director運用情報は、以下のような場合に使用します。
directorの稼働状況を確認する
directorのアクセス制限情報を確認する
ディレクタデータの情報(データ量、フラグメンテーション率、バックアップ状況)を確認する
ディレクタデータの格納件数、ファイルサイズを確認する
directorに接続されているsearcherに異常がないかを確認する
directorに接続されているsearcherのデータ量に偏りがないかを確認する
director運用情報は、shundstateコマンドを実行することにより取得できます。
例1
以下に、directorの運用情報の表示例を示します。
shundstate -s shund1 - w Shunsaku shundstate 2007/01/01 19:01:00 (1) (2) (3) (4) (5) Time State DataFileStatus DataSize Fragments(%) (6) (7) (8) LastBackedUp OperationLogStatus OperationLogSize (9) (10) (11) (12) Records ReadRecords ReadTime(sec) ReadSize 19:01:00 ACTIVE NORMAL 40.0GB 2 2007/01/01 12:00:00 NORMAL 10.0KB 100000 12000 5.020 2.00MB
表示項目の説明を以下に示します。
表示項目 | 説明 |
---|---|
(1) Time | 出力時間(hh:mm:ss) |
(2) State | directorの稼働状況
|
(3) DataFileStatus | ディレクタデータファイルの格納ディレクトリの状況
|
(4) DataSize | ディレクタデータの総量 |
(5) Fragments(%) | フラグメンテーション率(%) |
(6) LastBackedUp | 最後のバックアップの開始宣言実行時間 |
(7) OperationLogStatus | オペレーションログファイルの格納ディレクトリの状況
|
(8) OperationLogSize | オペレーションログファイルの使用中サイズ |
(9) Records | 検索対象となる総レコード件数 |
(10) ReadRecords | XMLデータ読込み累積件数 |
(11) ReadTime(sec) | XMLデータ読込み累積時間(秒) |
(12) ReadSize | XMLデータ読込み累積サイズ |
ポイント
統計情報(10)~(12)は、director起動時からの累積となります。
rオプションを指定してコマンドを実行することでリセットすることができます。以降は、リセット時からの情報となります。
また、一定の時間間隔ごとのdirectorの運用情報を収集することもできます。この場合、以下の項目は時間間隔内の変化量となります。
XMLデータ読込み累積時間(秒)
XMLデータ読込み累積件数
XMLデータ読込み累積サイズ
(3)DataFileStatusが“WARNING”、“LIMIT”の状況になった場合、ディレクタデータファイルまたはレコード件数が警戒値、最大値に達したことを表しています。どちらの状況なのかは、lオプションを指定してshundstateコマンドを実行して確認してください。
(9)Recordsが格納レコード件数の最大値に達する前に(3)DataFileStatusが“LIMIT”と表示される場合があります。これは、検索対象となるレコード件数と追加処理中のレコードを含めた総レコード件数が最大値に達している場合に“LIMIT”となるためです。検索対象および追加処理中の総レコード件数については、lオプションを指定してshundstateコマンドを実行して確認してください。
directorのアクセス制限情報は、shundstateコマンドにwオプションとeオプションを指定することにより取得できます
例2
以下に、directorの運用情報の表示例を示します。
shundstate -s shund1 -w -e Shunsaku shundstate 2007/01/01 19:01:00 (1) Time State AccessState DataFileStatus DataSize Fragments(%) LastBackedUp OperationLogStatus OperationLogSize Records ReadRecords ReadTime(sec) ReadSize 19:01:00 ACTIVE NORMAL NORMAL 40.0GB 2 2007/01/01 12:00:00 NORMAL 10.0KB 100000 12000 5.020 2.00MB
表示項目の説明を以下に示します。
表示項目 | 説明 |
---|---|
(1) AccessState | directorのアクセス状態
|
注意
eオプションで表示される情報は、今後、バージョンレベルが上がることに情報が追加される場合があります。
例3
以下に、ディレクタデータの使用情報の表示例を示します。
