Linkexpressのセットアップは以下の手順で行います。
TCP/IPの環境定義
Linkexpressの環境定義
DB連携機能の環境定義
TCP/IPの環境定義
レプリケーション運用では、通信プロトコルにTCP/IPのFTP+プロトコルを使用します。
マスタのリポジトリサーバとスレーブのリポジトリサーバのホスト名とIPアドレスをhostsファイルに設定し、サービス名をservicesファイルに設定します。
マスタサーバとスレーブサーバの両方で設定してください。
hostsファイルは以下の場所にあります。
%SystemRoot%\DRIVERS\ETC\HOSTS |
/etc/hosts |
servicesファイルは以下の場所にあります。
%SystemRoot%\DRIVERS\ETC\SERVICES |
/etc/services |
以下のサービスを登録します。
サービス名 | ポート番号 | プロトコル |
---|---|---|
lnkexpb | 9362(推奨) | tcp |
lnkexpc | 9363(推奨) | tcp |
lnkexpf | 9364(推奨) | tcp |
各サービスの別名を指定しないでください。
TCP/IP環境定義の詳細については、“Linkexpressのヘルプ”の“通信プロトコルとしてTCP/IPを使用する”を参照してください
Linkexpressの環境定義
環境定義ではLinkexpressの基本的な動作規定に関する情報を定義します。
“動作環境定義(lnkexp.cfg)”、“ネットワーク定義(lxtrnsgm.txt)”、“サーバグループ定義(svrgrp.lst)”を作成し、複写元システム(リポジトリのマスタサーバ)と複写先システム(リポジトリのスレーブサーバ)の両方に登録します。
以下に作成手順を示します。
Linkexpressの環境定義を作成します。
Windows(R)では、Linkexpress環境定義ユーティリティを利用できます。以下の値を設定します。
項目 | 設定値 |
---|---|
サーバ種別 | 複写元システム: 制御サーバ兼業務サーバ |
形態 | スター型 |
中心となるサーバ | 複写元システムのホスト名 |
プロトコル | FTP+ |
利用者名 | レプリケーション管理者用のユーザアカウント |
パスワード | OSに登録したパスワード |
Solaris、およびLinuxでは、後述の“環境定義例”を参照して、作成してください。
手順1で作成した“動作環境定義(lnkexp.cfg)”、“ネットワーク定義(lxtrnsgm.txt)”、および“サーバグループ定義(svrgrp.lst)”を、以下の場所に格納します。
Linkexpressインストールフォルダ\MANAGER |
/opt/FSUNlnkexp/MANAGER |
/opt/FJSVlnkexp/MANAGER |
lxgentrnコマンドを使用して、ネットワーク定義を登録します。
lxgentrn Linkexpressインストールフォルダ\MANAGER\lxtrnsgm.txt |
lxgentrn /opt/FSUNlnkexp/MANAGER/lxtrnsgm.txt |
lxgentrn /opt/FJSVlnkexp/MANAGER/lxtrnsgm.txt |
lxstrutyコマンドを使用して、サーバグループ定義を登録します。
lxstruty -r Linkexpressインストールフォルダ\MANAGER\svrgrp.lst |
lxstruty -r /opt/FSUNlnkexp/MANAGER/svrgrp.lst |
lxstruty -r /opt/FJSVlnkexp/MANAGER/svrgrp.lst |
動作環境定義例(複写元システム(リポジトリのマスタサーバ))
SERVER-TYPE:BTH SERVER-NAME:master LOG-DISPLAY-NUM:1000 MON-REAL-NTFY:YES MON-REAL-RETRY:60 STS-RESET-TIME:00:00 JOB-SYS-OPT:r JOB-NO-OPT:I CS-COMMUNICATION-TIMER:180 |
動作環境定義例(複写先システム(リポジトリのスレーブサーバ))
SERVER-TYPE:SVC SERVER-NAME:slave LOG-DISPLAY-NUM:1000 MON-REAL-NTFY:YES MON-REAL-RETRY:60 STS-RESET-TIME:00:00 JOB-SYS-OPT:r JOB-NO-OPT:I CS-COMMUNICATION-TIMER:180 |
ネットワーク定義例(複写元システム(リポジトリのマスタサーバ))
begin comdef msglvl=i scale=,e,n history=yes,500,s node name=slave path=CTL1 path=SVC1 jobsys=r jobno=i logon=yes job_type=rsp path name=CTL1 appl=@_LEXPCT protocol=FTP+ combuf=32000 req_path=1 ind_path=1 port=9364 recvtime=3 jobsys=r jobno=i extend=yes spancmp=no path name=SVC1 appl=@_LEXPSV protocol=FTP+ combuf=32000 req_path=3 ind_path=3 port=9364 recvtime=3 jobsys=r jobno=i extend=yes spancmp=no end |
ネットワーク定義例(複写先システム(リポジトリのスレーブサーバ))
begin comdef msglvl=i scale=,e,n history=yes,500,s node name=master path=CTL1 path=SVC1 jobsys=r jobno=i logon=yes job_type=rsp path name=CTL1 appl=@_LEXPCT protocol=FTP+ combuf=32000 req_path=1 ind_path=1 port=9364 recvtime=3 jobsys=r jobno=i extend=yes spancmp=no path name=SVC1 appl=@_LEXPSV protocol=FTP+ combuf=32000 req_path=3 ind_path=3 port=9364 recvtime=3 jobsys=r jobno=i extend=yes spancmp=no end |
サーバグループ定義例
master,BTH,root,password,DSREPG slave,SVC,root,password,DSREPG |
“動作環境定義”の詳細は、“Linkexpressのヘルプ”の“サーバの基本動作を指定する”を参照してください。
“ネットワーク定義”の詳細は、“Linkexpressのヘルプ”の“通信パスの情報を設定する”を参照してください。
“サーバグループ定義”の詳細は、“Linkexpressのヘルプ”の“サーバグループの構成を設定する”を参照してください。
DB連携機能の環境定義
LinkexpressのDB連携機機能を使用するために必要な定義をします。複写元システム(リポジトリのマスタサーバ)と複写先システム(リポジトリのスレーブサーバ)の両方で実施してください。
DB動作環境定義のオペランドに以下の値を指定してください。
項目 | 設定値 |
---|---|
LOCK_TARGET | RECORD:行単位に排他処理をします。 |
LOCK_LEVEL | READ_COMMITTED:独立性水準としてREAD COMMITTEDを使用します。 |
RETRY_COUNT | 10 |
PREPARE_MAX | 10 |
DB動作環境定義の例を示します。
DB動作環境定義例(複写元システム(リポジトリのマスタサーバ))
LOCK_TARGET:RECORD LOCK_LEVEL:READ_COMMITTED RETRY_COUNT:10 |
DB動作環境定義例(複写先システム(リポジトリのスレーブサーバ))
LOCK_TARGET:RECORD LOCK_LEVEL:READ_COMMITTED RETRY_COUNT:10 PREPARE_MAX:10 |
DB連携機能の環境定義の詳細は、“Linkexpress Replication option 説明書”の“DB連携機能の環境定義”、および“Linkexpressのヘルプ”の“DB連携機能の定義”を参照してください。