Interstage Application Server シングル・サインオン運用ガイド
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第2章 環境構築(SSO管理者編)> 2.3 リポジトリサーバの構築

2.3.4 負荷分散のためのリポジトリサーバ(更新系)の追加

 ここでは、リポジトリサーバ(更新系)を増設して負荷分散を行うために、リポジトリサーバ(更新系)を追加する方法について説明します。

 リポジトリサーバ(更新系)の負荷分散を行う場合、すでに構築済みのリポジトリサーバ(更新系)と同一環境のリポジトリサーバ(更新系)を作成する必要があります。

 以下に、ssobackupコマンドを用いて、すでにリポジトリサーバ(更新系)が構築されている移出マシンからリポジトリサーバ(更新系)の環境を移出し、ssorestoreコマンドを用いて、リポジトリサーバ(更新系)を追加する移入マシンにリポジトリサーバ(更新系)の環境を移入する手順を説明します。
 ssobackup、およびssorestoreの詳細については“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“バックアップコマンド”を参照してください。

負荷分散を行うための事前準備

 運用中のリポジトリサーバに、新たにロードバランサを追加する際は、以下の点に注意してください。

移入マシンの準備

 移出するマシンと同じディスク構成のマシンを用意します。

移出マシンの資源の取り出し

  1. 移出マシンでssobackupコマンドを-svオプションで実行し、リポジトリサーバ資源を資源格納ファイルに取り出します。(注1)
    以下の資源も合わせて移出してください。
  2. リポジトリサーバ、またはInterstage ディレクトリサービスでSSL通信を行っている場合は、Interstage証明書環境資源を移出してください。(注1)
     
  3. 上記1、2で取り出した資源を、移入マシンに転送します。
    転送する場合には、第三者に盗聴などされないように注意してください。なお、転送の際、上記1で取り出した資源格納ファイルの権限は変更しないでください。

移入マシンの環境の構築

  1. 移入マシンで、ssorestoreコマンドを実行し、リポジトリサーバ資源を移入します。(注1)
    以下の資源も合わせて移入してください。
  2. リポジトリサーバ、またはInterstage ディレクトリサービスでSSL通信を行っている場合は、移出マシンから取り出したInterstage証明書環境資源を移入してください。(注1)
     
  3. すべてのリポジトリサーバを起動してください。
    リポジトリサーバの起動方法については、“リポジトリサーバの起動”を参照してください。
     
  4. 移出マシンから取り出した資源格納ファイルを削除してください。

 注1)資源の移出、および移入については、“運用ガイド(基本編)”の“メンテナンス(資源のバックアップ)”−“他サーバへの資源移行”を参照してください。
 注2)データベース共用環境を作成する必要があります。データベース共用環境の作成方法については、“ディレクトリサービス運用ガイド”の“負荷分散環境の作成”を参照してください。

ロードバランサの設定

 ロードバランサを、以下のように設定してください。

■分散方法

 リポジトリサーバ(更新系)のURLへのアクセスが、すべてのリポジトリサーバに分散されるように設定してください。

設定項目

設定値

分散方式

ラウンドロビン以外の方式

■セションの一意性の保証機能(セッション維持機能)

設定項目

設定値

保証方式

Cookie、またはURL埋め込みパラメタ(その他)によりセションを識別する

保証時間

アイドル監視時間(注)より大きい値

キーワード

fj-is-sso-disperse=

■故障監視機能

 以下のどちらか一方の方法で、故障監視機能を設定してください。

 注)アイドル監視時間については、リポジトリサーバ(更新系)のInterstage管理コンソールを使用して、[システム] > [セキュリティ] > [シングル・サインオン] > [認証基盤] > [リポジトリサーバ] > [環境設定]タブの[セション管理詳細設定[表示]]をクリックし、[アイドル監視]の[アイドル監視時間]より確認してください。


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