ETERNUS VS900で作成した仮想ディスクのコピーを行う際の注意事項について説明します。
コピー機能
ETERNUS VS900で使用可能なコピー機能はEC/RECのみです。このため、仮想ディスクのコピーはレプリケーション機能による同期型レプリケーションで実施してください。
なお、ETERNUS VS900ではOPC機能がサポートされないため、(リストア時にOPCを使用する)バックアップ機能を使用することはできません。
RECの動作モード
ETERNUS VS900で使用可能な動作モード(転送モード、Recoveryモード、Splitモード)は以下の通りです。
動作モード種別 | 使用可能な動作モード |
---|---|
転送モード | 同期モードのみ |
Recoveryモード | Manual Recoveryモードのみ |
Splitモード | Automatic Splitモードのみ |
したがって、9.4.2.1 swsrpstartsync(複製開始コマンド)に指定可能な動作モード関連のオプションは、ETERNUS ディスクアレイとは異なります。
オプション | ETERNUS ディスクアレイ | ETERNUS VS900 |
---|---|---|
-i (Consistencyモード指定) | 動作可能 | 動作不可 |
-k (Stackモード指定) | 動作可能 | 動作不可 |
-y (同期モード指定) | 動作可能 | 動作可能(※) |
-i、-k、-yオプションのいずれも指定しない | 動作可能 (非同期モードで動作) | 動作不可 |
オプション | ETERNUS ディスクアレイ | ETERNUS VS900 |
---|---|---|
-g (Manual Recoveryモード指定) | 動作可能 | 動作可能(※) |
-gオプションを指定しない | 動作可能 (Automatic Recoveryモードで動作) | 動作不可 |
オプション | ETERNUS ディスクアレイ | ETERNUS VS900 |
---|---|---|
-a (Automatic Splitモード指定) | 動作可能 | 動作可能 |
-v (Manual Splitモード指定) | 動作可能 | 動作不可 |
-a、-vオプションを指定しない | 動作可能 (Automatic Splitモードで動作) | 動作可能 (Automatic Splitモードで動作) |
※ETERNUS VS900では、転送モード・Recoveryモードを明示的に指定する必要があります。
したがって、9.4.2.1 swsrpstartsync(複製開始コマンド)でRECを開始/再開する場合は以下の指定形式で実行してください。"-a"オプションは省略可能です。
/opt/FJSVswsrp/bin/swsrpstartsync -y -a -g From-Volume-Name To-Volume-Name |
ただし、ETERNUS VS900で使用できるRECの動作モード(転送モード、Recoveryモード、Splitモード)は固定されているため、9.4.2.5 swsrpchsync(同期処理モード変更コマンド)を使って動作モードを変更することはできません。
EC/RECの反転
ETERNUS VS900ではEC/RECの反転は実施できません。
REC転送バッファの情報表示/情報変更
ETERNUS VS900にはREC転送バッファが存在しません。このため、ETERNUS VS900に対して以下のコマンドを実施することはできません。