C.5 通信条件の記述

通信条件をTransport要素に記述します。Transport要素の記述条件については“B.1.2.20 Transport（配信プロトコル情報）”を参照してください。

CPA内で利用する通信条件が1種類の場合、各PartyInfo要素にひとつのTransport要素を記述すれば十分です。複数の通信条件をひとつのCPA内で利用する場合、各PartyInfo要素に複数のTransport要素を記述する必要があります。

SSLを利用する場合

ebMSではSSLに関する設定はCPA記述を利用せずに、WebサーバおよびSOAPサービスの設定を直接利用する仕様になっています。詳細は“C.12 SSLを利用する場合”を参照してください。取引先のシステムなど、ebMS以外の要件からCPAにSSLに関する設定を記述する必要がある場合、CPA規約に準拠した記述をしてください。

Transport要素の例

ここでは、各Partyとも1つのTransportのみを使用する場合を想定します。Transport要素に付与するIDはCPA内で一意である必要があるので、ここではParty-IDに“-transport001”を追加したIDとします。

本バージョンのebMSでは、通信に利用するプロトコルはHTTPのみがサポートされています。従って、Transport要素にはTransportSender側もTransportReceiver側もHTTPを指定する必要があります。

TransportReceiver側にはEndpoint要素を記述する必要があります。各PartyInfo要素以下に記述するEndpointのURLは、それぞれのPartyが受信可能なURLを記述します。

Endpoint要素のuri属性に記述するURL
FUJITSU_LIMITED側のEndpoint要素：FUJITSU_LIMITED側が受信可能なURL
ebXML_Trader側のEndpoint要素：ebXML_Trader側が受信可能なURL

Interstage ebMSの場合、受信可能なURLの形式は以下のような形式になり、このURLを用いてebMSをセットアップしておく必要があります。

http://hostname/ebms/servlet/ebxmlListener
hostname：サーバのホスト名またはIPアドレスとポート番号（デフォルトのポート番号を利用する場合、ポート番号は省略可能）

Endpoint要素は1つのTransport要素の中に複数記述することが可能です。Endpoint要素が複数記述された場合に通信に利用されるEndpointは以下の順で決定されます。

通常メッセージに対するEndpoint
1. typeがallPurposeのEndpoint
2. typeがrequestのEndpoint
受領通知メッセージに対するEndpoint
1. typeがallPurposeのEndpoint
2. typeがresponseのEndpoint
エラー通知メッセージに対するEndpoint
1. typeがallPurposeのEndpoint
2. typeがerrorのEndpoint

※ 同じtypeのEndpointが複数記述されている場合、先に記述された方が優先

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<tp:CollaborationProtocolAgreement 
      xmlns:tp="http://www.oasis-open.org/committees/ebxml-cppa/schema/cpp-cpa-2_0.xsd" 
      xmlns:ds="http://www.w3.org/2000/09/xmldsig#" 
      xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink" 
      tp:cpaid="FUJITSU_LIMITED-ebXML_Trader-20030115">
    <tp:Status tp:value="agreed"/>
    <tp:Start>2003-01-01T00:00:00Z</tp:Start>
    <tp:End>2005-12-31T23:59:59Z</tp:End>
    <tp:PartyInfo 
          tp:defaultMshChannelId="" 
          tp:defaultMshPackageId="">
        <tp:PartyId tp:type=”Name”>FUJITSU_LIMITED</tp:PartyId>
        <tp:Transport tp:transportId="FUJITSU_LIMITED-transport001">
            <tp:TransportSender>
                <tp:TransportProtocol>HTTP</tp:TransportProtocol>
            </tp:TransportSender>
            <tp:TransportReceiver>
                <tp:TransportProtocol>HTTP</tp:TransportProtocol>
                <tp:Endpoint 
                      tp:uri="http://www.div001.fujitsu.com/ebms/servlet/ebxmlListener" 
                      tp:type="allPurpose"/>
            </tp:TransportReceiver>
        </tp:Transport>
    </tp:PartyInfo>
    <tp:PartyInfo 
          tp:defaultMshChannelId="" 
          tp:defaultMshPackageId="">
        <tp:PartyId tp:type=”Name”>ebXML_Trader</tp:PartyId>
        <tp:Transport tp:transportId="ebXML_Trader-transport001">
            <tp:TransportSender>
                <tp:TransportProtocol>HTTP</tp:TransportProtocol>
            </tp:TransportSender>
            <tp:TransportReceiver>
                <tp:TransportProtocol>HTTP</tp:TransportProtocol>
                <tp:Endpoint 
                      tp:uri="http://www.ebXMLTrader.com/ebms/servlet/ebxmlListener" 
                      tp:type="allPurpose"/>
            </tp:TransportReceiver>
        </tp:Transport>
    </tp:PartyInfo>
</tp:CollaborationProtocolAgreement>