レプリケーション対象となる複製元ボリューム/複製先ボリュームを決定します。
ポイント
複製元ボリュームとは、複製対象となるオリジナルデータが格納されているボリュームです。
複製先ボリュームとは、複製元ボリュームのデータを格納するボリュームです。
さらに、複製元ボリューム/複製先ボリュームに与える以下の属性を決定します。
コピー方向
レプリケーション運用で使用するコピー方向を決定します。以下のどちらかを指定します。
双方向コピー
複製元ボリュームと複製先ボリューム間で双方向のコピーを行います。複製先から複製元へのコピーは、リストア用途に使用できます。
一方向コピー
複製元ボリュームから複製先ボリュームへのコピーのみを行います。運用上、複製先から複製元へのコピーを禁止したい場合に使用できます。
操作サーバ(サーバ間レプリケーションの場合のみ)
サーバ間レプリケーションの場合、対象となる複製元ボリューム/複製先ボリュームに対するレプリケーション操作は、複製元サーバ、複製先サーバのいずれかのみで実行可能とするか、両方サーバで実行可能とするかを設定できます。
複製元サーバ
複製元ボリュームが接続されているStorageサーバを操作サーバにします。
複製先サーバ
複製先ボリュームが接続されているStorageサーバを操作サーバにします。
両サーバ
複製元サーバ、複製先サーバの両方を操作サーバにします。
また、複数の複製元ボリューム/複製先ボリュームから構成されるグループを作成することができます。これにより、複数の複製元ボリューム/複製先ボリュームの操作をグループ単位でまとめて行うことが可能になります。本機能の詳細については、「7.4.7.2 グループの作成方法」を参照してください。
図7.11 レプリケーション操作を行うサーバ
本書ではレプリケーション操作を実施するStorageサーバを操作サーバと呼び、複製元サーバ、複製先サーバのいずれかを指定します。
操作サーバでは、全てのレプリケーション機能が利用可能です。これに対して、操作サーバではないサーバからは、情報表示と運用解除機能だけが利用可能です。
注意
システムが格納されているディスクや、AdvancedCopy Managerがインストールされているディスクは、レプリケーション対象としないでください。
レプリケーション対象を決定する際に注意する点として、「10.1.1 全般的な注意事項」をご理解ください。
レプリケーション運用に使用する複製元ボリュームと複製先ボリュームの組み合わせ毎に注意する点があります。
複製元ボリュームと複製先ボリュームの物理ディスクサイズについて
複製元ボリュームと複製先ボリュームの物理ディスクサイズ(論理ディスク時は論理ディスクを構成する物理ディスクのサイズ)が異なるとサイズが小さい方に合わせて物理コピーを実施します。そのためデータの欠落が発生するため、複製先ボリュームの物理ディスクサイズは複製元ボリュームと同一か大きいものを使用することをお勧めします。
複製元ボリューム/複製先ボリュームにボリュームグループを使用する場合
複製元ボリュームがボリュームグループの場合、複製作成後に複製先ボリュームを使用するためには、複製先ボリュームは複製元ボリュームと同一の論理ボリューム構成かつ同一の物理ディスクサイズのボリュームグループである必要があります。
なお、ボリュームグループがAdvancedCopy Managerのサポートできない構成であった場合は、レプリケーション管理機能に登録することはできません。サポートできない論理ディスク構成については、「1.5 AdvancedCopy Managerにおけるサポートデバイスについて」を参照してください。
図7.12 複数論理ディスク時の複製元ボリューム/複製先ボリューム