[TO]のセクションでは、サーバの実行時環境が定義されます。設定例を以下に示します。
<設定例>
[TO] |
unix_keys
セマフォIDキーと使用するキーの数を設定します。本パラメータは、UNIX系システムの場合のみ有効です。本パラメータは、[to config]コマンドで変更できます。変更方法は、"C.2 環境パラメータのセットアップ"を参照してください。
<設定形式>
unix_keys = セマフォIDキー,使用キー数 |
セマフォIDキー
UNIX系のセマフォIDが設定されています。通常の運用では、変更する必要はありません。
使用キー数
2000以下が設定されている場合は、2000とみなします。通常の運用では変更する必要はありませんが、多くの利用者が使用する大規模な環境ではこの値を大きくする必要があります。
この値は8000まで指定可能ですが、大きな値を指定したときは多くのメモリを必要としますので注意が必要です。詳細は富士通技術員に問い合わせてください。
directory
アプリケーションサーバの場合、ディレクトリサーバのネットワークアドレスが設定されています。ディレクトリサーバの場合、なにも設定されません。
本パラメータは、ディレクトリサーバのネットワークアドレスを変更する場合に再設定する必要があります。詳細については、"付録D サーバのネットワークアドレスの変更"を参照してください。
<設定形式>
directory = トランスポート番号, ネットワークアドレス |
トランスポート番号
TCP/IPを示す"1"が設定されます。
ネットワークアドレス
Directoryサーバのネットワークアドレスが設定されます。この値は、Directoryデータベースにも格納されているため、直接編集することはできません。[to config]コマンドを使用して変更してください。
password
サーバのパスワードです。ただし、[to.ini]ファイルには本パラメータの値は設定されません。
computer_id
TeamWARE Officeのインストールが正常に完了すると、サーバのコンピュータIDが設定されます。本パラメータ値は、変更できません。
cluster_id
TeamWARE Officeのインストールが正常に完了すると、ディレクトリサーバのクラスタIDが設定されます。本パラメータ値は、変更できません。
disk_space_check
データベースが配置されたディスクの残りディスク使用量を監視するパラメータです。
複数のディスクにデータベースを分割して格納している場合、最もディスクスペースの少ないものがセンタ管理者へのアラート通知や一時停止の対象となります。
本パラメータは、[to config]コマンドで設定します。Notifierの管理についての詳細は"6.8 Notifier"を、[to config]コマンドでの本パラメータの設定方法については、"C.4 サービスのセットアップ"を参照してください。
<設定形式>
disk_space_check = 警告サイズ,一時停止サイズ |
警告サイズ
システム管理者にアラートを通知するディスク空きスペース量をメガバイト単位で設定します。
一時停止サイズ
TeamWARE Officeサーバの実行を一時的に停止状態にするディスク空きスペース量をメガバイト単位で設定します。
check_disk_name
データベースを配置したディスク以外のディスクの使用量を監視するパラメータです。本パラメータは、最大、10行まで記述できます。これにより、最大10個のディスクのパーティションを監視対象として追加できます。
本パラメータは、テキストエディタを使用して定義します。
<設定形式>
check_disk_name = ディレクトリ名 |
ディレクトリ名
空きスペース量を監視するディスクに作成されているディレクトリ名をフルパスで設定します。
<設定例>
2つのディスクを空きスペースの監視対象とします。2つのディスクには、それぞれ"/mail1/attach"、"/mail2/attach"のディレクトリが生成されているものとします。
check_disk_name = /mail1/attach |
注意
Windows Server®で他のドライブをTeamWARE Office配下のパスにマウントした場合、そのボリュームの監視は行われません。この場合、パス名と共にドライブ文字を割当て、その配下のディレクトリ名をドライブ名と共にcheck_disk_nameパラメータに指定してください。設定例を以下に示します。
check_disk_name = D:¥teamware¥server¥database
check_disk_name = G:¥
