Interstage Application Server/Interstage Web Server 移行ガイド
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第6章 J2EEの移行> 6.2 J2EEアプリケーションの移行

6.2.5 データベースについて

 データベースの以下の変更内容について説明します。

Oracleを使用する場合

Oracleのコネクションプーリング

 本製品では“Oracleのコネクションプーリングを使用する”ことができますが、Interstage V8.0以前で定義可能であった“Oracleでコネクションプーリングを行う”とは別機能になります。そのため本製品ではInterstage管理コンソールを使用してInterstage V8.0以前で定義可能であった“Oracleでコネクションプーリングを行う”を定義できません。

 Oracle9i以前を使用して“Oracleでコネクションプーリングを行う”データソースを定義したい場合は、以下の方法を用いてください。

 なお、Interstage V8.0以前の“Oracleでコネクションプーリングを行う”を定義したデータソースを使用することは、V9.0では非推奨です。必要な場合にのみ上記対処を行い、それ以外の場合は、データソース定義を削除し再作成を行ってください。Interstage管理コンソールにより参照した場合、データソースの種類はいずれも選択されていない状態で表示され、Interstage管理コンソールでは更新できません。

 Oracle10gではInterstage V8.0以前の“Oracleでコネクションプーリングを行う”で定義されたデータソース定義で使用されるOracleConnectionCacheImplクラスが未サポートとなっているため、使用できません。

グローバルトランザクションについて

 Interstage Application Server 8.0以前において定義可能であったグローバルトランザクションを使用する場合は、「データソースの種類」で「分散トランザクションを使用する」を選択してください。
 またInterstage Application Server 8.0以前で「グローバルトランザクションを利用する」で定義されたデータソースを本製品へリストアした場合、「分散トランザクションを使用する」が選択された状態で表示されます。

Symfowareを使用する場合

コネクションプーリングのデフォルト変更

 Interstage V9.0より「データソースの種類」に「Interstageのコネクションプーリングを使用する」が選択可能となりました。
 Interstage管理コンソールおよびisj2eeadminコマンドでSymfowareのJDBCデータソースを作成する場合、従来は「データソースの種類」のデフォルトが「Symfowareのコネクションプーリングを使用する」でしたが、V9.0より「Interstageのコネクションプーリングを使用する」がデフォルトとなります。
 isj2eeadminコマンドで、旧バージョンの定義ファイルをそのまま使用し「Symfowareのコネクションプーリングを使用する」を登録する場合は、isj2eeadminコマンドに“-v 8.0”オプションを付加してください。
 詳細は“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“isj2eeadmin”を参照してください。

V4.0互換のJNDIサービスプロバイダについて

 V4.0以前のSymfowareは未サポートです。Interstage V8.0以前はInterstage管理コンソールを使用してSymfowareのデータソースを定義する時に、JNDIサービスプロバイダのクラス名にV4.0以前のSymfowareのクラス名(fujitsu.symfoware.jdbc2.jndisp.SYMContextFactory)を選択できましたが、Interstage V9.0では選択できません。旧バージョン・レベルの資産を利用し、データソース定義にJNDIサービスプロバイダのV4互換のクラス名が設定されている場合は、isj2eeadminコマンドを使用してInitialContextFactoryタグの値をサポートするクラス名に修正してください。
 詳細は“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“isj2eeadmin”を参照してください。

SQL Serverを使用する場合

デフォルトのバージョンの変更

 従来はSQL Server 2000のみサポートしていたため、デフォルトでSQL Server 2000が定義されました。V9.0よりSQL Server 2005をデフォルトとします。そのため、V8.0で作成したisj2eeadminコマンドのリソース定義ファイルを使用した場合もSQL Server 2005が定義されます。
 V8.0の定義をそのまま使用しSQL Server 2000で定義する場合は、isj2eeadminコマンドにオプション“-v 8.0”を付加してください。
 詳細は“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“isj2eeadmin”を参照してください。

データベース共通

V8.0互換モードのIJServer、またはInterstage 8.0以前の環境から移行したIJServerで使用できるデータソースについて

 V8.0互換モードのIJServer、またはInterstage 8.0以前の環境から移行したIJServerでは、Interstage V9.0より追加・変更された以下のデータソースは使用できません。これら以外のデータソースを使用してください。

File System Service Providerについて

 Interstage V9.0より、File System Service Providerを使用せずにJDBCデータソースを登録することが可能となりました。デフォルトではFile System Service Providerを使用しない場合のデータソースが定義されます。
 isj2eeadminコマンドにより、旧バージョン・レベルで抽出した定義ファイルでFile System Service Providerを使用するデータソースを登録する場合は、“-v 8.0”オプションを指定してください。詳細は“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“isj2eeadmin”を参照してください。
 V8.0互換モードのIJServerまたは8.0以前に作成されたIJServerから、Oracle、SQL Server、PostgreSQLのデータソースを使用する場合は、従来通りFile System Service Providerを使用する必要があります。

パスワードの省略について

 Interstage V9.0より、データソース定義の登録、更新時にパスワードが省略可能となります。このため、isj2eeadminコマンドでパスワードを省略した場合、エラーとならず登録が完了します。

isj2eeadminコマンドによる定義更新時のDatabaseKind変更不可

 Interstage V9.0より、isj2eeadminコマンドによりデータソース定義を更新する際、DatabaseKindは定義更新時に変更できなくなります。
 DatabaseKindを変更する場合は、一度削除してから再度作成してください。

SQL文のキャッシュ機能について

 Interstage 8.0までサポートしていたCMP1.1の範囲で有効だったSQL文のキャッシュ機能はInterstage V9.0では未サポートとなりました。
 Interstage V9.0より、データベースタイプが“Oracle”で、データソースの種類が“Oracleのコネクションプーリングを使用する”の場合とデータベースタイプが“Symfoware”で、データソースの種類が“Interstageのコネクションプーリングを使用する”の場合にStatementキャッシュ機能をサポートしましたので、“チューニングガイド”の“Statementキャッシュ機能”を参照し使用してください。

データソースのキャッシュについて

 Interstage V9.0より、初回に参照したデータソース定義情報、データソースオブジェクトをキャッシュするようになりました。旧バージョン・レベルでは、IJServer起動後にデータソース定義を変更しても有効になる場合がありましたが、Interstage V9.0以降ではIJServer起動前にデータソースの定義登録を行ってください。


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