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Interstage Job Workload Server V9.2.0 バッチ開発ガイド

2.6.3 ライブラリの構成とロード方法の関係

アプリケーションのライブラリは、ライブラリの構成によって、プレロード/ダイナミックロードの属性に特性があります。

バッチアプリケーションのライブラリ構成による、プレロード/ダイナミックロードの長所/短所

バッチアプリケーションのライブラリの構成によって、プレロード/ダイナミックロードの以下の長所/短所があります。バッチアプリケーションのライブラリ構成を設計するうえで、考慮してください。

  

プレロード

ダイナミックロード

nバッチアプリケーション/1ライブラリの構成

長所

  • 類似するバッチアプリケーションを1ライブラリ構成にすることで、ライブラリ単位の管理ができます。

  • バッチアプリケーションで共用プログラムを静的結合すると、バッチワークユニットのメモリ使用量を削減できます。

  • ライブラリ内のすべてのバッチアプリケーションの使用頻度が高い場合、バッチアプリケーションの起動時間が短くなります。

短所

  • 以下の作業を行った場合、配備するときに対処が不要なバッチアプリケーションまで置き換えます。

    • 既存のライブラリにバッチアプリケーションのプログラムを追加する

    • ライブラリ内のバッチアプリケーションのプログラムを修正する

    • ライブラリ内のバッチアプリケーションのプログラムを削除する

  • ライブラリ内で使用頻度の少ないバッチアプリケーションが存在する場合、バッチワークユニットのメモリの使用量が不必要に増大します。

  • ジョブステップで不要なバッチアプリケーションがメモリにロードされるため、バッチアプリケーションの起動時間が長くなります。

  • ジョブステップで不要なバッチアプリケーションがメモリにロードされるため、バッチワークユニットのメモリ使用量が一時的に増大します。

1バッチアプリケーション/1ライブラリの構成

長所

  • バッチアプリケーションの追加/修正後のライブラリの配備のときに、配備済みのバッチアプリケーションに影響することなく配備できます。

短所

  • 各バッチアプリケーションで共用するプログラムを静的結合すると、バッチワークユニットのメモリ使用量が増大します。


動的プログラム構造/動的リンク構造

バッチ実行基盤では、プレロード/ダイナミックロードのライブラリが存在するディレクトリを環境変数"LD_LIBRARY_PATH"(Windows(R)の場合は"PATH")に設定します。このため、アプリケーションは、プレロードのライブラリ、およびダイナミックロードのライブラリに存在するバッチワークユニット内共用ライブラリを、動的プログラム構造、または動的リンク構造で呼び出すことができます。


同名のライブラリが、ダイナミックロードとプレロードに存在する場合、アプリケーションからダイナミックロードのライブラリを呼び出せません。


動的プログラム構造、および動的リンク構造については、アプリケーションの開発言語のマニュアルを参照してください。