shundstate -s shund1 -l Shunsaku shundstate 2007/01/01 20:00:00 (1) (2) (3) (4) StoredRecordsStatus StoredRecords WarningStoredRecords MaxStoredRecords (5) (6) (7) (8) DataFileStatus DataFileSize WarningDataFileSize MaxDataFileSize (9) (10) (11) (12) OperationLogStatus OperationLogSize WarningOperationLogSize MaxOperationLogSize NORMAL 200000 3500000 4000000 NORMAL 300MB 5000MB 10000MB NORMAL 100MB 900MB 1000MB
表示項目の説明を以下に示します。
表示項目 | 説明 |
---|---|
(1) StoredRecordsStatus | directorの格納レコード件数の状況
|
(2) StoredRecords | 検索対象および追加処理中の総レコード件数 |
(3) WarningStoredRecords | 格納レコード件数の警戒値 |
(4) MaxStoredRecords | 格納レコード件数の最大値 |
(5) DataFileStatus | ディレクタデータファイルの状況
|
(6) DataFileSize | ディレクタデータファイルの使用中サイズ |
(7) WarningDataFileSize | ディレクタデータファイルのサイズの警戒値 |
(8) MaxDataFileSize | ディレクタデータファイルのサイズの最大値 |
(9) OperationLogStatus | オペレーションログファイルのサイズ状況
|
(10) OperationLogSize | オペレーションログファイルの使用中サイズ |
(11) WarningOperationLogSize | オペレーションログファイルのサイズの警戒値 |
(12) MaxOperationLogSize | オペレーションログファイルのサイズの最大値 |
ポイント
表示項目(3)、(4)、(7)、(8)、(11)、(12)は、director用動作環境ファイルの以下の実行パラメタの設定値です。設定していない場合は、ハイフン(“-”)が表示されます。
(3) WarningStoredRecords実行パラメタ
(4) MaxStoredRecords実行パラメタ
(7) WarningDataFileSize実行パラメタ
(8) MaxDataFileSize実行パラメタ
(11) WarningOperationLogSize実行パラメタ
(12) MaxOperationLogSize実行パラメタ
表示項目(9)~(12)は、director用動作環境ファイルのOperationLogFolderの指定がない場合は出力されません。
(7) DataFileSizeは、ディレクタデータファイルの状態がIOERRORの場合は、ハイフン(“-”)が表示されます。
(11) OperationLogSizeは、オペレーションログファイルの状態がIOERRORの場合は、ハイフン(“-”)が表示されます。
例4
以下に、ディレクタデータの使用情報のCSV形式での出力例を示します。
Windowsの場合
shundstate -s shund1 -l -C > C:\shunwork\monitor\dirstate.csv
Linux/Solarisの場合
shundstate -s shund1 -l -C > /home/shunsaku/monitor/dirstate.csv
dirstate.csvの内容
"StoredRecordsStatus","StoredRecords","WarningStoredRecords","MaxStoredRecords","DataFileStatus","DataFileSize","WarningDataFileSize","MaxDataFileSize","OperationLogStatus","OperationLogSize","WarningOperationLogSize","MaxOperationLogSize" "NORMAL",200000,3500000,4000000,"NORMAL",314572800,5242880000,10485760000,"NORMAL",104857600,943718400,1048576000
1行目には項目名を出力し、2行目以降にdirectorの運用情報を出力します。
DataFileSizeカラム、WarningDataFileSizeカラム、MaxDataFileSizeカラム、OperationLogSizeカラム、WarningOperationLogSizeカラム、およびMaxOperationLogSizeカラムに出力される値の単位はバイトです。
1つのレコードの終端には改行コードが付加されます。
ポイント
CSVファイルには以下に示す形式で出力します。
文字列項目は二重引用符(" ")で囲みます。
数値項目は二重引用符(" ")で囲みません。
例5
以下に、60秒間のdirectorの運用情報を3回収集し、表示する例を示します。