alert
アラートを通知するワークステーションのネットワークアドレスが設定されます。本パラメータは、最大、5行まで定義できます。これにより、アラートメッセージを、最大、5人のセンタ管理者に送信できます。
本パラメータは、[to config]コマンドで設定します。Notifierの管理についての詳細は"6.8 Notifier"を、[to config]コマンドでの本パラメータの設定方法については、"C.4 サービスのセットアップ"を参照してください。
<設定形式>
alert = トランスポート番号,ネットワークアドレス |
トランスポート番号
TCP/IPを示す"1"が設定されます。
ネットワークアドレス
アラートメッセージを送信するシステム管理者が使用しているワークステーションのネットワークアドレスを設定します。
alert_retries
アラートを通知するアラートメッセージのリトライ回数とリトライ時間間隔を設定します。
本パラメータは、テキストエディタを使用して設定します。
<設定形式>
alert_retries = リトライ回数,リトライ間隔 |
リトライ回数
TeamWARE Officeサーバからクライアントに対してアラートメッセージの送信に失敗したとき、たとえば、送信先のワークステーションの電源が入っていないなど、アラートメッセージを再送できます。0~4095までの値を設定することができます。0を設定すると送信は行われず、1を設定すると最初の送信だけを実施し、再送は行われません。
リトライ間隔
TeamWARE Officeサーバからクライアントに対してアラートメッセージの送信に失敗したとき、次に送信する時間間隔を秒単位で設定します。ただし、1回目の再送は、5分後に行われます。300~86400までの値を設定できます。
<設定例>
即時アラートの送信を試みて、失敗しても再送は行わず、そのアラートメッセージを削除します。
alert_retries = 1 |
本パラメータを省略した場合は、alert_retries = 3, 300 が指定された場合と同じ動作をします。
注意
サーバとクライアントがWANを経由して接続されている形態では、サーバ側の回線使用料が加算される場合があり、注意が必要です。
詳細については、"6.8 Notifier"を参照してください。
notice_retries
メール受信通知やカレンダーの予約通知などを通知するアラームメッセージのリトライ回数とリトライ時間間隔を設定します。
本パラメータは、テキストエディタを使用して設定します。
<設定形式>
notice_retries = リトライ回数,リトライ間隔 |
リトライ回数
TeamWARE Officeサーバからクライアントに対してアラームメッセージの送信に失敗したとき、たとえば、送信先のワークステーションの電源が入っていないなど、アラームメッセージを再送できます。0~4095までの値を設定できます。0を設定すると送信は行われず、1を設定すると最初の送信だけを実施し、再送は行われません。
リトライ間隔
TeamWARE Officeサーバからクライアントに対してアラームメッセージの送信に失敗したとき、次に送信する時間間隔を秒単位で設定します。ただし、1回目の再送は、5分後に行われます。300~86400までの値を設定できます。
<設定例>
30分間隔で2日間、アラームメッセージを送信します。それでも送信できない場合は、そのアラームメッセージを削除します。
notice_retries = 96,1800 |
本パラメータを省略した場合は、notice_retries = 480, 1800 が指定された場合と同じ動作をします。
注意
サーバとクライアントがWANを経由して接続されている形態では、サーバ側の回線使用料が加算される場合があり、注意が必要です。
詳細については、"6.8 Notifier"を参照してください。
two_user_license
登録されているTeamWARE Officeのユーザライセンス数が暗号化され設定されます。
本パラメータは、[to config]コマンドで設定します。設定方法については、"C.6 ライセンス数の更新"を参照してください。
<設定形式>
two_user_license = ライセンス数 |
ライセンス数
TeamWARE Officeのユーザライセンス数が暗号化されて設定されます。
max_proc_slots
TeamWARE Officeサーバが管理できるプロセス、およびスレッドの合計数を変更できます。
この値は、[to status]コマンドを実行したときに表示されるエントリの最大値と等しく、この値を超えて新たなプロセス、およびスレッドを起動することはできません。多くのプロセス、およびスレッドを必要とする場合は、この値を設定してください。
