更新インストールを行う前に、"ソフトウェア説明書"と"TeamWARE Office 200X V2.0L30からの相違点"(twdiffs.pdf)をお読みください。
これらには、TeamWARE Officeを移行し運用するうえで重要な情報が記載されています。
また、以下の項目を確認してください。
Solarisシステム管理者用ID(root)のパスワード
TeamWARE Officeのインストールは、Solarisシステム管理者(スーパーユーザ)の資格で行います。このため、Solarisシステム管理者のパスワードを確認しておきます。
TeamWARE Office全体をOSのバックアップコマンドでバックアップしておきます。バックアップについては、"TeamWARE Office 管理者ガイド"の"第15章 データベースの保全"を参照してください。
更新インストールでは、インストールディレクトリ配下の[to.ini]を参照して動作します。[to.ini ]がない場合、更新インストールが正しく行われないことがありますので、更新インストールを実施する前に、[to.ini]が存在することを確認しておきます。
[to.ini]がない場合は、必ずサービスのセットアップを実施してください。
詳細は、"第4章 サービスのセットアップ"を参照してください。
更新インストールを行うTeamWARE Officeサーバを停止します。更新インストールするサーバがディレクトリサーバである場合、すべてのサーバを停止する必要があります。
注意
更新インストールする場合の注意事項について
前回の更新インストールの際に、誤って、[pkgadd]コマンドの-aオペランドの指定を忘れていた場合、システムにTeamWARE Officeのパッケージ情報が複数存在しています。この状態は、TeamWARE Officeの使用には何ら支障はありません。しかし、この状態で、更新インストールを実施すると、本来は1つであるべきTeamWARE Officeのパッケージ情報が複数存在することにより、[pkgadd]コマンドがインストールに関する種々のメッセージを出力し、それらに対する煩雑な応答が必要になります。
これを回避するためには、システムのTeamWARE Officeのパッケージ情報を1つにしてから、更新インストールを行う必要があります。
以下に、"TeamWARE Office のパッケージ情報の確認方法"、および"パッケージ情報を1つにする方法"を示します。
TeamWARE Officeのパッケージ情報の数の確認方法
TeamWARE Officeのパッケージ情報の数を確認するには、[pkginfo]コマンドを使用します。
以下の例では、FSUNTWOsv とFSUNTWOsv.2の2つのパッケージ情報が存在しています。これは、以前の更新インストール時に、-aオペランドが指定されていなかったことにより、FSUNTWOsv のパッケージ情報が書き換えられず、別途FSUNTWOsv.2として追加されたためです。
# pkginfo -l FSUNTWOsv.¥ *
PKGINST: FSUNTWOsv
NAME: TeamWARE Office
CATEGORY: applications
ARCH: sparc
VERSION: V2.0L30
BASEDIR: /
VENDOR: FUJITSU LIMITED
DESC: TeamWARE Office Server
PSTAMP: colorado010926190856
INSTDATE: 12月 24 2007 17:10
STATUS: 完全にインストールされました。
FILES: 364 の完全にインストールされたパス名
10 の共有パス名
32 のディレクトリ
266 の実行可能ファイル
8 の setuid/setgid実行可能ファイル
約 313996ブロックが使われました。
PKGINST: FSUNTWOsv.2
NAME: TeamWARE Office
CATEGORY: applications
ARCH: sparc
VERSION: V2.0L30
BASEDIR: /
VENDOR: FUJITSU LIMITED
DESC: TeamWARE Office Server
PSTAMP: colorado011011180543
INSTDATE: 12月 31 2007 15:48
STATUS: 完全にインストールされました。
FILES: 364 の完全にインストールされたパス名
10 の共有パス名
32 のディレクトリ
266 の実行可能ファイル
8 の setuid/setgid実行可能ファイル
約 314528 ブロックが使われました。
パッケージ情報を1つにする方法
[pkgrm]コマンドを使用して、FSUNTWOsv.n (nは数字) のパッケージ情報を削除し、FSUNTWOsv のみだけが残るようにします。
以下の例は、FSUNTWOsv.2 を削除する場合のものです。
削除結果については、前述の[pkginfo]コマンドで確認してください。
# pkgrm FSUNTWOsv.2
更新インストール方法について
以下に更新インストールする方法を示します。操作は、日本語表示できるtelnet端末などで行います。
説明 | 操作方法 |
---|---|
| <日本語表示できるtelnet端末での実行:Bシェルでの実行例> |
[説明]
Solarisのシステム管理者用ID(root)を使用してSolarisサーバにログインします。TeamWARE Office システム管理者用ID (twu) などを使用してSolarisサーバにログインした後、Solarisシステム管理者モードに移行する場合は、[su -]コマンドを使用してください。
Solarisのシステム管理者用ID(root)のパスワードを入力します。
CD-ROM装置がマウントされていない場合は、CD-ROM装置をマウントします。[mount]コマンドの使用方法については、お使いのオペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。
[pkgadd]コマンドを実行し、インストールを開始します。
<cdrom>の部分にはCD-ROM装置のマウントポイントを指定してください。
# pkgadd -d <cdrom>/servers/solaris -a TeamWARE
TeamWARE Officeサーバソフトウェアのパッケージ名やバージョンレベルなどが表示されます。間違いがないことを確認してから[ENTER]キーを入力します。
インストールするソフトウェアを確認してください。
インストール済みのTeamWARE Officeがディレクトリサーバの場合は"y"を、アプリケーションサーバの場合は"n"を入力します。
インストール時に登録されるTeamWARE Officeシステム管理者用ID(twu)のusername、user id、groupname、group idが表示されます。
TeamWARE Officeサーバソフトウェアをインストールするパス名("/to")が表示されます。
"8."または"9."で入力した値を変更したい場合は、"n"を入力します。変更する必要がない場合は、何も入力せずに[ENTER]キーを押します。
SolarisのカーネルパラメータをTeamWARE Office用に変更するかどうかを指定します。"y"を入力すると、"2.3 システムパラメータの設定"で示した値が設定されます。また、何も入力せず[ENTER]キーを押しても、"y"を入力した場合と同じです。"n"を入力すると、システムパラメータは設定されません。このとき、インストール時に登録されるTeamWARE Officeシステム管理者IDが表示されます。
TeamWARE Officeサーバソフトウェアのインストールが正常に完了すると、このメッセージが出力されます。
"q"を指定し、インストールを終了します。
注意
TeamWARE Officeのシステム管理者IDのumask値は、変更しないでください。
変更した場合、各種サービスが正常に動作しなくなる場合があります。