shundstate -s shund1 -w 60 3 Shunsaku shundstate 2007/01/01 19:01:00 Time State DataFileStatus DataSize Fragments(%) LastBackedUp OperationLogStatus OperationLogSize Records ReadRecords ReadTime(sec) ReadSize 19:02:00 ACTIVE NORMAL 40.0GB 2 2006/01/01 12:00:00 NORMAL 10.0KB 100000 12000 2.080 1.42MB 19:03:00 ACTIVE NORMAL 40.0GB 2 2006/01/01 12:00:00 NORMAL 10.0KB 100000 20000 7.102 3.00MB 19:04:00 ACTIVE NORMAL 40.0GB 2 2006/01/01 12:00:00 NORMAL 10.0KB 100000 3130 1.050 318KB
例6
以下に、60秒間のdirectorの運用情報を3回収集し、CSV形式で出力する例を示します。
Windowsの場合
shundstate -s shund1 -w -C 60 3 > C:\shunwork\monitor\dirstate.csv
Linux/Solarisの場合
shundstate -s shund1 -w -C 60 3 > /home/shunsaku/monitor/dirstate.csv
dirstate.csvの内容
"Time","State","DataFileStatus","DataSize","Fragments(%)","LastBackedUp","OperationLogStatus","OperationLogSize","Records","ReadRecords","ReadTime(sec) ","ReadSize" "2007/01/01 19:02:00","ACTIVE","NORMAL",42949672960,2,"2007/01/01 12:00:00","NORMAL",10240,100000,12000,2.080,1488977 "2007/01/01 19:03:00","ACTIVE","NORMAL",42949672960,2,"2007/01/01 12:00:00","NORMAL",10240,100000,20000,7.102,3145728 "2007/01/01 19:04:00","ACTIVE","NORMAL",42949672960,2,"2007/01/01 12:00:00","NORMAL",10240,100000,3130,1.050,325632
1行目には項目名を出力し、2行目以降にdirectorの運用情報を出力します。
Timeカラムは、日時形式(YYYY/MM/DD hh:mm:ss)となります。
DataSizeカラム、OperationLogSizeカラム、およびReadSizeカラムに出力される値の単位はバイトです。
1つのレコードの終端には改行コードが付加されます。
ポイント
CSVファイルには以下に示す形式で出力します。
文字列項目は二重引用符(" ")で囲みます。
数値項目は二重引用符(" ")で囲みません。
directorに接続されているsearcherの情報は、shundstateコマンドのpオプションを実行することにより取得できます。
例7
以下に、directorに接続されているsearcherの情報の表示例を示します。
shundstate -s shund1 -p Shunsaku shundstate 2007/01/01 19:01:00 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) Type ID Hostname State Records DataSize LatestTime(sec) Searcher(Disk) shuns04 SchSvr04 INACTIVE 0 0.00KB 0.000 Searcher(Disk) shuns03 SchSvr03 ACTIVE 50000 12.0MB 0.910 Searcher(Disk) shuns02 SchSvr02 ACTIVE 50000 12.0MB 0.890 Searcher(Disk) shuns01 SchSvr01 ACTIVE 50000 12.0MB 0.900 AlternativeSearcher(Disk) shuns05 SchWSvr01 ACTIVE 50000 12.0MB 0.900
表示項目の説明を以下に示します。
表示項目 | 説明 |
---|---|
(1) Type | プロセス種別
|
(2) ID |
|
(3) Hostname | searcherのホスト名またはIPアドレス |
(4) State | searcherの稼働状況
|
(5) Records | 検索対象となるレコード件数 |
(6) DataSize |
|
(7) LatestTime(sec) | 最新の検索処理におけるsearcherの処理時間(秒) |
注) ディスク検索時のsearcherのことです。
searcherのサーチデータファイルの情報は、shundstateコマンドのp diskオプションを実行することにより取得できます。
例8
以下に、directorに接続されているsearcherの情報のCSV形式での出力例を示します。
