Interstage Application Server/Interstage Web Server 移行ガイド
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第5章 Interstage運用操作、環境の移行

5.10 Interstage ディレクトリサービスの移行

 Interstage ディレクトリサービスは、以下の製品で利用できます。

 ここでは、Interstage Application Server V7.0以前からのInterstage ディレクトリサービスの移行について説明します。

データの移行

 使用するデータベースを変更する場合、エントリ情報を移行できません。このため、格納されているエントリ情報をLDIFファイルへ取り出し、新しい環境で資源を復元する必要があります。

  1. 旧バージョン・レベルのリポジトリ内からデータを抽出
  2. 本バージョン・レベルでリポジトリを作成
  3. 本バージョン・レベルのリポジトリの起動
  4. 本バージョン・レベルのリポジトリへのデータの移入

1) 旧バージョン・レベルのリポジトリ内からデータを抽出

 移行するデータが存在するリポジトリに対して以下のコマンドを実行し、リポジトリのデータをLDIFファイルへ取り出します。コマンドの詳細については、旧バージョン・レベルの“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“Interstage ディレクトリサービス運用コマンド”を参照してください。
 以下の例では、データをLDIFファイル“dir.ldif”へ取り出しています。

C:\Interstage\ID\Dir\sdk\C\bin\ldapsearch -h ホスト名 -p LDAPポート番号 -D DSAの管理者DN -w DSAの管理者DNのパスワード -b トップエントリ "(objectclass=*)" > dir.ldif

/opt/FJSVidsdk/C/bin/ldapsearch -h ホスト名 -p LDAPポート番号 -D DSAの管理者DN -w DSAの管理者DNのパスワード -b トップエントリ "(objectclass=*)" > dir.ldif

2) 本バージョン・レベルでリポジトリを作成

 本バージョン・レベルのInterstage ディレクトリサービスを構築するマシン上でリポジトリを作成します。リポジトリの作成は、Interstage管理コンソールを使用して、[システム] > [サービス] > [リポジトリ] > [新規作成]タブから行います。リポジトリの作成については、“ディレクトリサービス運用ガイド”の“環境構築”を参照してください。
 なお、リポジトリ作成時に指定する[公開ディレクトリ]には、以下の値を指定してください。

3) 本バージョン・レベルのリポジトリの起動

 作成したリポジトリを起動します。リポジトリの起動は、Interstage管理コンソールを使用して、[システム] > [サービス] > [リポジトリ] > [リポジトリ:状態]画面から行います。

4) 本バージョン・レベルのリポジトリへのデータの移入

 起動したリポジトリに対して以下のコマンドを実行し、旧バージョン・レベルのリポジトリから取り出したデータを本バージョン・レベルのリポジトリへ移入します。コマンドの詳細については、本バージョン・レベルの“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“Interstage ディレクトリサービス運用コマンド”を参照してください。
 以下の例では、旧バージョン・レベルのリポジトリからLDIFファイル“dir.ldif”へ取り出したデータを移入しています。

C:\Interstage\bin\ldapmodify -h ホスト名 -p 通常ポート番号(またはSSLポート番号) -D リポジトリの管理者用DN -w リポジトリの管理者用DNのパスワード -a -f dir.ldif


/opt/FJSVirepc/bin/ldapmodify -h ホスト名 -p 通常ポート番号(またはSSLポート番号) -D リポジトリの管理者用DN -w リポジトリの管理者用DNのパスワード -a -f dir.ldif

アプリケーションの移行

 旧バージョンのInterstage ディレクトリサービスでは、InfoDirectory SDKを使用していましたが、Interstage Application Server 8.0からInterstage ディレクトリサービス SDKを使用するように変更しています。2つのSDKには、バイナリ互換がありませんので、C言語アプリケーションは、再コンパイルが必要です。また、一部の機能、インタフェースに変更があります。詳細は、“C言語アプリケーションの移行手順”を参照してください。
 Java言語(JNDI)アプリケーションは、修正の必要はありません。

LDAPコマンドの移行

 旧バージョン・レベルのInterstage ディレクトリサービスのLDAPコマンドでは、InfoDirectory SDKを使用していましたが、Interstage Application Server 8.0からInterstage ディレクトリサービス SDKを使用するように変更しています。LDAPコマンドにも変更がありますので、“LDAPコマンドの移行”で確認してください。

レプリケーション運用

 レプリケーション形態での、マスタのマシンとスレーブのマシンのInterstageは、同一のバージョン・レベルのものを使用してください。また、マスタのマシンとスレーブのマシンで使用するリポジトリのデータベースのタイプも同一にする必要があります。

エントリ管理ツール

 エントリ管理ツールの「接続情報設定」はバックアップできません。新しい環境で再設定が必要です。


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