Interstage Application Server OLTPサーバ運用ガイド
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第2章 ワークユニットの機能> 2.3 ユーティリティワークユニット

2.3.4 カレントディレクトリ

 ワークユニットで起動したアプリケーションが動作する作業ディレクトリ(カレントディレクトリ)を指定することができます。
 カレントディレクトリにより、ワークユニット配下で動作するアプリケーションはそれぞれ異なった作業ディレクトリで動作することが可能となります。

カレントディレクトリの世代管理機能

 ワークユニットのカレントディレクトリのバックアップを最大5世代残すことができます。

 バックアップはワークユニットの起動時に作成され、ワークユニット定義で指定された世代数まで残ります。前回起動時に作成されたワークユニット名のディレクトリが、“ワークユニット名.old1”としてバックアップされます。“ワークユニット名.old1”は“ワークユニット名.old2”としてバックアップされ、指定された世代数“n”の“ワークユニット名.oldn”までバックアップが作成されます。“ワークユニット名.oldn”がすでに存在する場合は、“ワークユニット名.oldn”を削除し、一つ前の数字のディレクトリが“ワークユニット名.oldn”として残されます。定義の詳細については“Number of Revision Directories:カレントディレクトリの退避世代数”を参照してください。
 ワークユニット再起動後もカレントディレクトリ配下のファイル(coreファイル等)が保存されるため、トラブル発生後、従来はワークユニットを再起動する前に、調査資料としてカレントディレクトリ配下のファイルを採取する必要がありましたが、本機能を使用することにより、業務の復旧を優先し、ワークユニットの再起動を行った後に資料を採取することができます。また、トラブル発生から時間が経過していても調査情報を容易に入手することが可能となります。

ユーティリティワークユニットの指定形式

プラットフォーム

システム

指定形式 (注1)

Solaris
Linux

デフォルトシステム

xxx/yyy/zzz

拡張システム (注2)

xxx/yyy.システム名/zzz

注1)
xxx:ワークユニット定義で指定されたディレクトリ
yyy:当該ワークユニット名
zzz:アプリケーションの実行プロセスID
注2)
拡張システムはSolarisのみ使用可能です。

 アプリケーションが異常終了した場合、coreファイルはプロセスIDのディレクトリ配下に出力されます。

標準出力、標準エラー出力

 標準出力および、標準エラー出力へのデータ出力は、無効になっています。
 標準出力、標準エラー出力にデータを出力する場合は、使用者がファイルに割り当てるようにプログラミングする必要があります。
 なお、アプリケーションのログ情報などを大量に出力した場合は、運用中にファイル容量が増加しディスク領域が不足する可能性があります。
 アプリケーションで常時ログなどをファイルに大量に出力する場合は、世代管理機能を持つログ出力機能を使用してください。

 カレントディレクトリはワークユニット定義で設定します。

■定義方法

 ワークユニット定義の“Current Directory(カレントディレクトリ)”と“Number of Revision Directories(カレントディレクトリの退避世代数)”に設定します。以下に定義登録の実行例を示します。なお、ワークユニット定義の詳細は“ワークユニット定義”を参照してください。

ワークユニット定義の登録


 ワークユニット定義

 [Control Option]
 Current Directory:/log_dir

 Number of Revision Directories:1

 isaddwudefコマンドでワークユニット名を指定して登録します。

 isaddwudef -o ISSAMPLE1


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