TeamWARE Officeには、以下のアプリケーションとサービスがあります。
Directory
Directoryは、電子アドレス帳です。
共用ディレクトリ
共用ディレクトリは、他ユーザと共用するアドレス帳です。
共用ディレクトリは、各種ディレクトリエントリ(ユーザ、ユーザテンプレート、外部エントリ、グループ、設備カレンダー、ライブラリ、フォーラム、階層化組織、エリア、組織、国)を検索するため、および各種ディレクトリエントリ(ユーザ、ユーザテンプレート、外部エントリ、グループ、および階層化組織)を作成、更新するために使用されます。
個人アドレス帳
個人アドレス帳は、ユーザ個人が必要な情報を登録するアドレス帳です。
個人アドレス帳は、自分自身を所有者とする、私用エントリ、私用グループ、簡略名(ユーザ、外部エントリ、グループ、設備カレンダー)を登録、更新、削除、および検索するために使用されます。
パブリックディレクトリ
パブリックディレクトリは、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol) V3に準拠した外部のアドレス帳です。パブリックディレクトリは、TeamWARE Officeとは別のLDAPサーバに存在するユーザエントリを検索するために使用されます。
なお、パブリックディレクトリを使用するためには、[to config]コマンドで「LDAPサービス」を追加しておく必要があります。
共用ディレクトリをLDAPクライアントから検索するには
エンタープライズディレクトリサービスを有効に設定した場合、共用ディレクトリのTeamWARE OfficeユーザをLDAPクライアント(Microsoft Outlook ExpressなどLDAP V3プロトコルをサポートしているもの)から検索できます。
LDAPクライアントからアクセスするには、以下の2とおりの認証方法があります。
ユーザ識別名(DN)とインターネットパスワードで認証
匿名アクセス
なお、エンタープライズディレクトリサービスとして使用する
LDAPサーバは、以下のいずれかが利用できます。
内部LDAPサーバ(非推奨)
TeamWARE Officeが同梱するLDAPサーバです。
注意:Windows Server® 2008では、内部LDAPサーバは使用できません。
外部LDAPサーバ(推奨)
各種LDAPサーバ製品です。
外部LDAPサーバについては、"付録S 外部LDAPサーバの管理"を参照してください。
ポイント
TeamWARE Officeの共用ディレクトリは、OSI(開放型システム相互接続)標準の1つとして規定され、CCITT(国際電子電話諮問委員会)とISO(国際標準化機構)によって規定された国際勧告/国際規格であるX.500、およびインターネット標準であるLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)V3準拠のディレクトリです。
注意
LDAPクライアントとしてMicrosoft Outlook Expressを利用した場合、以下のように一部の属性値が本来表示すべき表示欄に表示されませんが、これはTeamWARE Officeの共用ディレクトリの問題ではありません。
イニシャルが、個人情報タブのミドルネーム欄に表示されます。
FAX番号が、勤務先タブのFAX番号欄に表示されず、自宅タブのFAX番号欄に表示されます。
携帯電話番号が、勤務先タブの携帯電話欄に表示されず、自宅タブの携帯電話欄に表示されます。
ポイント
利用者に、LDAPクライアントから共用ディレクトリのユーザ情報を検索させるような運用を行わない場合は、エンタープライズディレクトリサービスを必要としないため、エンタープライズディレクトリサービスを無効にすることをお勧めします。
エンタープライズディレクトリサービスを無効にする方法については、"C.4.11 エンタープライズディレクトリサービスのセットアップ"を参照してください。
エンタープライズディレクトリサービスを無効にした場合、以下のようなメリットがあります。
Directoryエントリの登録、更新性能が改善されます。
TeamWARE Officeが使用するシステムリソースが削減されます。
バックアップにおいて、[toxdconf]ツールによってエンタープライズディレクトリのバックアップを採取する必要がありません。
匿名アクセスを許可せずにLDAPクライアントから共用ディレクトリのユーザ情報を検索する場合は、ログイン時に利用者のDN名とインターネットパスワードを指定してください。
