対象バージョンレベル
Systemwalker Centric Manager
Windows版:V5.0L10以降
Solaris版:5.0以降
HP-UX版:5.1以降
AIX版:10.0以降
Linux版:5.2、V10.0L10以降
Systemwalker Event Agent
Windows版:V10.0L20以降
Solaris版:10.1以降
Linux版:V11.0L10以降
対処1
確認ポイント
メッセージが大量に発生、または複数の被監視サーバから同時にメッセージが通知されていませんか。
原因
同一のサーバ上からメッセージが大量に発生している、または複数の被監視サーバから同時にメッセージが通知されると、処理遅延が発生することがあります。
この状態になると、メッセージが発生してから、[Systemwalkerコンソール]に、メッセージが表示されるのに時間がかかります。
対処方法
監視の必要がないメッセージは、メッセージ発生元から運用管理サーバに通知しないように定義してください。
以下に定義方法の例を示します。(例は一般的な定義方法です。それぞれの運用方法に合わせた定義をしてください。)
[Systemwalkerコンソール]を起動します。
[イベント]メニューから[アクション定義]を選択します。
→[イベント監視の条件定義]ウィンドウが表示されます。
[アクション]メニューから[アクションの設定]を選択します。
→[アクション定義]ダイアログボックスが表示されます。
[メッセージ監視]タブを選択し、以下の設定をします。
監視の必要なメッセージは、以下のように設定してください。
[上位システムに送信]:する
[ログ格納]:する
監視の必要がないメッセージは、以下のように設定してください。
[上位システムに送信]:しない
[ログ格納]:しない
対処2
確認ポイント
Windowsのセキュリティイベントの監査機能を使用していませんか。
原因
Windowsのセキュリティイベントの監査機能を使用すると、イベントログのセキュリティログで、大量にメッセージが出力されるため、処理遅延が発生することがあります。
対処方法
Windowsの監査を実施する場合は、必要最小限な項目に絞ってください。
ポイント
Windowsのセキュリティイベントの監査機能は、Windows NTでは、ユーザマネージャ、Windows 2000、Windows XP、およびWindows Server 2003 STD /Windows Server 2003 DTC/Windows Server 2003 EEでは、セキュリティポリシーから設定します。
Windows版V11.0L10以降の場合
下記の手順で定義を行うことで、Windowsのセキュリティイベントログの監視を行わないようにすることが可能です。
これは、Systemwalkerインストールディレクトリ配下のファイルやフォルダへのアクセスに対して監査を設定している場合、セキュリティイベントログに大量にイベントが出力されるためSystemwalker Centric Managerの負荷が高くなることを防ぐことができます。
Systemwalkerインストールディレクトリ¥mpwalker.dm¥mpopagt¥etc¥opaevtを以下のように定義します。
MPOP_EVTLOG_SEC OFF
Systemwalker Centric Managerを再起動します。
注意
定義に誤りがある場合、メッセージを出力しセキュリティイベントログの監視を行います。
定義が設定されていない場合、セキュリティイベントログの監視を行います。
Systemwalker Centric Manager インストール時はセキュリティイベントログの監視を行います。
Systemwalker Centric Manager の再起動後有効になります。
定義変更後はSystemwalker Centric Manager を停止してから起動するまでに出力されたすべてのイベントログの監視は行いません。
本定義の詳細については、“Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル”を参照してください。
対処3
確認ポイント
同一ホスト名、または同一IPアドレスを持ったシステムが複数存在していませんか。
V11.0L10/11.0以降の場合
下記メッセージが出力される場合があります
[Windows版の場合]
MpOpagt: 警告: 320: 下位システムから自ホストと同じホスト名のデータを受信しました(%1,%2)。論理的通信構造に誤りがないか確認してください |
[UNIX版の場合]
opagtd: 警告: 320: 下位システムから自ホストと同じホスト名のデータを受信しました(%1,%2)。論理的通信構造に誤りがないか確認してください |
%1:ホスト名
%2:IPアドレス
※論理的通信構造に誤りがない場合でも、自ノードと同一ホスト名のデータを下位システムより受信した場合に出力されます。
原因
同一ホスト名のシステムが存在する環境では、Systemwalker Centric Managerで管理している内部的な管理情報に矛盾が発生し、正しく監視ができません。
対処方法
ネットワーク全体で、一意のホスト名、IPアドレスとなるようにOS、ネットワークを設定してください。また、ホスト名については Systemwalker Centric Manager が意識するホスト名([通信環境定義]ダイアログボックスで設定ができます)を異なるように定義することで対処することもできます。
