Linkexpress Transactional Replication option説明書
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第2部 TRO> 第9章 エラーロギング機能> 9.3 エラーログ情報の出力形式

9.3.1 エラーログ情報内容詳細


 

TROのエラーログ情報

エラーログ情報について説明します。
エラーログ識別番号は"LT"で始まります。
エラーログ情報の種類とエラーログ識別番号の対応は以下のとおりです。

エラーログ情報の種類

エラーログ識別番号

編集エラーログ情報

LT1xxxx

格納エラーログ情報

LT2xxxx

x:エラーログ識別番号を構成する数字(0〜9)


 

LT10001

character convert error

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

コード変換でエラーが発生しました。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)error item : エラーを検出した入力データ項目名を示します。エラーとなった項目が複数存在する場合、"/"で区切って出力します。
(2)data : 入力データ項目名と抽出時のデータを項目ごとに16進で示します。項目にナル値識別用フィールドがあれば、ナル値識別用フィールドを付加した状態で出力します。文字列属性の項目(char、vchar、nchar2、vnchar2)である場合は、変換後文字列を合わせて出力します(変換後文字列は"[ ]"で囲んで出力します)。
NULLデータの場合、変換後文字列は出力しません。

[オペレータの処置]

以下のいずれかの処置を実施してください。

以降も逐次差分反映処理を継続する場合は、DB動作環境定義のCHARACTER_CONVERT_ERRORキーワードに"CONTINUE"を指定後、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。
コード変換の失敗時、逐次差分反映処理を停止する場合は、DB動作環境定義のCHARACTER_CONVERT_ERRORキーワードに"EXIT"を指定してください。この場合、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を中止します。


 

LT10003

item combine error

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

項目の結合でエラーが発生しました。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)error item : エラーを検出した入力データ項目名を示します。
(2)data : 入力データ項目名と抽出時のデータを項目ごとに16進で示します。項目にナル値識別用フィールドがあれば、ナル値識別用フィールドを付加した状態で出力します。

[オペレータの処置]

EXTRACT定義文の定義を見直し、結合しているデータ項目があるか確認したうえで、以下のいずれかの処置を実施してください。


 

LT10004

item length exceeds the limit

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

入力データ項目のデータ長が当該DBサービスグループの逐次差分反映処理で扱える範囲(32000バイト)を超えました。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)error item : エラーを検出した入力データ項目名を示します。
(2)data : 入力データ項目名と抽出時のデータを項目ごとに16進で示します。項目にナル値識別用フィールドがあれば、ナル値識別用フィールドを付加した状態で出力します。

[オペレータの処置]

以下の原因が考えられます。該当する原因を取り除いてください。


 

LT10005

detect the error data

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

データの正当性検査でエラーが発生しました。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)error type : エラーを検出した種別を示します。以下の種別を出力します。
− zone error
  ゾーン形式のデータでエラーを検出しました。
− pack error
  パック形式のデータでエラーを検出しました。
(2)error item : エラーを検出した入力データ項目名を示します。
(3)data : 入力データ項目名と抽出時のデータを項目ごとに16進で示します。項目にナル値識別用フィールドがあれば、ナル値識別用フィールドを付加した状態で出力します。

[オペレータの処置]

格納するデータの内容を見直してください。
ゾーン形式のデータ異常発生時に処理を継続する場合は、DB動作環境定義のZONE_CORRECTキーワードに"ON"を指定後、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。
ゾーン形式のデータ異常をエラーとして扱う場合は、DB動作環境定義のZONE_CORRECTキーワードに"OFF"を指定後、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。
パック形式のデータ異常発生時に処理を継続する場合は、DB動作環境定義のPACK_CORRECTキーワードに"ON"を指定後、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。
パック形式のデータ異常をエラーとして扱う場合は、DB動作環境定義のPACK_CORRECTキーワードに"OFF"を指定後、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。


 

