システム障害時に結果の原子性を保証するため、トランザクションマネージャはトランザクションの進捗状況をトランザクションログに記録します。システム異常が発生した場合、トランザクションマネージャはトランザクションログの情報を元に、異常が発生したトランザクションの回復処理を行うことができます。
トランザクションログは、ファイルシステムまたはデータベースに格納できます(注)。デフォルトでは、ファイルシステムに格納されます。トランザクションの情報には業務データの情報が格納される場合があるため、トランザクションログは暗号化されます。このため、目視で内容を確認できません。
注)本バージョンでは、トランザクションログをデータベースに格納する方法はサポートしていません。
以下について説明します。
トランザクションログをファイルシステムに格納する場合
デフォルトでは、トランザクションログはファイルシステムに格納されます。トランザクションログは、任意のディレクトリへ出力できます。トランザクションログの格納ディレクトリは、トランザクションサービス定義の「トランザクションログの位置(tx-log-dir)」に定義します。トランザクションサービス定義の詳細は、「9.8.13 トランザクションサービスの定義項目」を参照してください。
トランザクションログをデータベースに格納する場合
本バージョンでは、トランザクションログをデータベースに格納する方法はサポートしていません。
トランザクションログを無効にする場合
トランザクションログを無効にする場合、トランザクションサービス定義に以下を設定してください。ただし、トランザクションログを無効にすると、システム障害の発生、または運用操作によりサーバーインスタンスが再起動された場合、再起動前に発生したトランザクションの回復処理を行うことができません。このため、無効にすることは推奨しません。処理性能を重視し、システム障害時には異常発生時の処理をリトライできる場合だけトランザクションログを無効にしてください。トランザクションサービス定義項目の詳細は、「9.8.13 トランザクションサービスの定義項目」を参照してください。
追加プロパティでdisable-distributed-transaction-loggingプロパティにtrueを指定してください。
「再起動時」の設定(asadminコマンドを使用する場合、automatic-recovery)を無効にしてください。