以下の操作や環境作成の方法について説明します。
IDCM環境の作成
MQDの起動
サービス環境の作成
メッセージキューの作成
サービス定義の作成
サーバ間で通信を行う場合は、事前にIDCMをインストールし、IDCMの通信環境を作成する必要があります。IDCMの通信環境の作成方法については、“IDCM使用手引書”を参照してください。
なお、すでにIDCMの通信環境を作成している場合、本操作は不要です。
ACM連携サービスの環境を作成するためには、MQDの各種のコマンドを使用します。これらのコマンドを使用するためには、事前にMQDを起動しておく必要があります。
MQDはWindows®のサービスとして動作し、以下のいずれかの方法で起動します。
Windows®の[サービス]画面でMQDサービスを開始する。
MQDのシステム環境の作成後に、サービスの[スタートアップ]画面でスタートアップの種類を“自動”に変更し、Windows®システムの起動時に自動的にMQDサービスを開始する。
MQDの起動は、mqdstrコマンドを使用して行います。
以下にmqdstrコマンドの入力例を示します。
--------------------------------------------- mqdstr ---------------------------------------------
ACM連携サービスのサービス環境の作成は、mqdacomsetupコマンドを使用して行います。
以下にmqdacomsetupコマンド(作成)の入力例を示します。
--------------------------------------------- mqdacomsetup ---------------------------------------------
なお、サービス環境を再作成する場合は、サービス環境を削除した後、再度、上記のmqdacomsetupコマンドを実行してください。サービス環境の削除は、mqdacomunsetupコマンドを使用して行います。
以下にmqdacomunsetupコマンド(削除)の入力例を示します。
--------------------------------------------- mqdacomunsetup ---------------------------------------------
サービス環境を作成した後、サーバ間でメッセージ送受信を行うためのメッセージキューを作成します。メッセージを送信するためのメッセージキュー(送信キュー)、およびメッセージを受信するためのメッセージキュー(受信キュー)を作成します。メッセージキューは、メッセージキュー名を8バイト以内の大文字の英数字で作成してください。送信キュー名については、後述のサービス定義で使用します。
メッセージキューに関する以下の操作については、“10.4.2 運用操作の説明”を参照してください。
メッセージキューの作成
メッセージキュー情報の表示
メッセージキューの削除
サービス定義の作成では、以下の二つの作業があります。
サービス定義ファイルの作成
サービス定義の登録/反映
サービス定義ファイルの作成
サービス定義は、サーバ間のメッセージキューの対応関係やIDCMのサービスを使用するために必要な情報を定義します。サービス定義を格納するファイルをサービス定義ファイルと呼びます。サービス定義ファイルは、ユーザが任意のファイル上にテキストファイルとして作成します。このファイルは、後述のサービス定義の登録時に使用されます。
サービス定義では、主に以下の情報を定義します。
送信キューと受信キュー(論理あて先、またはMQSeriesのキュー)の対応関係
IDCMのサービス名や会話に関する情報
サービス定義は、テキスト編集ツールを使用して記述してください。サービス定義の記述方法の詳細については、“10.3.3 環境定義の記述”を参照してください。
サービス定義の登録/反映
サービス定義ファイルを作成した後、次にサービス定義の登録/反映の操作を行います。サービス定義の登録は、mqdacomdefコマンドを使用して行います。サービス定義の反映は、MQD起動時のオプションまたはサービス起動時のオプションで指定します。
以下にmqdacomdef(登録)コマンドの入力例を示します。
-------------------------------------------------------- mqdacomdef -a -f acomsrv01 --------------------------------------------------------
サービス定義の登録をした後、次にサービス定義の反映を行います。以下にmqdstrsvc(反映)コマンドの入力例を示します。
-------------------------------------------------------- mqdstrsvc -n ACOM --------------------------------------------------------
なお、サービス定義を再作成する場合は、サービス定義の全体を削除した後、再度、上記のサービス定義の登録/反映の操作を行ってください。サービス定義の削除は、mqdacomdefコマンドを使用して行います。指定したサービス定義ファイルに記述された部分だけが削除されます。全体を削除するためには、登録時に使用したサービス定義ファイルを指定してください。
以下にmqdacomdef(削除)コマンドの入力例を示します。
-------------------------------------------------------- mqdacomdef -d -f acomsrv01 --------------------------------------------------------