※同一ホスト名のシステムの特定方法は“監視イベント一覧画面に特定ホストのメッセージが表示されない”を参照してください。
対処4
確認ポイント
メッセージ送信先システムの定義が、ループする定義となっていませんか。
原因
メッセージ送信先システムの定義がループする構成となっていると、データがループし、スローダウンが発生します。
対処方法
システム構成(メッセージ送信先システム)を見直してください。
V11.0L10/11.0以降の場合
下記メッセージが出力される場合があります
[Windows版の場合]
MpOpagt: 警告: 320: 下位システムから自ホストと同じホスト名のデータを受信しました(%1,%2)。論理的通信構造に誤りがないか確認してください |
[UNIX版の場合]
opagtd: 警告: 320: 下位システムから自ホストと同じホスト名のデータを受信しました(%1,%2)。論理的通信構造に誤りがないか確認してください |
%1:ホスト名
%2:IPアドレス
【例1】
【例2】
←:A、Bの[通信環境定義]-[接続]-[接続詳細]-[中継機能] が“中継する”になっている場合
対処5
確認ポイント
同一システムの異なるIPアドレスをメッセージ送信先システムに定義していませんか。
原因
[通信環境定義]ダイアログボックスの[メッセージ送信先システム]の定義に、同一システムの異なるIPアドレスをメッセージ送信先システムに定義していないかを確認してください。
このような環境では、Systemwalker Centric Managerで管理している内部的な管理情報に矛盾が発生し、正しく監視ができません。
対処方法
定義している場合は、1システムに対して1つのIPアドレスだけを定義してください。
【例】
以下のように、業務サーバのメッセージ送信先システムに、運用管理サーバの2つのIPアドレス(10.10.10.1と10.10.10.2)を定義している場合がこの例に当てはまります。
業務サーバの[メッセージ送信先システム]には、どちらか一方のIPアドレスを定義するようにしてください。
対処6
確認ポイント
運用管理サーバ二重化(連携型)の運用を実施し、各運用管理サーバにて通信環境定義の中継機能を有効にしていませんか。
原因
運用管理サーバ二重化(連携型)の運用では中継機能を無効にし、下位サーバからのメッセージを相手の運用管理サーバへ通知は行いません。自身のメッセージだけを相手の運用管理サーバへ通知する運用になります。
対処方法
各運用管理サーバにて、[システム監視設定]-[通信環境定義]の[接続]-[詳細]-[中継機能]で“中継機能”のチェックボックスを外してください。
対処7
確認ポイント
イベント監視の条件定義において、イベントを特定する定義として、正規表現文字“.*”を先頭に定義していませんか。
原因
先頭の“.*”は使用しても、使用しなくてもどちらも同じ意味になります。先頭の“.*”の正規表現を使用することによって、プロセスの負荷がかかるため処理が遅延します。
対処方法
先頭の正規表現文字“.*”は使用しないように定義してください。
対処8
確認ポイント
過去に発生したイベントが通知されていませんか。
原因
過去に発生したイベントが一度に再通知されると処理遅延が発生することがあります。
対処方法
“過去に発生したイベントが再度表示された”の対処3、対処4を参照してください。
注意事項
[Systemwalkerコンソール]での表示、操作に時間がかかる(遅延している)場合、下記プロセスにてCPU使用率が高くなる可能性があります。
上記に記載されている対処方法を実施してください。
対処1、2に該当する場合
UNIX版:opasyslog、opasyslog2、opafmntr、opamain、opamcauto1、opamcauto2、opasend、opaconn、opaacpt、f3crhesv
Windows版:f1egopeg.exe、f1egope2.exe、f1egopfg.exe、f1egopct.exe、f1egopm1.exe、f1egopm2.exe、f1egoppt.exe、f1egopup.exe、f1egoplw.exe、f3crhesw.exe
対処3、4、5、6に該当する場合
UNIX版:opamain、opamcauto1、opamcauto2、opasend、opaconn、opaacpt、f3crhesv
Windows版:f1egopct.exe、f1egopm1.exe、f1egopm2.exe、f1egoppt.exe、f1egopup.exe、f1egoplw.exe、f3crhesw.exe
対処9
確認ポイント
未サポートの正規表現を使用していませんか。
原因
Systemwalkerがサポートしていない正規表現を使用した場合、処理遅延が発生することがあります。
対処方法
V10.0L21/10.1以前
“Systemwalker Centric Manager/Systemwalker Event Agent Q&A集”に記載されている正規表現を使用してください。
V11.0L10/11.0以降
“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 監視機能編”に記載されている正規表現を使用してください。