サーバ切替えを利用する場合の主な構成例と動作概要を示します。
利用可能なサーバ切替え方式は、管理対象サーバのハードウェア環境によって異なります。詳細については、「ServerView Resource Coordinator VE インストールガイド」の「1.2 ハードウェア環境」の「注意」を参照してください。
ローカルディスクから起動するサーバの予備サーバ構成
ローカルブート環境のサーバに対して予備サーバを用意します。
運用サーバが故障した場合は、事前にバックアップしておいたシステムイメージを予備サーバにリストアして起動します。予備サーバは、複数の運用サーバで共用できます。
また、ローカルブート環境のサーバが、SANストレージをデータ領域として利用している場合、I/O仮想によりそのSANストレージを予備サーバに引き継ぐことができます。
図9.1 ローカルディスクから起動するサーバの予備サーバ構成
SANストレージから起動するサーバの予備サーバ構成
SANブート環境のサーバに対してI/O仮想による予備サーバを用意します。
運用サーバが故障した場合は、HBAに設定したWWNを予備サーバに引き継ぎ、ブートディスクを予備サーバに接続して起動します。予備サーバは、複数の運用サーバで共用できます。
図9.2 SANストレージから起動するサーバの予備サーバ構成
I/O仮想による予備サーバを持った構成では、物理OSとVMゲスト(サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能)で予備サーバを共有できます。サーバ仮想化ソフトウェア製品ごとの利用可否については、「A.1 製品別の提供機能」を参照してください。
予備サーバ上にはVMホストだけをSANブートで動作させておき、VMゲストが動作している物理サーバが故障した場合は、サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能によってVMゲストだけを移動します。
物理OSの動作しているサーバが故障した場合は、予備サーバのVMホストが停止されたあとに、I/O仮想でブートディスクが予備サーバに接続され起動します。
図9.3 物理OSとVMゲスト(サーバ仮想化ソフトウェアの高可用性機能)で予備サーバを共有する構成
注意
ローカルブート環境のサーバとSANブート環境のサーバとで、同じサーバを予備サーバとして共有することはできません。