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Interstage Application Server MQ連携サービス 説明書

3.2.2 MQDBRIDGEシステムの起動パラメタ

  MQDBRIDGEシステムの起動パラメタは、テキストファイルとして任意のパスとファイル名(拡張子を含む)で作成してください。
  一般ユーザによる資源の改ざん、情報の漏洩を防ぐために、起動パラメタの権限を適切に設定することを推奨します。
  起動パラメタはMQDBRIDGEシステム単位に作成する必要があります。

  MQDBRIDGEシステムの起動パラメタを以下の順に説明します。

3.2.2.1 起動パラメタの構成

  MQDBRIDGEシステムの定義は、セクション定義とセクション定義内のパラメタ定義で構成します。セクション定義とパラメタ定義の位置関係を以下に示します。

3.2.2.2 起動パラメタの文法

  起動パラメタの文法について、以下に説明します。

3.2.2.3 セクション定義

  表3.1 セクション定義の説明に、セクション定義の説明を示します。

表3.1 セクション定義の説明

セクション定義

指定する項目と留意点

[SYSTEM_INFORMATION]

  MQDBRIDGEシステムの属性を定義します。
  このセクション定義は、MQDBRIDGEシステムで一つだけ定義します。二つ以上定義した場合は、エラーとなります。

[NODE_INFORMATION]

  相手システム間の接続に関する属性を定義します。この属性を通信ノードと呼びます。
  このセクション定義は、MQDBRIDGEシステムで一つだけ定義します。二つ以上定義した場合は、エラーとなります。

[BRIDGE_INFORMATION]

  メッセージ送受信に関する属性を定義します。この属性をブリッジノードと呼びます。
  このセクション定義は、MQDBRIDGEシステムで一つだけ定義します。二つ以上定義した場合は、エラーとなります。

留意点
a) SYSTEM_INFORMATIONセクション定義

  表3.2 SYSTEM_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義に、SYSTEM_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義を示します。

表3.2 SYSTEM_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義

パラメタ定義

パラメタ定義の指定値と説明

IDENT_NAME=

指定値:MQDBRIDGEシステム識別名
省略値:なし。本パラメタ定義の指定は必須です。
説明  :
  MQDBRIDGEシステム識別名は“MQDB”(大文字)から始まる最大8文字以内の英数字で指定します。“MQDB”の後に続く任意4文字の英字については、大文字/小文字を指定することができます。
  システム間で接続するすべてのMQDBRIDGEシステム名が一意になるように指定してください。

LISTEN_PORT=

指定値  :自システムIPアドレス(受信用ポート番号)
指定範囲:受信用ポート番号は1~65535の範囲で指定してください。
省略値  :自システムIPアドレスの指定は必須です。受信ポート番号の省略値は7500です。
説明    :
  自システムのIPアドレスとポート番号を指定します。IPアドレスは10進数の数値形式で指定します。IPアドレスとして、ドメイン名を文字列で指定することはできません。

QUEUE_READWAIT_TIME=

    (注)

指定値:ブロッキング転送待ち時間[0~86400](単位秒)
省略値:0
説明  :
  ブロッキング転送待ち時間を指定します.
  Interstageアプリケーションにより送信側キューに格納されたメッセージ数がBRIDGE_INFORMATIONセクション定義のMAX_MESSAGE_NUMSパラメタ定義で指定した値に達しない場合は、ブロッキング転送せずにInterstageアプリケーションからのメッセージ格納を待ちます。その後、待ち時間が経過するか、またはメッセージ格納数がMAX_MESSAGE_NUMSパラメタ定義の指定値に達するかの条件により、ブロッキング転送を開始します。
  0を指定した場合は、Interstageアプリケーションにより送信側キューに格納されたメッセージ数がMAX_MESSAGE_NUMSパラメタ定義で指定した値に達しない場合も、直ちにブロッキング転送を開始します。
  本パラメタ定義は、送信ブリッジノードの場合にだけ指定可能です。

CHANNEL_TYPE=

指定値:MQD_QUEUE、またはEVENT_CHANNEL
省略値:MQD_QUEUE
説明  :
  使用するチャネルの属性を指定します。指定できるチャネルの属性には以下の二つがあります。
MQD_QUEUE:MQDのメッセージキュー
EVENT_CHANNEL:CORBAのイベントチャネル

注) 最大プラス1秒の誤差があります。

b) NODE_INFORMATIONセクション定義

  表3.3 NODE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義に、NODE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義を示します。