LT11001

Input data differs from ITEM of INTABLE in attribute

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

入力データとINTABLE定義文のITEMオペランドに指定した入力データ項目の属性が異なっています。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)error item : エラーを検出した入力データ項目名を示します。
(2)data : 異常を検出した抽出時の入力データと入力データ項目名について、異常を検出した箇所までを項目ごとに区切って16進で示します。項目にナル値識別用フィールドがある場合は、ナル値識別用フィールドを付加した状態で出力します。ただし、@TRHEADERと@DBOPは出力しません。INTABLE定義文のITEMオペランドで定義した長さより入力データの方が短い場合は、入力データの長さ分出力します。

[オペレータの処置]

抽出側システムで定義したTJNL定義とINTABLE定義文のITEMオペランドを確認してください。
抽出側システムで定義したTJNL定義に誤りがある場合は、以下の処置を実施してください。

INTABLE定義文に誤りがある場合は、INTABLE定義文のITEMオペランドを修正後、DBサービスグループを再度登録し、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。


 

LT11002

Input data differs from ITEM of INTABLE in data length

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

入力データとINTABLE定義文のITEMオペランドに指定した入力データ項目のデータ長が異なっています。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)error item : エラーを検出した入力データ項目名を示します。
(2)data : 異常を検出した抽出時の入力データと入力データ項目名について、異常を検出した箇所までを項目ごとに区切って16進で示します。項目にナル値識別用フィールドがある場合は、ナル値識別用フィールドを付加した状態で出力します。ただし、@TRHEADERと@DBOPは出力しません。INTABLE定義文のITEMオペランドで定義した長さより入力データの方が短い場合は入力データの長さ分出力します。

[オペレータの処置]

抽出側システムで定義したTJNL定義とINTABLE定義文のITEMオペランドを確認してください。
抽出側システムで定義したTJNL定義に誤りがある場合は、以下の処置を実施してください。

INTABLE定義文に誤りがある場合は、INTABLE定義文のITEMオペランドを修正後、DBサービスグループを再度登録し、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。


 

LT11003

Input data is shorter than length defined by ITEM of INTABLE

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

INTABLE定義文のITEMオペランドで定義したデータ長より短い入力データを検出しました。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)data : 抽出時の入力データをINTABLE定義に指定した入力データ項目ごとに16進で示します。項目にナル値識別用フィールドがある場合は、ナル値識別用フィールドを付加した状態で出力します。ただし、@TRHEADERと@DBOPは出力しません。

[オペレータの処置]

抽出側システムで定義したTJNL定義とINTABLE定義文のITEMオペランドを確認してデータ長が一致するように修正してください。
抽出側システムで定義したTJNL定義に誤りがある場合は、以下の処置を実施してください。

INTABLE定義文に誤りがある場合は、INTABLE定義文のITEMオペランドを修正後、DBサービスグループを再度登録し、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。


 

LT11004

Input data is longer than length specified by ITEM of INTABLE

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

INTABLE定義文のITEMオペランドで定義したデータ長を超えた入力データを検出しました。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)data : 入力データ項目名と抽出時のデータを項目ごとに16進で示します。項目にナル値識別用フィールドがある場合は、ナル値識別用フィールドを付加した状態で出力します。ただし、@TRHEADERと@DBOPは出力しません。また、定義されていない項目名は"*"を出力します。

[オペレータの処置]

抽出側システムで定義したTJNL定義とINTABLE定義文のITEMオペランドを確認してデータ長が一致するように修正してください。
抽出側システムで定義したTJNL定義に誤りがある場合は、以下の処置を実施してください。

INTABLE定義文に誤りがある場合は、INTABLE定義文のITEMオペランドを修正後、DBサービスグループを再度登録し、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。


 

LT11005

Input data length differs from the sum of each item data length specified by ITEM of INTABLE

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

入力データのデータ長とINTABLE定義の入力データ項目に指定したデータ長の合計が一致しません。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)data : 異常を検出した抽出時の入力データと入力データ項目名について、異常を検出した箇所までを項目ごとに区切って16進で示します。項目にナル値識別用フィールドがある場合は、ナル値識別用フィールドを付加した状態で出力します。ただし、@TRHEADERと@DBOPは出力しません。また、定義されていない項目名は"*"を出力します。