本パラメータは、テキストエディタを使用して設定します。
<設定形式>
max_proc_slots = エントリ数 |
エントリ数
プロセス、およびスレッドの合計数を512~8192までの値で設定できます。
本パラメータを省略した場合は、8192エントリが使用されます。
recovery_tmp_dir
[to recover]コマンド、およびデータベースの自動修復時には、インデックスファイル用データベースが再作成されます。この修復処理では、一時的に作業用ファイルを作成しますが、本パラメータで作業用ファイルを作成するディレクトリを指定できます。
本パラメータは、テキストエディタを使用して設定します。
<設定形式>
recovery_tmp_dir = ディレクトリ名 |
ディレクトリ名
修復処理の作業用ファイルを作成するディレクトリ名を設定します。設定したディレクトリは、存在している必要があります。
本パラメータを省略した場合は、TeamWARE Officeサーバをインストールしたディレクトリ配下にあるtmpディレクトリに作業用ファイルを作成します。
注意
修復処理で必要とする作業用ファイルの大きさは、インデックスファイル用データベースの中の最も大きいファイル(ファイル名の最後にixdが付いているファイル)の約2倍です。ディスクに空きがない場合は、修復処理がエラーで終了するため、データベースの大きさに合わせて必要な空き容量が確保できるディスク内のディレクトリ名を設定してください。
何らかの理由でTeamWARE Officeサーバが異常となった場合など、予期しないときに自動的に修復処理が動作することがあります。このようなときでも正常に修復処理が動作するために、本パラメータで設定値を変更した場合は、TeamWARE Officeサーバを起動する前に[to recover]コマンドを実行して修復処理が正常に動作するか確認してください。
heavy_compress
TeamWARE Officeサーバを運用中に、データファイル用データベースの圧縮を優先的に行うためのパラメータです。
通常の運用中でもデータベースの圧縮は行っていますが、圧縮処理は他の処理に負荷がかからないように行っています。そのため、常にアクセスがある環境においては、データベースの増加量が圧縮量を上回り、データベースの容量が増加してディスクスペースを圧迫するおそれがあります。
このような状態を避けるために、本パラメータを指定することで、運用中でも優先的にデータベースの圧縮を行うことができます。
本パラメータは、テキストエディタを使用して定義します。
<設定形式>
heavy_compress = 開始時間, 終了時間 |
開始時間
圧縮を優先的に行う開始時間を指定します。
終了時間
圧縮を優先的に行う終了時間を指定します。
<設定例>
夜間の22:00~07:00に、優先的にデータベースの圧縮を行います。
heavy_compress = 22:00, 07:00 |
本パラメータは、サーバの新規インストール時に下記の値が自動設定されます。
heavy_compress = 05:00, 07:00 |
本パラメータを省略した場合は、運用中のデータベースの圧縮は、他の処理に負担がかからないように行われます。
注意
指定した時間帯はデータベースの圧縮動作により、サーバに負荷がかかります。利用者の少ない夜間等の時間帯を指定してください。
指定した時間帯にTeamWARE Officeサーバが動作していない場合は、圧縮処理は行いません。TeamWARE Officeサーバが運用されている時間を指定してください。
本パラメータを設定しない場合、利用頻度が高い環境ではデータベースの容量が増加するおそれがあります。本パラメータを設定するか、定期的にデータベースサイズを監視して[to compress]コマンドを実行してください。詳細については、"14.5 サービスのメンテナンス作業の実施"を参照してください。
tolog_cyclic
TeamWARE Officeはto.logファイルのサイズを監視しています。ファイルサイズが100MBを超えたときに、既存のto.logファイルを変名し、次のメッセージを記録するタイミングで自動的にto.logファイルを新規作成します。
本パラメータで、この自動的な切り換え動作を停止することができます。
本パラメータはテキストエディタを使用して設定します。
<設定形式>
tolog_cyclic = N |
N
自動的な切り換え動作を停止する場合に指定します。
大文字の"N"以外、もしくは、本パラメータを省略した場合
自動的な切り換えが動作します。