■ マルチサーバ環境における設計上の考慮点
Interstageの配置先
Interstageと配置先(サーバグループまたは単体運用の管理対象サーバ)の関係は、1対1となります。同一業務の並列運用を行うサーバ群を、サーバグループとして構成します。
Interstageの定義項目
Interstageの定義項目は、サーバグループに所属する各管理対象サーバが採用する値です。サーバグループ内の合計値ではありません。
Interstageの構成
Interstageは、下記のサービスから構成されます。
CORBAサービス
ネーミングサービス
インタフェースリポジトリサービス
インタフェースリポジトリサービス(ValueIF)
コンポーネントトランザクションサービス(TD)
イベントサービス
トランザクションサービス(OTS)
トランザクションサービス(JTSRMP)
ネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリは、以下のいずれかの構成を選択できます。
ローカルマシン上で運用する
他サーバのネーミングサービスまたはインタフェースリポジトリを参照する
イベントサービスについては“3.3.5 イベントサービス”を、トランザクションサービスについては、“3.3.7 トランザクションサービス(OTS)”または“3.3.8 トランザクションサービス(JTSRMP)”を参照してください。
リレーション(“ライン型”または“IPCOMを使用する”)
IJServerのServletコンテナの配置されたサーバグループとEJBコンテナの配置されたサーバグループ間のリレーションは、Interstageの環境設定で行います。“ライン型”または“IPCOMを使用する”のいずれかを選択してください。
■ Interstageの運用モデル
Interstageの運用モデルには、以下の4種類のモデルがあります。
サーバグループ間でライン型のリレーションを持つモデル
サーバグループ間でIPCOMを使用してリレーションを持つモデル
並列運用モデル
単体運用モデル
使用するモデルは、Interstage上で運用する業務により決定します。ここでは、ライン型モデルとIPCOMを使用するモデルについて説明します。
サーバグループ間でライン型のリレーションを持つモデル
サーバグループから、他のサーバグループのネーミングサービスを参照するモデルです。
IJServerの運用時に、Servletコンテナを運用するサーバとEJBコンテナを運用するサーバを、1対1で関連付けて運用する場合に使用します。連携するサーバが特定で独立しているため、異常が発生した場合に異常なサーバを容易に特定できます。またその場合、負荷分散対象から切り離せば、運用から切り離すことが容易です。
サーバグループ間でIPCOMを使用してリレーションを持つモデル
サーバグループから、他のサーバグループのネーミングサービスを参照するモデルです。
IJServerの運用時に、Servletコンテナを運用するサーバとEJBコンテナを運用するサーバを、網羅的にn対mで関連付ける方式です。Servletコンテナを運用するサーバからEJBコンテナを運用するサーバに対し、IPCOMを使用した負荷分散を行う場合に使用します。
ServletコンテナとEJBコンテナの負荷が大きく異なるシステムに効率良くサーバを配分することができます。
並列運用モデル
並列運用モデルとは、サーバグループが一つしかないモデルです。サーバグループが一つしかないためサーバグループ間のリレーションはありません。
単体運用モデル
単体運用モデルは、業務を実行するサーバが単体運用の管理対象サーバで実現されているモデルです。サーバグループがないためサーバグループ間のリレーションはありません。
EJBコンテナを運用するサーバがEnterprise Editionの場合のみ、Servletコンテナを運用するサーバからEJBコンテナを運用するサーバに対し、IPCOMを使用した負荷分散を行うことができます。