Windowsの場合
shundstate -s shund1 -p -C > C:\shunwork\monitor\dirstate.csv
Linux/Solarisの場合
shundstate -s shund1 -p -C > /home/shunsaku/monitor/dirstate.csv
dirstate.csvの内容
"Type","ID","Hostname","State","Records","DataSize","LatestTime(sec)" "Searcher(Disk)","shuns04"," SchSvr04","INACTIVE",0,0,0.000 "Searcher(Disk)","shuns03"," SchSvr03","ACTIVE",50000,12582912,0.910 "Searcher(Disk)","shuns02"," SchSvr02","ACTIVE",50000,12582912,0.890 "Searcher(Disk)","shuns01"," SchSvr01","ACTIVE",50000,12582912,0.900 "AlternativeSearcher(Disk)","shuns05","SchWSvr01","ACTIVE",50000,12582912,0.900
1行目には項目名を出力し、2行目以降にdirectorに接続されているsearcherの情報を出力します。
DataSizeカラムに出力される値の単位はバイトです。
1つのレコードの終端には改行コードが付加されます。
ポイント
CSVファイルには以下に示す形式で出力します。
文字列項目は二重引用符(" ")で囲みます。
数値項目は二重引用符(" ")で囲みません。
例9
以下に、directorに接続されているsearcherのサーチデータファイル情報の表示例を示します。
shundstate -s shund1 -p disk Shunsaku shundstate 2007/01/01 19:01:00 (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) Type ID Hostname State Records DataSize DataFileSize Fragments(%) Searcher(Disk) shuns04 SchSvr04 INACTIVE 0 0.00KB 0.00KB 0 Searcher(Disk) shuns03 SchSvr03 ACTIVE 1000000 1.00GB 1.00GB 0 Searcher(Disk) shuns02 SchSvr02 ACTIVE 1000000 1.00GB 1.00GB 0 Searcher(Disk) shuns01 SchSvr01 ACTIVE 1000000 1.00GB 1.00GB 0 AlternativeSearcher(Disk) shuns05 SchWSvr01 ACTIVE 1000000 1.00MB 1.00GB 0
表示項目の説明を以下に示します。
表示項目 | 説明 |
---|---|
(1) Type | プロセス種別
|
(2) ID |
|
(3) Hostname | searcherのホスト名またはIPアドレス |
(4) State | searcherの稼働状況
|
(5) Records | 検索対象となるレコード件数 |
(6) DataSize |
|
(7) DataFileSize | searcherが使用しているサーチデータファイル中のデータサイズ
|
(8) Fragments(%) | サーチデータファイルの無駄な領域の割合
|
注) ディスク検索時のsearcherのことです。
注意
directorに接続されているsearcherの情報は、directorの稼働状況が以下のときは、実際のsearcherの情報と一致しない場合があります。
ACTIVATING
DEGRADING
SWITCHING
WAITING
p diskオプションで表示される情報は、各searcherから送信される情報を表示しています。そのため、以下の状態の時は、searcherの状態が“ACTIVE”でも、処理が完了するまで情報が最新化されません。
director起動処理における、searcherへのデータ配信処理中
アプリケーションからのデータ追加、更新、削除処理中
shundimportコマンドによる、データ格納、データ削除処理中
shundrecoverコマンドによる、ディレクタデータファイルのリカバリ処理中
shundresendコマンドによる、サーチデータの再配置処理中
縮退処理中
代替searcherへの切替え処理中
代替searcherから通常searcherへの切替え処理中
p diskオプションで表示される“DataSize”の情報とpオプションで表示される“DataSize”の情報には以下の違いがあります。
p diskオプションで表示される“DataSize”:searcherから送信された、検索対象となるデータを検索処理のために変換した、内部データのデータ量であり、shunsstateコマンドで表示される、“DataSize”と同じ情報です。
pオプションで表示される“DataSize”:directorがsearcherに送信した、XML文書の総データ量です。