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Interstage Application Server ディレクトリサービス運用ガイド

C.2.7 Linkexpressのセットアップ

  Linkexpressのセットアップは以下の手順で行います。

  1. TCP/IPの環境定義

  2. Linkexpressの環境定義

  3. DB連携機能の環境定義

TCP/IPの環境定義

  レプリケーション運用では、通信プロトコルにTCP/IPのFTP+プロトコルを使用します。

  マスタのリポジトリサーバとスレーブのリポジトリサーバのホスト名とIPアドレスをhostsファイルに設定し、サービス名をservicesファイルに設定します。

  マスタサーバとスレーブサーバの両方で設定してください。

  hostsファイルは以下の場所にあります。

%SystemRoot%\DRIVERS\ETC\HOSTS

/etc/hosts

  servicesファイルは以下の場所にあります。

%SystemRoot%\DRIVERS\ETC\SERVICES

/etc/services

  以下のサービスを登録します。

サービス名

ポート番号

プロトコル

lnkexpb

9362(推奨)

tcp

lnkexpc

9363(推奨)

tcp

lnkexpf

9364(推奨)

tcp


  各サービスの別名を指定しないでください。


  TCP/IP環境定義の詳細については、“Linkexpressのヘルプ”の“通信プロトコルとしてTCP/IPを使用する”を参照してください

Linkexpressの環境定義

  環境定義ではLinkexpressの基本的な動作規定に関する情報を定義します。

  “動作環境定義(lnkexp.cfg)”、“ネットワーク定義(lxtrnsgm.txt)”、“サーバグループ定義(svrgrp.lst)”を作成し、複写元システム(リポジトリのマスタサーバ)と複写先システム(リポジトリのスレーブサーバ)の両方に登録します。

  以下に作成手順を示します。

  1. Linkexpressの環境定義を作成します。

    Windows(R)では、Linkexpress環境定義ユーティリティを利用できます。以下の値を設定します。

    項目

    設定値

    サーバ種別

    複写元システム:  制御サーバ兼業務サーバ
    複写先システム:  業務サーバ

    形態

    スター型

    中心となるサーバ

    複写元システムのホスト名

    プロトコル

    FTP+

    利用者名

    レプリケーション管理者用のユーザアカウント

    パスワード

    OSに登録したパスワード

    Solaris、およびLinuxでは、後述の“環境定義例”を参照して、作成してください。

  2. 手順1で作成した“動作環境定義(lnkexp.cfg)”、“ネットワーク定義(lxtrnsgm.txt)”、および“サーバグループ定義(svrgrp.lst)”を、以下の場所に格納します。

    Linkexpressインストールフォルダ\MANAGER

    /opt/FSUNlnkexp/MANAGER

    /opt/FJSVlnkexp/MANAGER

      

  3. lxgentrnコマンドを使用して、ネットワーク定義を登録します。

    lxgentrn Linkexpressインストールフォルダ\MANAGER\lxtrnsgm.txt

    lxgentrn /opt/FSUNlnkexp/MANAGER/lxtrnsgm.txt

    lxgentrn /opt/FJSVlnkexp/MANAGER/lxtrnsgm.txt

      

  4. lxstrutyコマンドを使用して、サーバグループ定義を登録します。

    lxstruty -r Linkexpressインストールフォルダ\MANAGER\svrgrp.lst

    lxstruty -r /opt/FSUNlnkexp/MANAGER/svrgrp.lst

    lxstruty -r /opt/FJSVlnkexp/MANAGER/svrgrp.lst

      

環境定義例

  動作環境定義例(複写元システム(リポジトリのマスタサーバ))

SERVER-TYPE:BTH
SERVER-NAME:master
LOG-DISPLAY-NUM:1000
MON-REAL-NTFY:YES
MON-REAL-RETRY:60
STS-RESET-TIME:00:00
JOB-SYS-OPT:r
JOB-NO-OPT:I
CS-COMMUNICATION-TIMER:180

