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ETERNUS SFAdvancedCopy Manager 13.4 運用手引書

10.2.3 保守系コマンド

バックアップ管理の保守系コマンドについて説明します。

10.2.3.1 資源整合コマンド(swstsrsemtch)

システムダウンなどでバックアップ管理簿内の情報の整合性が不完全となってしまった場合、整合性がとれるように復旧します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstsrsemtch [-x | -altdir Alternative-Dir-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    /opt/FJSVswsts/bin/swstsrsemtch [-x | -altdir Alternative-Dir-Name] [-h Server]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。
    Storage管理サーバ以外でこのオプションを使用することはできません。

    -x

    リポジトリとの整合をとります。
    Storage管理サーバのバックアップ管理簿の復旧が、何らかの原因により行えなかった場合、このオプションを指定してください。

    -altdir

    退避されたバックアップ管理簿、リカバリ制御ファイルを使用することを指定します。
    オペランドには、バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルの配置先ディレクトリ名を絶対パス名で指定します。
    オペランドに指定できる配置先ディレクトリの長さは17バイトまでです。
    本オプションはSymfoware Server V9.2以降を使用したロードシェア運用時のバックアップ/リカバリ運用で使用します。

  3. 実行例

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstsrsemtch
    swstsrsemtch completed
    #

注意

次のような場合、資源整合処理をすることはできません。

  • 業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームのボリューム構成がAdvancedCopy Managerでサポートされない構成に変更されていたとき。

  • 業務ボリュームまたはバックアップボリュームがVxVMの論理ボリュームの場合、論理ボリュームがVxVMから削除されていたとき。

  • GDSのソフトコピーを使用した10.2.2.3 リストア実行コマンド(swstrestore)が、強制終了などにより中断され、ソフトコピー自体が終了していないとき。

注意

-altdirオプションを指定した場合、以下の条件でもエラーとなります。

  • -altdirオプションに指定したディレクトリが存在しないとき。

  • -altdirオプションに各国語文字を含むディレクトリを指定したとき。

  • -altdirオプションに指定したディレクトリにバックアップ管理簿またはリカバリ制御ファイルが存在しないとき。

10.2.3.2 資源バックアップコマンド(swstresback)

バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを指定されたディレクトリにバックアップします。

  1. 指定方法

    /opt/FJSVswsts/bin/swstresback Backup-Directory [-lg Log-Group-Name[/RDB-Name] [-altdir Alternative-Dir-Name]]

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Backup-Directory

    バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを退避するディレクトリ名を指定します。

    -lg

    指定されたロググループに関する、バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルのみを指定されたディレクトリにバックアップします。

    • Log-Group-Name:ロググループ名を指定します。

    • RDB-Name:RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。RDBシステム名がない時は、省略できます。

    本オプションはSymfoware Server V9.2以降を使用したロードシェア運用時のバックアップ/リカバリ運用で使用します。

    -altdir

    退避されたバックアップ管理簿、リカバリ制御ファイルをさらに退避する場合に指定します。
    オペランドには、バックアップ管理簿、リカバリ制御ファイルの退避ディレクトリを絶対パス名で指定します。
    オペランドに指定できる配置先ディレクトリの長さは17バイトまでです。
    本オプションはSymfoware Server V9.2以降を使用したロードシェア運用時のバックアップ/リカバリ運用で使用します。

  3. 実行例

    バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを/home/backupにバックアップします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstresback /home/backup
    swstresback completed
    #

注意

-lgオプションを指定してバックアップしたバックアップ管理簿、リカバリ制御ファイルを資源リストアコマンドにリストアする場合は資源リストアコマンドにも- lgオプションを指定してください。

注意

-lgオプションや-altdirオプションを指定した場合、以下の条件でもエラーとなります。

  • -lgオプションに指定したロググループが登録されていないとき。

  • -altdirオプションに指定したディレクトリが存在しないとき。

  • -altdirオプションに各国語文字を含むディレクトリを指定したとき。

  • -altdirオプションに指定したディレクトリにバックアップ管理簿またはリカバリ制御ファイルが存在しないとき。

注意

次のような場合は、バックアップされません。

  • 指定したディレクトリが存在しないとき。

  • 指定したディレクトリが空き容量不足等でコピーができなかったとき。

10.2.3.3 資源リストアコマンド(swstresrst)

バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを、指定されたディレクトリからリストアします。

  1. 指定方法

    /opt/FJSVswsts/bin/swstresrst Backup-Directory [-lg Log-Group-Name[/RDB-Name] [-clean]]

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Backup-Directory

    Backup-Directory 10.2.3.2 資源バックアップコマンド(swstresback)で指示した、退避先ディレクトリ名を指定します。

    -lg

    指定されたロググループに関する、バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルのみをリストアします。本オプションは-lgオプションを指定してバックアップしたバックアップ管理簿、リカバリ制御ファイルをリストアする場合に使用します。

    • Log-Group-Name:ロググループ名を指定します。

    • RDB-Name:RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。RDBシステム名がない時は、省略できます。

    本オプションはSymfoware Server V9.2以降を使用したロードシェア運用時のバックアップ/リカバリ運用で使用します。

    -clean

    既存のバックアップ管理簿、リカバリ制御ファイルを全て削除した後、指定されたロググループのバックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルをリストアします。
    ファイル破壊等の理由により、既存のバックアップ管理簿、リカバリ制御ファイルが使用不可能な場合に本オプションを使用してください。

    本オプションはSymfoware Server V9.2以降を使用したロードシェア運用時のバックアップ/リカバリ運用で使用します。

  3. 実行例

    バックアップ管理簿とリカバリ制御ファイルを/home/backupからリストアします。

    # /opt/FJSVswsts/bin/swstresrst /home/backup
    swstresrst completed
    #

注意

-lgオプションを指定してバックアップしたバックアップ管理簿、リカバリ制御ファイルを資源リストアコマンドにリストアする場合は資源リストアコマンドにも- lgオプションを指定してください。

注意

-lgオプションを指定した場合、以下の条件でもエラーとなります。

  • -lgオプションに指定したロググループが登録されていないとき。

注意

本コマンドにより、バックアップ管理簿およびリカバリ制御ファイルのリストアを実行する際には、事前に10.2.1.1 Storageサーバ構成情報設定コマンド(swstsvrset)を実行する必要があります。
リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名は、資源バックアップを行った時点で設定されていたディレクトリを指定してください。

注意

次のような場合は、リストアされません。

  • 指定したディレクトリが存在しないとき。

  • 指定したディレクトリにバックアップ管理簿が存在しないとき。

  • 指定したディレクトリからリストアしたときに、空き容量不足等でコピーができなかったとき。