ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server ディレクトリサービス運用ガイド

10.10.1 スタンドアロン形態の場合

  スタンドアロン形態で運用中にトラブルなどが発生し、リポジトリの修復が必要になった場合の修復方法について説明します。

環境が壊れている場合

  環境が壊れている場合は、スタンドアロン形態のリポジトリを再作成します。リポジトリのバックアップディレクトリ(Solaris、Linuxではバックアップファイル)を使用することにより、リポジトリをバックアップ時の状態へ修復することができます。バックアップディレクトリ(Solaris、Linuxではバックアップファイル)がない場合は、リポジトリを新規に再作成する必要があります。

  スタンドアロン形態での運用中に、リポジトリをバックアップディレクトリ(Solaris、Linuxではバックアップファイル)から作成し直して修復する場合の対応手順を説明します。

  1. Interstage管理コンソールを使用し、修復するリポジトリを停止します。

  2. 手順1で停止したリポジトリを削除します。

  3. 修復するリポジトリのバックアップディレクトリ(Solaris、Linuxではバックアップファイル)を、ireprestsysコマンドを使用してリストアします。



      バックアップディレクトリ  X:\Backup\irep\rep001_back
      リポジトリ名  rep001

    ireprestsys -d X:\Backup\irep\rep001_back -R rep001
    IREP: 情報: irep11001: リストアが成功しました。 X:\Backup\irep\rep001_back [rep001]


      バックアップファイル名  /backup/irep/rep001_back.tar.gz
      リポジトリ名  rep001

    # ireprestsys -f /backup/irep/rep001_back.tar.gz -R rep001
    UX:IREP: 情報: irep11001: リストアが成功しました。 /backup/irep/rep001_back.tar.gz [rep001]

      

  4. Interstage管理コンソールを使用し、修復したリポジトリを起動します。

  ireprestsysコマンドの詳細は、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“バックアップコマンド”を参照してください。

データベース内のデータが壊れている場合

標準データベースを使用している場合

  データベース内のデータが壊れている場合は、データベース内のデータのみを修復します。リポジトリのバックアップディレクトリ(Solaris、Linuxではバックアップファイル)を使用することにより、データベース内のデータをバックアップ時の状態へ修復することができます。バックアップディレクトリ(Solaris、Linuxではバックアップファイル)がない場合は、データを新規に再作成する必要があります。

  データの修復手順を説明します。

  1. Interstage管理コンソールを使用し、修復するリポジトリを停止します。

  2. 手順1で停止したリポジトリを削除します。

  3. Interstage管理コンソールを使用し、[システム] > [サービス] > [リポジトリ]の[新規作成]タブ(管理サーバの場合は、[一括操作] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [セキュリティ] > [リポジトリ]の[新規作成]タブ)で、以下の項目を削除したリポジトリと同じ設定にして、[作成]ボタンをクリックします。

    • [リポジトリ名]

    • [公開ディレクトリ]

    • [データベース格納先]

    最新のバックアップディレクトリ(Solaris、Linuxではバックアップファイル)を、ireprestsysコマンドを使用し、-dataonlyオプション指定で、データベース内にデータのみをリストアします。
    リポジトリ名は、バックアップしたリポジトリの名前と同じものを指定してください。

    データベースの置き換えをするかどうかの確認メッセージが表示されますので、置き換える場合は、“y”または“Y”を入力してリストアを続行してください。リストアを中止する場合は、“n”または“N”を入力してください。その他のキーを入力した場合は、確認メッセージを再度出力してキー入力待ちとなります。



      バックアップディレクトリ  X:\Backup\irep\rep001_back
      リポジトリ名  rep001

    ireprestsys -d X:\Backup\irep\rep001_back -R rep001 -dataonly
    Data already exists in database store. (C:\Interstage\Enabler\EnablerDStores\IREP\rep001\data)
    Are you sure of deleting data in database store? (y/n):y
    IREP: 情報: irep11001: リストアが成功しました。 X:\Backup\irep\rep001_back [rep001]


      バックアップファイル名  /backup/irep/rep001_back.tar.gz
      リポジトリ名  rep001

    # ireprestsys -f /backup/irep/rep001_back.tar.gz -R rep001 -dataonly
    Data already exists in database store. (/var/opt/FJSVena/EnablerDStores/FJSVirep/rep001/data)
    Are you sure of deleting data in database store? (y/n):y
    UX:IREP: 情報: irep11001: リストアが成功しました。 /backup/irep/rep001_back.tar.gz [rep001]


      バックアップファイル名  /backup/irep/rep001_back.tar.gz
      リポジトリ名  rep001

    # ireprestsys -f /backup/irep/rep001_back.tar.gz -R rep001 -dataonly
    Data already exists in database store. (/var/opt/FJSVena/DStores/FJSVirep/rep001/data)
    Are you sure of deleting data in database store? (y/n):y
    UX:IREP: 情報: irep11001: リストアが成功しました。 /backup/irep/rep001_back.tar.gz [rep001]

      

  4. Interstage管理コンソールを使用し、修復したリポジトリを起動します。

  ireprestsysコマンドの詳細は、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“バックアップコマンド”を参照してください。

RDBを使用している場合

  RDBを使用していて、データベース内のデータが壊れている場合は、データベース内のデータを修復します。RDBのバックアップ・リストア/リカバリ機能を使用して、データベース内のデータをバックアップ時の状態へ修復することができます。バックアップがない場合は、データを再作成する必要があります。

  データの修復手順を説明します。

バックアップがある場合

  1. Interstage管理コンソールを使用し、修復するリポジトリを停止します。

  2. RDBの機能を使用してバックアップしておいたデータをリストアします。

    リストア方法は、“運用ガイド(基本編)”の“メンテナンス(資源のバックアップ)”-“資源のバックアップとリストア”-“リストア手順(管理対象サーバおよびスタンドアロンサーバの場合)”-“Interstage ディレクトリサービス資源のリストア”を参照してください。

  3. Interstage管理コンソールを使用し、修復したリポジトリを起動します。

バックアップがない場合

  1. Interstage管理コンソールを使用し、修復するリポジトリを停止します。

  2. 手順1で停止したリポジトリを削除します。

  3. 手順1で停止したリポジトリと接続していたデータベースを削除します。

    Symfoware/RDBを使用している場合は“3.1.4.8 データベースの削除”、Oracleデータベースを使用している場合は“3.2.4.2 データベースの削除”を参照して、データベースを削除してください。

  4. スタンドアロン形態を新規に作成します。

“環境構築”の“2.2 環境構築の流れ”を参照して、スタンドアロン形態の環境を作成してください。


  リポジトリの削除、作成には、コマンド(irepconfigコマンド)を使用することもできます。
  詳細は、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“irepconfig”-“deleteサブコマンド”および“createサブコマンド”をそれぞれ参照してください。