リポジトリのデータベースに標準データベースを使用する場合の、レプリケーション形態の運用環境の構築手順を説明します。
レプリケーション構築の設定ミスを防ぐシートの利用
レプリケーション構築時に、Interstage管理コンソールの各項目で設定ミスを防ぐためのInterstage ディレクトリサービス環境構築シート(Excelファイル“DS_repli.xls”)が、マニュアルCDの“ApplicationServer\tuning”フォルダに格納されています。このシートは、リポジトリのデータベースとして標準データベースを使用する場合に利用してください。
Microsoft(R) Excel 2000以降のバージョンのMicrosoft(R) Excelをお持ちの場合は、Interstage ディレクトリサービス環境構築シートを使用して、レプリケーションを設計できます。使用方法などの詳細については、当該Excelファイル内の説明記事を参照してください。
Interstage ディレクトリサービス環境構築シートの利用条件
Interstage ディレクトリサービス環境構築シートは、Microsoft(R) Excelで利用できるファイルです。ご利用のコンピュータに、Microsoft(R) Excel 2000以降のMicrosoft(R) Excelがインストールされている必要があります。
本シートは、マクロを利用しています。ご利用にあたっては、あらかじめ、Microsoft(R) Excelのセキュリティレベルを設定し、マクロを有効にする必要があります。セキュリティレベルの設定方法の詳細については、Microsoft(R) Excelのヘルプを参照してください。
なお、Microsoft(R) Excelのセキュリティレベルを変更する場合は、変更に先立ってシステム管理者に相談してください。
例として、以下にMicrosoft(R) Excel 2002で本シートを利用するための、セキュリティレベルの設定手順を記載します。
Microsoft(R) Excel 2002の場合
Microsoft(R) Excel 2002を起動し、メニューバーから[ツール(T)] > [マクロ(M)] > [セキュリティ(S)]の順に選択します。
マクロのセキュリティ設定画面が表示されますので、[セキュリティレベル]タブの[中(M)]を選択します。
[OK]ボタンをクリックします。
Microsoft(R) Excelをいったん終了させ、再度起動します。
メニューバーの[ファイル(F)] > [開く(O)]を選択し、Interstage ディレクトリサービス環境構築シートを開きます。
マクロの有効化を指定するダイアログが表示されますので、[マクロを有効にする(E)]ボタンをクリックし、マクロを有効にします。
必要に応じて、マクロのセキュリティレベルを元に戻します。
レプリケーション形態の構築手順
レプリケーション形態を構築する方法を説明します。以下の運用変更をする場合も、ここで説明する方法に従ってください。
レプリケーション形態で運用する際に、マスタサーバとスレーブサーバ間でSSL通信をする場合は、SSL環境をマスタサーバに構築し、SSL通信をするスレーブサーバに対応したSSL情報を設定する必要があります。レプリケーション形態では、クライアントとサーバ間、マスタサーバとスレーブサーバ間のどちらか一方のみ、または両方でSSL通信をすることもできます。
以下にレプリケーション形態を構築する手順の流れ図を示します。
マスタサーバのリポジトリは、“第2章 環境構築”で作成されているものとします。マスタサーバのリポジトリを作成していない場合は、“第2章 環境構築”を参照して作成してください。
スレーブに実際にデータが反映されるのは、マスタでレプリケーション先ホスト情報の追加を行った時点からとなります。
レプリケーション導入の作業中は、導入作業と関係のないエントリの追加・更新・削除を行わないでください。
マスタサーバとスレーブサーバ間でSSL通信をする場合は、レプリケーション運用中に、使用するSSL定義やその内容を変更しないでください。運用中にSSL定義を変更した場合の動作は保証されません。
レプリケーション運用にクラスタ環境を使用する場合は、“高信頼性システム運用ガイド”の“クラスタサービスの環境設定手順”を参照してください。