Solaris OSサーバノードに対してエージェントをインストールして管理する方式とインストールしないで管理する方式の2種類を提供します。
エージェントをインストールした場合は、本製品からサーバノード内の自動構成取込み、富士通製マルチパスディスク制御機構・ミラーディスク・ファイルシステムの障害・状態監視、FC接続線描画、サーバノードのHBAのバインディング(ストレージアフィニティ)を含んだアクセスパスの設定を実現可能です。 インストールしない場合は、手動組込みで登録できますが、状態読込み、アクセスパス設定、障害監視はできません。
参照
エージェントの監視できる対象製品は、「10.5 管理可能なサーバノードミドルウェア」を参照してください。
注意
Solaris OSサーバノードをエージェントで管理する場合の制限事項
HBAのWWNN(World Wide Node Name)、PIDバインディング(ストレージアフィニティ)設定をサポートしていません。
本製品は、WWPN(World Wide Port Name)を使用してアクセスパスの自動管理を行います。このため、サーバノードのHBAに、WWNN、PID、TIDバインディングをすでに設定している場合は、本製品で装置を登録する前に、WWPNバインディングへの設定変更が必要です。
WWNN、PID、TIDバインディングを行っているサーバノードは、本製品に登録できません。
複数のコントローラ番号のデバイスファイルが生成される場合
1つのHBAから異なる種類のストレージをアクセスするため、複数種類のデバイスドライバを使用すると、1つのHBAに対して2つ以上のコントローラ番号のデバイスファイルが生成される場合があります。本製品はこの状態をサポートしていません。
情報の確保や表示に問題がある場合は、手動組込み機能を用いてサーバノードを管理してください。手動組込み機能は、「5.2.6 手動組込み装置の登録方法」を参照してください。
SUN製のHBAが搭載されたSolaris OSサーバノードをエージェントで管理する場合、富士通製のHBAが搭載されたSolaris OSサーバノードと比較して、操作方法に以下の違いがあります。
機能 | 富士通製のHBA | SUN製のHBA |
---|---|---|
アクセスパス設定 | アクセスパス設定時にターゲット番号、LUNを指定する。 | 設定ファイルへの設定は行わないため、アクセスパス設定時にターゲット番号、LUNは初期値のまま入力する。 ターゲット番号を入力するダイアログは表示しない。 |
アクセスパスの色 | LUNが認識された場合、青色から緑色に変化する。 | 正常時は常に青色となる。 |
サイドビューのHBA | LUNの認識前は論理HBA番号、認識後はCxの形式で表示される。 | 常に論理HBA番号が表示される。 |
ビーコン点滅 | できる。 | できない(メニューを選択不可)。 |
サーバノードビューのサーバのマルチパス表示 | マルチパス環境時は表示される。マルチパスインスタンス名を選択することによる経路表示もできる。 | 表示されない。表示されないため経路表示もできない。 |
リソース管理画面のサーバのプロパティのマルチパス情報 | マルチパス環境時は表示される。 | 表示されない(項目名だけ表示)。 |
リソース管理画面のHBAのプロパティの接続許可WWPN、ターゲット番号、LUN情報 | 表示される。 | 接続許可WWPN、LUN情報を表示する。 |
リソース管理画面のアクセスパスのプロパティの接続許可WWPN、ターゲット番号、LUN情報 | 接続許可WWPN、ターゲット番号、LUN情報を表示する。 | 接続許可WWPN、LUN情報を表示する。 |
関係管理ウィンドウのHBAノード、HBAポート以外のエレメント表示 | Rawデバイス、マルチパスデバイス、ファイルシステム(ufs、zfs)などが表示される。 | ファイルシステム(ufs、zfs、QFS、SAM-QFS、SAM-FS)が表示される。 |
関係管理ウィンドウのHBAポートのプロパティの接続許可WWPN、ターゲット番号、LUN情報 | 表示される。 | 接続許可WWPN、LUN情報を表示する。 |
関係管理ウィンドウのアクセスパスのプロパティの接続許可WWPN、ターゲット番号、LUN情報 | 接続許可WWPN、ターゲット番号、LUN情報を表示する。 | 接続許可WWPN、LUN情報を表示する。 |
マルチパスのパス表示 | リソース管理ウィンドウで、サーバアイコン上のマルチパスデバイスファイル名をクリックで選択することにで、アクセスパス、ストレージの領域の情報を水色で表示可能。 | 関係管理ウィンドウで、マルチパスデバイスからHBAポートにつながるパスの表示が可能。 |
Solaris OSサーバノードに搭載したHBAを管理するには、HBAベンダーが配布するSNIA HBA APIライブラリをインストールする必要があります。
ドライバ(FUJITSU PCI Fibre Channel 2.2.1 および 3.0)をインストールすると、SNIA HBA APIライブラリがインストールされます。
なお、FUJITSU PCI Fibre Channel 2.2.1 の場合は、パッチ(912069-17 以降)の適用が必要です。
FUJITSU PCI Fibre Channel 2.2 は、利用できません。
ドライバの説明書に従って、HBAnyware(SNIA HBA API)をインストールしてください。
ドライバ(FUJITSU PCI Fibre Channel 4.0 以上)をインストール後、以下の作業を実施してください。