表3.3 NODE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義

パラメタ定義

パラメタ定義の指定値と説明

NODE_NAME=

指定値:通信ノード識別名
省略値:なし。本パラメタ定義の指定は必須です。
説明  :
  通信ノード識別名を最大8文字以内の英数字で指定します。英字については、大文字/小文字を指定することができます。
  通信ノード識別名とブリッジノード識別名は一意となるように指定してください。

CONNECT_PORT=

指定値  :相手システムIPアドレス(相手システムのポート番号)
指定範囲:相手システムのポート番号は1~65535の範囲で指定してください。
省略値  :相手システムIPアドレスの指定は必須です。相手システムのポート番号の省略値は1500です。
説明    :
  相手システムのIPアドレスとポート番号を指定します。IPアドレスは10進数の数値形式で指定します。IPアドレスとして、ドメイン名を文字列で指定することはできません。

POLL_INTERVAL=

    (注)

指定値  :TCPコネクション接続のリトライ間隔
指定範囲:60~86400
省略値  :60
説明    :
  相手システムに対するTCPコネクション接続のリトライ間隔(ポーリングインターバル)を秒単位に指定します。

POLL_TIMEOUT=

    (注)

指定値  :TCPコネクションの接続要求に対する応答監視時間
指定範囲:10~86400
省略値  :10
説明    :
  相手システムに対するTCPコネクションの接続要求に対する応答監視時間(ポーリングタイムアウト)を秒単位で指定します。


注) 最大プラス1秒の誤差があります。

c) BRIDGE_INFORMATIONセクション定義

  表3.4 BRIDGE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義に、BRIDGE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義を示します。

表3.4 BRIDGE_INFORMATIONセクション定義のパラメタ定義

パラメタ定義

パラメタ定義の指定値と説明

BRIDGE_NAME=

指定値:ブリッジノード識別名
省略値:なし。本パラメタ定義の指定は必須です。
説明  :
  ブリッジノード識別名を最大8文字以内の英数字で指定します。英字については、大文字/小文字を指定することができます。
  通信ノード識別名とブリッジノード識別名は一意となるように指定してください。

BRIDGE_TYPE=

指定値:SEND、またはRECV
省略値:SEND
説明  :
  ブリッジノードの動作モードを指定します。指定できる動作モードには以下の二つがあります。
SEND:送信ブリッジノードとして動作します。
RECV:受信ブリッジノードとして動作します。

START_MODE=

指定値:COLD、WARM、またはVRFY
省略値:WARM
説明  :
  ブリッジノードの起動モードを指定します。指定できる起動モードには以下の三つがあります。
COLD:
  本パラメタ定義を指定した場合は、CKPTファイルの内容を初期化して、ブリッジノードを活性化します。
WARM:
  本パラメタ定義を指定した場合は、CKPTファイルの内容を継続して、ブリッジノードは活性化します。
VRFY:
  本パラメタ定義を指定した場合は、該当するブリッジノードのCKPTファイルの内容と相手システムのCKPTファイルを比較して同期がとれているか否かを確認した後、ブリッジノードは非活性化状態になります。
  本パラメタ定義は、送信ブリッジノードの場合にだけ指定可能です。

GEN_HEADER=

指定値:  YES、またはNO
省略値:  YES
説明  :
  WebSphere MQのメッセージヘッダ(MQMD)をユーザデータの先頭に自動生成する“YES”か否“NO”かを指定します。送信メッセージのユーザデータの先頭に、すでにInterstageアプリケーションによりMQMDを格納している場合は“NO”を、格納していない場合は“YES”を指定してください。
  本パラメタ定義は、送信ブリッジノードの場合にだけ指定可能です。

PASS_HEADER=

指定値:  YES、またはNO
省略値:  NO
説明  :
  WebSphere MQのメッセージヘッダ(MQMD)をInterstageアプリケーションに通知する“YES”か否“NO”かを指定します。
  本パラメタ定義は、受信ブリッジノードの場合にだけ指定可能です。

QMGR_FROM=

指定値:  キューマネージャ名、MQDシステム名、
          またはイベントチャネルのグループ名
省略値:  なし。本パラメタ定義の指定は必須です。
説明  :
  BRIDGE_TYPE=RECVの場合は、相手システムの送信ブリッジノードに対応するキューマネージャ名を48文字以内で指定します。
  BRIDGE_TYPE=SENDの場合は、以下のいずれかを指定します。

