Interstage Application Server 運用ガイド |
目次
索引
![]() ![]() |
第2章 マルチサーバ管理機能 | > 2.9 プロビジョニング機能(Systemwalker Resource Coordinator連携) |
プロビジョニング機能では、1台目のサーバよりマスタイメージを採取し、サーバ追加時に、マスタイメージの情報を反映します。
プロビジョニング機能を使用するサーバグループを運用する場合には、先ず、操作対象とするサーバグループを作成し、1台目の管理対象サーバを追加します。この管理対象サーバに対して、マスタイメージとなるInterstage環境(マスタ環境)を構築します。
以下に手順を説明します。
1. Systemwalker Resource Coordinatorによるサーバグループの作成
2. Systemwalker Resource Coordinatorによるサーバグループへのサーバ追加
3. Interstage Application Serverのインストール
4. Systemwalker Resource Coordinatorとの連携定義(rc.properties)の設定
5. Systemwalker Resource Coordinatorとの連携登録
6. Interstage環境に対する業務LANのIPアドレスの設定
7. Interstage JMXサービスへの管理LANのIPアドレス情報の反映
8. Interstage管理コンソールによるサーバグループの作成
9. Interstage管理コンソールによるサイトへのサーバ追加
10. Interstage管理コンソールによるサーバグループへのサーバ追加
11. Interstage運用環境の構築
12. サーバの再起動(Windows版のみ)
Systemwalker Resource Coordinatorによるプロビジョニングの対象のサーバグループおよびサーバに対しては、サーバグループ環境の初期構築/削除時以外で、Interstage管理コンソールによるサーバグループの作成/削除、管理対象サーバの追加/削除の操作を行わないでください。
以下に環境の構築手順について説明します。
Systemwalker Resource Coordinatorを使用してサーバグループを作成します。
Systemwalker Resource Coordinatorを使用し、サーバグループへサーバを追加します。
この時点では、追加したサーバにInterstageがインストールされていないため、追加したサーバは、Interstageのサイトに所属していない状態になります。
Interstage Application Serverのアプリケーションサーバ機能をインストールします。
インストール後、Systemwalker Resource Coordinatorで保守モードを解除します。本操作により、Systemwalker Resource Coordinatorの設定が完了します。
その後、再度、Systemwalker Resource Coordinatorで保守モードを設定し、以降の操作を実行してください。
Windows Server 2003を使用する場合は、Service Pack 1を適用する必要があります。
プロビジョニング機能を運用する上で必要な定義情報を、管理サーバと管理対象サーバのSystemwalker Resource Coordinatorとの連携定義rc.propertiesに記述します。
本連携定義には、プロビジョニングの操作対象とするサーバグループの管理情報を設定します。
以下に、連携定義について説明します。
Systemwalker Resource Coordinatorとの連携定義ファイル“rc.properties”は、以下のディレクトリに配置されています。
連携定義ファイルの設定変更時には、以下のファイルを編集してください。
なお、定義内容は、編集後のサーバグループへのサーバ追加/削除操作より有効となります。
[Interstageインストールフォルダ]\jmx\etc\rc\rc.properties |
/etc/opt/FJSVisjmx/rc/rc.properties |
連携定義ファイルに対する定義項目は、以下の記述形式で設定します。
定義項目名=設定値 |
定義項目名、“=”、設定値の間には、スペースを含めないでください。
管理サーバのrc.propertiesを、以下の内容にしたがって編集します。
連携定義ファイルには、プロビジョニング操作の対象とするサーバグループ単位に、以下の定義情報を設定します。以下に示す、すべての定義項目の記述が必須です。
また、管理対象サーバに定義するrc.propertiesと重複する項目に関しては、管理対象サーバと同一の値を指定してください。管理対象サーバのrc.propertiesに関しては、“Systemwalker Resource Coordinatorとの連携定義(rc.properties)の設定(管理対象サーバ)”を参照してください。
定義項目名 |
説明 |
[servergroupname].businessIpAddress.network |
サーバグループ([servergroupname])が使用する業務IPアドレスのネットワークアドレスを指定します。Interstage Application Server(IJServer)が要求を受信するために使用するIPアドレスのネットワークアドレスです。 |
[servergroupname].businessIpAddress.subnetmask |
“[servergroupname].businessIpAddress.network ”に対するサブネットマスクです。 |
[servergroupname].user |
サーバグループへ追加するサーバの管理者権限を持つユーザのユーザ名を指定します。 |
[servergroupname].password |
[servergroupname].userに指定したユーザのパスワードを指定します。なお、本パスワードによる認証は、Systemwalker Resource Coordinatorによるサーバグループへのサーバ追加操作時のみに使用されます。 |
[servergroupname].jmxProtocol |
サーバグループへ追加するサーバのInterstage JMXサービスが通信に使用するプロトコルを指定します。 |
[servergroupname].jmxPort |
サーバグループへ追加するサーバのInterstage JMXサービスが通信に使用するポート番号を指定します。 |
※ 表中の“[servergroupname]”には、定義対象のサーバグループ名を記述してください。
サーバグループ名が“svrgrp001”の場合の記述例。
svrgrp001.businessIpAddress.network=192.168.10.0 |
本定義ファイルでは、ユーザ名やパスワードなどのセキュリティ情報を扱います。管理者権限を持つユーザのみがファイルを参照・更新できるようにファイルを管理するなど、セキュリティ対策を行ってください。
管理対象サーバのrc.propertiesを、以下の内容にしたがって編集します。
連携定義ファイルには、プロビジョニング操作の対象とするサーバグループ単位に、以下の定義情報を設定します。