/usr/lib/libfchba.soから /opt/FJSVpfca/sbin/libfchba.soへのリンクを、/opt/FJSVpfca/sbin/libfchba1.so に変更します。
# rm /usr/lib/libfchba.so # ln -s /opt/FJSVpfca/lib/libfchba1.so /usr/lib/libfchba.so
システムを再起動します。
# /usr/sbin/shutdown -y -i6 -g0
SNIA HBA API ライブラリは OS にバンドルされるドライバに含まれるため、設定は不要です。
SNIA HBA API ライブラリは OS にバンドルされるドライバに含まれるため、設定は不要です。
ファイバチャネルスイッチに接続する場合は、HBA側にNポート設定が必要です。HBAのポートをNポートにする方法は、HBA によって異なります。それぞれの設定方法を以下に示します。
以下のように、fjpfcaのインスタンス名(アダプタ)ごとに、ポートタイプを /kernel/drv/fjpfca.conf ファイルに記述します。
port= "fjpfca0:nport", "fjpfca1:nport";
/kernel/drv/lpfc.conf または lpfs.conf ファイルの topology パラメーターに、2 を指定します。
# topology: link topology for initializing the Fibre Channel connection. # 0 = attempt loop mode, if it fails attempt point-to-point mode # 2 = attempt point-to-point mode only # 4 = attempt loop mode only # 6 = attempt point-to-point mode, if it fails attempt loop mode # Set point-to-point mode if you want to run as an N_Port. # Set loop mode if you want to run as an NL_Port. topology=2;
/kernel/drv/emlxs.conf ファイルの emlxsX-topology パラメーターに、2 を指定します。
# # +++ Fibre Channel specific parameters +++ # # topology: link topology for initializing the Fibre Channel connection. # # 0 = attempt loop mode, if it fails attempt point-to-point mode # 2 = attempt point-to-point mode only # 4 = attempt loop mode only # 6 = attempt point-to-point mode, if it fails attempt loop mode # # Set point-to-point mode if you want to run as an N_Port. # Set loop mode if you want to run as an NL_Port. # # Range: Min:0 Max:6 Default:0 # emlxs0-topology=2; emlxs1-topology=2;
Nポートの設定は不要です。
データベースを監視するには、あらかじめ、以下を実施しておく必要があります。
defusrコマンドで、データベースの監視に必要なユーザー情報を登録します。defusrコマンドは、「12.5.1.1 ユーザー情報設定コマンド(defusr)」を参照してください。defusrコマンドで指定する内容は、各データベースを監視する場合の説明を参照してください。
データベースへのアクセスに必要な環境変数(LD_LIBRARY_PATHなど)を、sstorageagt.confファイルに定義します。sstorageagt.confファイルは、「C.8 sstorageagt.confパラメーター説明」を参照してください。なお、必要な環境変数は、Symfowareのマニュアルを参照してください。
マルチRDB運用の場合は、Correlation.iniパラメーターのSymfoware文の指定が必要です。Correlation.iniパラメーターは、「C.7 Correlation.iniパラメーター説明」を参照してください。なお、defusrコマンドによるユーザー情報の登録は不要です。
OracleへはJDBCドライバを利用してアクセスします。sstorageagt.confファイルでJDBCドライバを利用するための環境を定義し、Correlation.iniパラメーターのOracle文でアクセスするためのポート番号を定義します。sstorageagt.confファイルは、「C.8 sstorageagt.confパラメーター説明」を、Correlation.iniパラメーターのOracle文は、「C.7 Correlation.iniパラメーター説明」を参照してください。なお、必要なJDBCドライバの環境定義は、Oracleのマニュアルを参照してください。
defusrコマンドのキー名には、構成管理の対象とするインスタンス名を指定してください。