バックアップ時点までリカバリするには、ディレクタデータファイルをバックアップしておく必要があります。
以下に、1日の運用終了後にディレクタデータファイルのバックアップを行う例を示します。
図5.5 ディレクタデータファイルのバックアップ例
異常時のリカバリに備えたバックアップは以下の手順となります。
shundbackupコマンドにbオプションを指定して実行し、バックアップの開始を宣言します。
shundbackup -s director識別子 -b
ディレクタデータファイルをバックアップします。
director用動作環境ファイルのDataFileFolderに指定したディレクトリ配下にdirector識別子名のディレクトリがあります。director識別子名のディレクトリ配下のファイルをすべてバックアップしてください。
バックアップには、以下のOSコマンドまたはディスク装置によるコピー機能を使用してください。
copyコマンドなど
cpコマンドなど
shundbackupコマンドのeオプションを指定して実行し、バックアップの終了を宣言します。
shundbackup -s director識別子 -e
注意
バックアップしたディレクタデータファイルは、ディレクタデータファイルの格納ディレクトリとは別のディスクにバックアップしてください。
バックアップ開始宣言後、OSコマンドやディスク装置のコピー機能によるバックアップがエラーとなった場合、バックアップ終了宣言は行わず、shundbackupコマンドのcオプションを指定して実行し、バックアップの開始宣言をキャンセルしてください。
その後、OSコマンドやディスク装置のコピー機能によるバックアップのエラーを取り除いてから、再度バックアップ開始宣言から実行してください。
前回のディレクタデータファイルのバックアップデータは、バックアップ終了宣言が正常終了するまで、削除しないようにしてください。
バックアップ終了宣言が正常終了する前にディレクタデータファイルに入出力障害が発生した場合、shundstateコマンドのLastBackedUpで表示される日時に採取したバックアップデータを使用して、リカバリを実行してください。
参照
最後のバックアップを実行した日時は、shundstateコマンドで確認することができます。
shundstateコマンドの出力表示については、“6.2.3 director運用情報のモニタリング”を参照してください。