  
  動作環境定義例(複写先システム(リポジトリのスレーブサーバ))

SERVER-TYPE:SVC
SERVER-NAME:slave
LOG-DISPLAY-NUM:1000
MON-REAL-NTFY:YES
MON-REAL-RETRY:60
STS-RESET-TIME:00:00
JOB-SYS-OPT:r
JOB-NO-OPT:I
CS-COMMUNICATION-TIMER:180

  
  ネットワーク定義例(複写元システム(リポジトリのマスタサーバ))

begin
comdef
        msglvl=i
        scale=,e,n
        history=yes,500,s
node
        name=slave
        path=CTL1
        path=SVC1
        jobsys=r
        jobno=i
        logon=yes
        job_type=rsp
path
        name=CTL1
        appl=@_LEXPCT
        protocol=FTP+
        combuf=32000
        req_path=1
        ind_path=1
        port=9364
        recvtime=3
        jobsys=r
        jobno=i
        extend=yes
        spancmp=no
path
        name=SVC1
        appl=@_LEXPSV
        protocol=FTP+
        combuf=32000
        req_path=3
        ind_path=3
        port=9364
        recvtime=3
        jobsys=r
        jobno=i
        extend=yes
        spancmp=no
end

  
  ネットワーク定義例(複写先システム(リポジトリのスレーブサーバ))

begin
comdef
        msglvl=i
        scale=,e,n
        history=yes,500,s
node
        name=master
        path=CTL1
        path=SVC1
        jobsys=r
        jobno=i
        logon=yes
        job_type=rsp
path
        name=CTL1
        appl=@_LEXPCT
        protocol=FTP+
        combuf=32000
        req_path=1
        ind_path=1
        port=9364
        recvtime=3
        jobsys=r
        jobno=i
        extend=yes
        spancmp=no
path
        name=SVC1
        appl=@_LEXPSV
        protocol=FTP+
        combuf=32000
        req_path=3
        ind_path=3
        port=9364
        recvtime=3
        jobsys=r
        jobno=i
        extend=yes
        spancmp=no
end

  
  サーバグループ定義例

master,BTH,root,password,DSREPG
slave,SVC,root,password,DSREPG

  “動作環境定義”の詳細は、“Linkexpressのヘルプ”の“サーバの基本動作を指定する”を参照してください。
  “ネットワーク定義”の詳細は、“Linkexpressのヘルプ”の“通信パスの情報を設定する”を参照してください。
  “サーバグループ定義”の詳細は、“Linkexpressのヘルプ”の“サーバグループの構成を設定する”を参照してください。

DB連携機能の環境定義

  LinkexpressのDB連携機機能を使用するために必要な定義をします。複写元システム(リポジトリのマスタサーバ)と複写先システム(リポジトリのスレーブサーバ)の両方で実施してください。

  DB動作環境定義のオペランドに以下の値を指定してください。

項目

設定値

LOCK_TARGET

RECORD:行単位に排他処理をします。

LOCK_LEVEL

READ_COMMITTED:独立性水準としてREAD COMMITTEDを使用します。

RETRY_COUNT

10

PREPARE_MAX

10

DB動作環境定義の例を示します。

  DB動作環境定義例(複写元システム(リポジトリのマスタサーバ))

LOCK_TARGET:RECORD
LOCK_LEVEL:READ_COMMITTED
RETRY_COUNT:10

  
  DB動作環境定義例(複写先システム(リポジトリのスレーブサーバ))

LOCK_TARGET:RECORD
LOCK_LEVEL:READ_COMMITTED
RETRY_COUNT:10
PREPARE_MAX:10

  DB連携機能の環境定義の詳細は、“Linkexpress Replication option 説明書”の“DB連携機能の環境定義”、および“Linkexpressのヘルプ”の“DB連携機能の定義”を参照してください。