  •   CHANNEL_TYPE=EVENT_CHANNELの場合は、イベントチャネルのグループ名を32文字以内で指定します。

  •   CHANNEL_TYPE=MQD_QUEUEの場合は、MQDシステム名を8文字以内で指定します。

  文字形式の制限事項については、各MOMシステムのマニュアルを参照してください。

QNAM_FROM=

指定値:  キュー名、またはイベントチャネル名
省略値:  なし。本パラメタ定義の指定は必須です。
説明  :
  BRIDGE_TYPE=RECVの場合は、相手システムの送信ブリッジノードに対応するキュー名を48文字以内で指定します。

  BRIDGE_TYPE=SENDの場合は、以下のいずれかを指定します。

  •   CHANNEL_TYPE=MQD_QUEUEの場合は、MQDのメッセージキュー名を48文字以内で指定します。

  •   CHANNEL_TYPE=EVENT_CHANNELの場合は、CORBAのイベントチャネル名を48文字以内で指定します。

  文字形式の制限事項については、各MOMシステムのマニュアルを参照してください。

QMGR_TO=

指定値:  キューマネージャ名、MQDシステム名、
          またはイベントチャネルのグループ名
省略値:  なし。本パラメタ定義の指定は必須です。
説明  :
  BRIDGE_TYPE=SENDの場合は、相手システムの受信ブリッジノードに対応するキューマネージャ名を48文字以内で指定します。
  BRIDGE_TYPE=RECVの場合は、以下のいずれかを指定します。

  •   CHANNEL_TYPE=MQD_QUEUEの場合は、MQDシステム名を8文字以内で指定します。

  •   CHANNEL_TYPE=EVENT_CHANNELの場合は、イベントチャネルのグループ名を32文字以内で指定します。

  文字形式の制限事項については、各MOMシステムのマニュアルを参照してください。

QNAM_TO=

指定値:  キュー名、またはイベントチャネル名
省略値:  なし。本パラメタ定義の指定は必須です。
説明  :
  BRIDGE_TYPE=SENDの場合は、相手システムの受信ブリッジノードに対応するキュー名を48文字以内で指定します。
  BRIDGE_TYPE=RECVの場合は、以下のいずれかを指定します。

  •   CHANNEL_TYPE=MQD_QUEUEの場合は、MQDのメッセージキュー名を48文字以内で指定します。

  •   CHANNEL_TYPE=EVENT_CHANNELの場合は、CORBAのイベントチャネル名を48文字以内で指定します。

  文字形式の制限事項については、各MOMシステムのマニュアルを参照してください。

MAX_MESSAGE_SIZE=

指定値  :最大メッセージ長
指定範囲:8~2088172
省略値  :32000
説明    :
  相手システムと送受信するメッセージ長の最大値を指定します。
  ユーザデータ内にMQMDを付加している場合は、MQMD長を含めた長さを指定してください。
  相手システムのブリッジノードの指定値と比較してどちらか小さい方の値が採用されます。

MAX_MESSAGE_NUMS=

指定値  :最大ブロッキング数
指定範囲:1~50
省略値  :1
説明    :
  相手システムと送受信するメッセージの最大ブロッキング数を指定します。
  相手システムのブリッジノードの指定値と比較してどちらか小さい方の値が採用されます。

CONN_INTERVAL=

    (注)

指定値:  30~86400
省略値:  30
説明  :
  相手システムの受信ブリッジノードへのMQDBRIDGEセション接続のリトライ間隔を秒単位で指定します。
  本パラメタ定義は、送信ブリッジノードの場合にだけ指定可能です。

RECV_TIMEOUT=

    (注)

指定値:  10~86400
省略値:  10
説明  :
  相手システムのブリッジノードへ以下の要求を実行した際の応答監視時間を秒単位で指定します。TCP/IPネットワーク上の処理時間(データ送信から応答受信までの時間)を考慮して指定値を決定してください。

  • MQDBRIDGEセション接続要求

  • MQDBRIDGEセション切断要求

  • メッセージ送信要求

MQMD_VERSION=

指定値:  1、または2
省略値:  1
説明  :
  WebSphere MQのメッセージヘッダ(MQMD)のバージョンを指定します。指定できるバージョンには以下の二つがあります。
1:MQMDのバージョン1
2:MQMDのバージョン2
  本パラメタ定義は、送信ブリッジノードの場合にだけ指定可能です。
  なお、GEN_HEADER=YESを指定した場合は、本パラメタ定義で指定したバージョンのMQMDを自動生成します。GEN_HEADER=NOを指定した場合は、ユーザデータの先頭に入っているMQMDのバージョンを指定してください。

注) 最大プラス1秒の誤差があります。

3.2.2.4 起動パラメタの定義例

起動パラメタの定義例を以下に示します。