DN名はユーザ名とユーザの属する識別名を指定します。
指定例を以下に示します。
(例) cn=富士通太郎,ou=開発部,l=tokyo,o=fujitsu,c=jp
内部LDAPサーバの匿名アクセスを許可するには、[toxdconf]ツールで設定します(システム標準値は、匿名アクセス非許可です)。
外部LDAPサーバの匿名アクセスを許可する方法については、各LDAPサーバのマニュアルを参照してください。
Mail
Mailは、電子メールシステムです。送信するメールに重要度や秘密度を指定したり、ファイルを添付したりできます。外部のメールシステムのユーザと、MIMEゲートウェイを経由してメールのやりとりを行うこともできます。この場合、MailアプリケーションがMailサービスと通信を行いこの機能を実現します。
Mailサービスと通信せずにMailアプリケーションを使うことができます。この機能は、オフライン機能と呼びます。オフライン機能の詳細については、"TeamWARE Office利用者ガイド"を参照してください。
Mailサービスは、ユーザごとにメールボックスを提供します。メールボックスは、ユーザの登録時に、Mailサービスの利用が定義された場合に作成されます。メールボックスは、受信用フォルダと送信用フォルダで構成されます。受信したメールは受信用フォルダに格納され、送信したメールは送信用フォルダに格納されます。受信用フォルダは、POP3サービスを使用して読むこともできます。また、IMAP4サービスやWebサービスを使用して、受信フォルダや送信フォルダを読むことができます。
Library
Libraryは、文書を系統だてて管理するための電子ファイル管理システムです。フォルダを階層化し、格納する文書をグループ化できます。Libraryアプリケーションは、 Libraryサービスと通信を行い、これらの機能を実現します。
Libraryサービスは、大量の文書を格納するライブラリを管理します。ライブラリの作成権限をもったユーザは、ライブラリを作成できます。Libraryサービスをインストールしているサーバに複数のライブラリを作成できます。
Forum
Forumは、多くの相手と情報を共有したり討論を行うことができる電子掲示板・会議システムです。また、読みたいメッセージを検索することもできます。Forumアプリケーションは、 Forumサービスと通信を行い、これらの機能を実現します。
Forumサービスは、メッセージを格納するフォーラムを管理します。フォーラムの作成権限をもったユーザは、フォーラムを作成できます。Forumサービスをインストールしているサーバに複数のフォーラムを作成できます。
Calendar
Calendarは、個人のスケジュール管理を行う個人カレンダーと、共有設備に対するスケジュール管理を行う設備カレンダーをもった電子スケジュール管理システムです。Calendarアプリケーションは、Calendarサービスと通信を行い、これらの機能を実現します。
Calendarサービスは、ユーザごとに個人カレンダーを提供します。個人カレンダーは、ユーザの登録時に、Calendarサービスの利用が定義された場合に作成されます。設備カレンダーの作成資格をもったユーザは、設備カレンダーを作成できます。
Task
Taskは、ユーザ間の作業依頼や周知を管理するシステムです。ユーザはWebサービスを通してTaskサービスを利用します。
Taskサービスは、ユーザごとにタスクリストを提供します。タスクリストは、ユーザの登録時に、Taskサービスの利用が定義された場合に作成されます。
Notifier
サーバで動作するNotifierは、新規メールの到着やカレンダーの予約が行われたことをユーザに通知したり、システムの異常をシステム管理者に通知します。
クライアントで動作するNotifierは、サーバで動作するNotifierのメッセージを受信し表示します。また、設定した時間が来るとアラームを通知したり、プログラムを起動したりする機能もあります。この機能は、サーバのNotifierとは連携しません。
Admin
システム管理者が使用するアプリケーションです。"1.4 システム管理者用ツール"で説明します。
インテグレーションキット
インテグレーションキットは、ワープロソフトや表計算ソフトなどの、ほかのアプリケーションから、TeamWARE Officeのアプリケーションを使えるようにするためのツールです。したがって、直接、サーバとの通信は行いません。