[オペレータの処置]

抽出側システムで定義したTJNL定義とINTABLE定義文のITEMオペランドを確認してください。
抽出側システムで定義したTJNL定義に誤りがある場合は、以下の処置を実施してください。

INTABLE定義文に誤りがある場合は、INTABLE定義文のITEMオペランドを修正後、DBサービスグループを再度登録し、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。


 

LT20001

SQL execute error

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

SQLエラーが発生しました。または、トリガを使用している場合、トリガ内の処理でエラーが発生した可能性があります。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)sqlstate : SQLの実行結果を示します。Symfoware/RDB、SQL Server 2005またはSQL Server 2008の場合は、SQLSTATE値を示します。OracleデータベースおよびSQL Server 2000の場合は、SQLCODE値を示します。
(2)detail code : SQL Server 2005またはSQL Server 2008の場合出力します。ネイティブ エラー番号を示します。
(3)data : 格納側表の列名と格納直前のデータを項目ごとに16進で示します。トリガを使用する場合は、トリガ呼び出し前のデータを出力します。NULLデータの場合、"null data"となります。16進のデータには、ナル値識別用フィールドは含んでいません。

[オペレータの処置]

格納側データベースシステムのSQLSTATE値またはSQLCODE値を確認し、エラーが発生した原因を取り除いてください。SQLSTATE値およびSQLCODE値については、各データベース製品のマニュアルを参照してください。


 

LT20002

continue the Transactional Replication

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

トリガにより格納を迂回したデータの情報です。
格納迂回については、利用者側でトリガを作成することによって行います。トリガ使用時の注意事項については"A.3 トリガによるユーザ独自の編集について"を参照してください。

[エラーログ種別]

情報

[拡張情報の意味]

(1)data : 格納側の列名と格納直前のデータを項目ごとに16進で示します。トリガを使用する場合は、トリガ呼び出し前のデータを出力します。NULLデータの場合、"null data"となります。16進のデータには、ナル値識別用フィールドは含んでいません。

[オペレータの処置]

データの内容を確認し、トリガで実行した処理に問題がないことを確認してください。


 

LT20003

character over flow

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

格納時にあふれた文字が存在します。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)data : 格納時に文字があふれた項目の格納側の列名とデータを16進で示します。トリガを使用する場合は、トリガ呼び出し前のデータを出力します。16進のデータには、ナル値識別用フィールドは含んでいません。また、変換後文字列を出力します(変換後文字列は"[ ]"で囲んで出力します)。

[オペレータの処置]

あふれた文字列を切り捨てることができる場合、DB動作環境定義のCHARACTER_OVERFLOWキーワードに"CONTINUE"を指定後、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。
あふれた文字列を切り捨てることができない場合は、抽出するデータの長さを文字列があふれない長さに変更後、当該DBサービスグループの逐次差分反映処理を開始してください。


 

LT20004

redundant data operation

[出力形式]

[エラーログ情報の意味]

格納側表に対して、以下の冗長操作が行われました。

[エラーログ種別]

エラー

[拡張情報の意味]

(1)key item : 格納側の表の主キーとなる列名を示します。主キーが複数の列から構成される場合、"/"で区切って出力します。
(2)operation : 格納側データベースへの操作内容を示します。以下を出力します。
- INSERT
  存在するレコードに対する追加操作です。
- UPDATE
  存在しないレコードに対する更新操作です。
- DELETE
  存在しないレコードに対する削除操作です。
(3)data : 格納側の列名と格納直前のデータを項目ごとに16進で示します。トリガを使用する場合は、トリガ呼び出し前のデータを出力します。NULLデータの場合"null data"となります。16進のデータには、ナル値識別用フィールドは含んでいません。

[オペレータの処置]

通常の運用で本エラーログ情報が出力された場合は、データの不整合の可能性があります。抽出側システムおよび格納側システムを確認してください。
また、TRMの異常発生直後またはシステムダウン直後にも本エラーログ情報が出力されることがあります。


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