定義項目名 |
説明 |
[servergroupname].businessIpAddress.network |
サーバグループ([servergroupname])が使用する業務IPアドレスのネットワークアドレスを指定します。Interstage Application Server(IJServer)が要求を受信するために使用するIPアドレスのネットワークアドレスです。 |
[servergroupname].businessIpAddress.subnetmask |
“[servergroupname].businessIpAddress.network ”に対するサブネットマスクです。 |
[servergroupname].trdVirtualHost |
サーバグループに対してInterstage Traffic Directorを使用したIIOP負荷分散(*)を行う場合に、負荷分散対象サーバ側(後段)に位置付けられるサーバグループに対して指定する項目です。本項目には、Interstage Traffic Directorに指定した仮想IPアドレスに対応するホスト名を指定します。 |
※ 表中の“[servergroupname]”には、定義対象のサーバグループ名を記述してください。
サーバグループ名が“svrgrp001”の場合の記述例。
svrgrp001.businessIpAddress.network=192.168.10.0 |
Interstage Application ServerとSystemwalker Resource Coordinatorとの連携機能を有効にします。本設定はisregistrcコマンドを使用して行います。本コマンドの実行時には、プロビジョニング対象のサーバグループ名とそのサーバの業務LANのIPアドレスを指定してください。業務LANのIPアドレスは、Systemwalker Resource Coordinatorで確認してください。
なお、連携機能の使用を中止する場合にはisunregistrcコマンドを使用して連携の設定を解除します。
> isregistrc servergroup1 192.168.10.11 |
# /opt/FJSVisjmx/bin/isregistrc servergroup1 192.168.10.11 |
− isregistrcコマンドは、プロビジョニング対象とするサーバで実行する場合のみ、サーバグループ名と業務LANのIPアドレスを指定してください。管理サーバで実行する場合には、これらのパラメタを指定しません。
− isregistrcコマンドを実行した管理対象サーバは、業務LANのIPアドレスに対応したホスト名でOD_set_envコマンドが実行された状態となります。
− isregistrcコマンドを実行するとhostsファイルに“isas"という文字列で始まるホスト名を持つホスト情報が自動的に追加されます。これら自動的に追加されたホスト情報は編集しないでください。
また、連携登録が完了したら、isprintrcコマンドを使用して登録が成功したかを確認してください。
各コマンドの詳細は、Interstage Application Serverの “リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
> isprintrc |
# /opt/FJSVisjmx/bin/isprintrc |
連携登録が完了している場合には、以下の内容を表示します。埋め込み文字としてサーバグループ名と業務LANのIPアドレスが表示されますので、指定内容が正しいかを確認してください。
This server is registered(servergroup1,192.168.10.11) |
Interstage環境に対して業務LANのIPアドレスの情報を設定します。以下の手順を実行してください。なお、本操作は、Enterprise Edition、Standard Edition、Plusをインストールしている場合に実行します。Web-J Editionで実行する必要はありません。
1)isstop -fコマンド等を実行し、Interstageを停止します。
2)isinitserviceコマンドを実行し、Interstageを初期化します。
3)isstartコマンド等を実行し、Interstageを起動します。
4)OD_or_adm -lコマンドを実行してください。実行結果より、下記の下線部のホスト名が、“isas”で始まるホスト名となっているかを確認してください。もし、“isas”で始まるホスト名となっていない場合は、再度、1)の手順から実行してください。
ImplementationRepository IDL:FJ/ImplementationRep:1.0 (ISAS-SITE0002:8002:1.0:) |
Interstage JMXサービスが使用するIPアドレスに管理LANのIPアドレスを指定します。
1. 以下のファイルをエディタで開いてください。
[Interstageインストールフォルダ]\jmx\etc\isjmx.xml |
2. hostタグを追加し、localhost属性に管理LANのIPアドレスを指定します。以下に、管理LANのIPアドレスが“192.168.0.130"の場合の記述例をしめします。
<isjmx> : <host localhost="192.168.0.130"/> : </isjmx> |
3. “Interstage Operation Tool”サービスを再起動します。
Interstage JMXサービスへの管理LANのIPアドレス情報の反映は、Windows版のみ必要な作業です。
管理サーバのInterstage管理コンソールを使用し、Systemwalker Resource Coordinatorを使用して作成したサーバグループと同一名のサーバグループを作成します。
管理サーバのInterstage管理コンソールを使用してサイトへサーバ追加操作を行います。この際、リザーブサーバとして追加してください。
なお、以下の項目は、Systemwalker Resource Coordinatorが、操作対象としている管理対象サーバを管理する際に使用している情報に一致させてください。各情報は、Systemwalker Resource Coordinatorで確認してください。
管理サーバのInterstage管理コンソールを使用し、サーバグループへサーバを追加します。
サーバグループへ追加した管理対象サーバに対して、Interstage Application Serverおよび業務の運用環境を構築します。
なお、Systemwalker Resource Coordinatorとの連携登録を行った環境でIJServerの作成やサーバグループへのサーバ追加を行うと、hostsファイルにホスト情報が追加されます。
hostsファイルには、“isas”という文字列で始まるホスト名を持つホスト情報が自動的に追加されます。これら自動的に追加されたホスト情報は編集しないでください。
サーバを再起動してください。
サーバの再起動は、Windows版のみ必要な作業です。
以上で設定完了です。必要に応じてSystemwalker Resource Coordinatorの保守モードを解除してください。
目次
索引
![]() ![]() |