対象バージョンレベル
Systemwalker Centric Manager
Windows版:V10.0L20以降
Solaris版:10.1以降
Linux版:V11.0L10以降
対処1
原因
以下の機能の設定に、原因があると考えられます。
ネットワーク管理(ノード状態の監視、稼働状態の監視、MIB監視)
イベント監視
性能監視
SNMPエージェント
確認方法
上記項目に対して、大量発生しているメッセージが[Systemwalkerコンソール]の監視イベント一覧や、監視メッセージ一覧に表示されている場合は、その原因機能を以下の情報で切り分けます。
監視メッセージ/監視イベントの監視イベント種別やメッセージテキスト内の文字列を参照します。
機能名 | 監視イベント種別 | メッセージテキスト内の“enterprise:”に続く文字列 | メッセージテキストに含まれるメッセージ |
---|---|---|---|
ネットワーク管理 (ノード状態の監視、稼働状態の監視) | ネットワーク | application.19.3 | ノードとの通信が不可、またはノードとの通信が可能 |
ネットワーク管理 (MIB監視) | ネットワーク | application.19.3 | MIB監視事象が発生 |
イベント監視 | ネットワーク | aplAosf |
|
性能監視 | 性能監視 | aplNetMpTrf |
|
SNMPエージェント | ネットワーク | 上記以外(監視機器のメーカ固有情報) |
|
原因機能の特定後、メッセージ発生の原因(機器、監視システムの異常事象)に対する以下の対処を行ってください。
対処2:ネットワーク管理(ノード状態の監視、稼働状態の監視、MIB監視)の異常
原因
ネットワーク管理の異常が発生した場合は、以下の原因が考えられます。
一斉に被監視ノードがダウン、またはアップ(SNMPエージェントが動作する全ノードの電源投入および電源切断)する場合。
監視対象ノードまでのネットワーク経路上のルータやHUBがダウンした場合。
フォルダ指定で、ノード状態の監視、稼働状態の監視またはMIB監視を行う場合に、各フォルダ配下のノード(ルータなど)で異常が同時に発生した場合。
対処方法
特定の時間帯に大量のトラップが発生している場合、イベント監視条件を変更し、フィルタリングにより、イベントを破棄するようにしてください。
詳細については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書監視機能編”、または“Systemwalker Centric Manager 使用手引書監視機能編(互換用)”の“ネットワーク/システムの障害を監視する”を参照してください。
運用管理サーバ、または部門管理サーバから異常となっている被監視ノードに対し、ping、またはtracerouteコマンドを使用し、ネットワーク経路に問題がないか確認し、問題を取り除いてください。
しきい値の見直しや、監視対象ノードの絞込みを実施してください。
詳細については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書監視機能編”の“監視するノードを登録する”、または“Systemwalker Centric Manager 使用手引書監視機能編(互換用)”の“ノードを管理するための設定を行う”を参照してください。
対処3:イベント監視の異常
原因
トラップ発生元ノードのイベント監視の条件定義により、SNMPトラップアクションが定義され、イベントが大量に発生している可能性があります。
対処方法
イベント監視の条件定義を見直し、SNMPトラップが大量に発生しないように定義を修正してください。
一時的にSNMPトラップアクションを停止する場合は、mpaosment(自動アクションの実行抑止コマンド)により、トラップアクションが実行されないようにしてください。
対処4:性能監視の異常
原因
以下に示す2つの条件を満たした場合(ネットワーク性能のポリシーの設定の問題)に、一時的に大量に基準値監視トラップが発生する可能性があります。
しきい値が妥当でない
たとえば、回線使用率にデフォルトの30%から最小の1%に、設定を変更した場合。
監視の必要のないノードも大量に監視対象としている
たとえば、フォルダを指定したポリシー設定で、フォルダ内のすべてのノードを監視対象に設定している場合。
対処方法
各しきい値の設定を見直します。
[Systemwalkerコンソール]で、[ポリシー]メニューから[ポリシーの定義]-[ネットワークの性能]-[全体]を選択します。
[詳細設定]ボタンをクリックします。
→[性能監視-全体監視詳細設定(ネットワーク性能)]ダイアログボックスが表示されます。
[トラフィック]タブを選択し、設定している各しきい値を変更してください。
監視したいノードだけに絞ります。
フォルダの設定だけでなく、ノードのポリシー設定も併用して監視したいノードだけをONにしてください。
対処5:SNMPエージェントの異常
確認ポイント
SNMPトラップの送信元のノードを特定し、出力されているイベントのメッセージテキストを参照し、送信しているSNMPトラップの種別を確認してください。
“Linkdown”、または“Linkup”の場合
システム起動時や、インタフェースの状態が変化した場合に送信されます。
“AuthenticationFailure”の場合
許可していないSNMPコミュニティ名で、SNMPの要求がきた場合に送信されます。
ポイント
上記の種別以外の場合は、SNMPエージェント自体の問題である可能性が高いため、SNMPエージェントの開発元に問い合わせてください。
対処方法
“Linkdown”、または“Linkup”の場合
システム管理者に問い合わせて、ネットワークのインタフェースの状態が頻繁に変更される原因を調査してください。
“AuthenticationFailure”の場合
Systemwalkerを含めた各管理製品で、誤ったコミュニティ名でSNMPの要求を出していないか設定を見直してください。
Systemwalker Centric Managerの場合は、ノードやフォルダのプロパティで、Rコミュニティ名やWコミュニティ名の設定値をSNMPエージェントで許可しているSNMPコミュニティ名と同じにしてください。