データベースの運用および操作では、以下の場合に作業用のディスクが必要になります。
データベースの運用および操作において必要な作業域(ディスク容量)は、次の合計値となります。多重で実行するRDBコマンドやアプリケーションで使用する入力ファイル、出力ファイル、および、多重で実行するRDBコマンドやSQL文の処理が内部で使用する作業域をすべて合計したものと考えてください。
作業域サイズ = (RDBコマンドやアプリケーションの入力ファイルの合計 + RDBコマンドやアプリケーションの出力ファイルの合計 + RDBコマンドやSQL文の処理内部で使用する作業域サイズの合計) × r r:安全率(1.5以上) |
■RDBコマンドやアプリケーションの入力ファイルおよび出力ファイル
以下の入力ファイルと出力ファイルのサイズを見積もってください。
データベースの創成データファイル(ロードファイル)
データベースからの抽出データファイル(アンロードファイル)
メディアリカバリのためのDSIのバックアップファイル
リカバリのためのアーカイブログファイル
Symfoware/RDBがダウンしたときのコアファイル
Symfoware/RDBがメッセージ出力するRDBレポートファイル
アプリケーションが使用するファイル
入出力ファイル | 見積もり内容 |
---|---|
ロードファイル | 表DSI容量で見積もってください。 作業域サイズは、ロードファイルをディスクにどれだけ保持して処理するかによります。 |
アンロードファイル | 表DSI容量で見積もってください。 作業域サイズは、アンロードファイルをディスクにどれだけ保持するかによります。 |
バックアップファイル | 表DSI容量で見積もってください。 全バックアップデータをディスク上に保持する場合は、全DSI容量となります。バックアップデータをテープ装置などにバックアップする場合は、一時的に保持するバックアップデータのファイルサイズになります。 |
アーカイブログファイル | メディアリカバリを実施する前に、アーカイブログファイルをすべてディスクに保持することが必要です。したがって、アーカイブログファイルをテープ装置などにバックアップして運用している場合、そのアーカイブログファイルのサイズのディスク容量が必要になります。 |
コアファイル | Symfoware/RDBが異常となってダウンしたときに出力される調査用のコアファイルです。Symfoware/RDBやコマンドが使用するメモリ量で見積もることができます。最大量は、マシンに実装されるメモリ量とスワップ域サイズの合計になります。 |
RDBレポートファイル | Symfoware/RDBが出力するエラーメッセージやインフォメーションメッセージのファイルです。RDB構成パラメタファイルのRDBREPORTSIZEに指定したサイズの2倍が使用量になります。 |
アプリケーションの入出力ファイル | アプリケーションごとに入出力ファイルのサイズを見積もってください。 |
■RDBコマンドやSQL文の処理内部で使用する作業域
RDBコマンドの処理やSQL文の処理は、処理するデータ量に応じて内部で使用する作業域のサイズが変わります。作業域のサイズが少量の場合はメモリのみ使って処理されますが、作業域のサイズが大量になると自動的にディスクが使用されます。使用される作業域のサイズは、以下のように見積もってください。
Symfoware/RDBの処理 | 見積もり内容 |
---|---|
データベースの創成系コマンド
| インデックスDSIをソートする作業域が必要です。 インデックスDSI容量で見積もってください。 |
データベースの更新系コマンド
| 表DSI容量で見積もってください。 |
データベースの再編成コマンド
| 表DSI容量で見積もってください。 |
RDBディクショナリの再編成コマンド
| RDBディクショナリの容量で見積もってください。 |
データベースのメディアリカバリ
など | AIログ域の容量またはインデックスDSI容量の大きい方で見積もってください。なお、rdbadjrcvは、AIログ域の容量の2倍で計算してください。 |
最適化情報の設定
| インデックスDSIをソートする作業域が必要です。 インデックスDSI容量で見積もってください。 |
SQL文の実行
| SQL文の実行では、処理データを一時的に保持したり、ソート処理したりするための作業域が必要です。 SQL文の実行で使用する作業域サイズを見積もるのは困難ですが、SQL文の検索結果件数を元に見積もってください。 作業域サイズ = SQL文の検索結果件数 × 2倍 × 多重度 |
AIログ域のサイズの見積もり式については、“D.1.7 テンポラリログファイルの見積もり式”を参照してください。