集”ダイアログボックスですべてのチェックボックスを選択状態にして[OK]ボタンをクリックします。

ワーカー プロセスの設定

以下の手順でワーカー プロセスの設定をします。

  1. IISマネージャの[アプリケーション プール] > “上記のアプリケーションの追加で選択したアプリケーションプール名”を選択して操作ペインの“リサイクルの設定”をクリックします。

  2. 表示された“アプリケーション プールのリサイクル設定の編集”ダイアログボックスですべてのチェックボックスの選択を解除して[次へ]をクリックします。次の画面では何も選択せずに[終了]ボタンをクリックします。

  3. 上記の1.で選択したアプリケーションプールを再度選択して、操作ペインの“詳細設定”をクリックします。

  4. 表示された“詳細設定”ダイアログボックスで以下の値を入力して[OK]ボタンをクリックします。

    ワーカー プロセスの最大数

    1

    32 ビット アプリケーションの有効化 (注)

    True

    注) Windows Server(R) x64 Editions(32ビット互換)でInterstage Application Serverを運用する場合にのみ設定します。

サービスの開始

サーバーマネージャの[役割] > [Webサーバー (IIS)]画面で“World Wide Web Publishing Service”および“Windows Process Activation Service”を開始します。

4.Interstageの環境設定

Interstageの環境設定(ワークユニットの作成、Webアプリケーションの配備など)は、Interstage管理コンソールで、Interstage HTTP Serverを使用する場合と同様の操作で行います。
ただし、Interstage HTTP Serverを使用する場合と、Microsoft(R) Internet Information Servicesを使用する場合とでは、以下の差異があります。

注意

  • WebサーバコネクタとServletコンテナ間でSSL通信を行う場合には、Microsoft(R) Internet Information Servicesを実行するユーザがInterstage証明書環境へのアクセスを許可する、Administrators権限を所有している必要があります。一般権限のユーザでSSL機能を使用する場合、エクスプローラでInterstage証明書環境のディレクトリを選択し、「プロパティ」メニューの「セキュリティ」タブの画面で、ユーザまたはグループを追加することでアクセス権限を追加できます。追加したユーザまたはグループについては「フルコントロール」を設定するようにしてください。
    Interstage証明書環境へのアクセス権限の詳細については、“セキュリティシステム運用ガイド”の“Interstage証明書環境の構築と利用”の“Interstage証明書環境のアクセス権限の設定”を参照してください。

  • Webサーバコネクタのログ出力ディレクトリ、およびWebサーバコネクタのログファイルに対して、一般ユーザ権限でフルコントロール可能なアクセス許可を付与してください。

  • ワークユニットの作成時、Webサーバは必ず“FJapache”を選択してください。Webサーバに“FJapache”を選択しない、またはワークユニットの環境設定で、Webサーバを“FJapache”から変更した場合は、Microsoft(R) Internet Information ServicesのWebサーバコネクタを使用することはできません。