Interstage Application Server/Interstage Web Server 移行ガイド
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第5章 Interstage運用操作、環境の移行

5.5 マルチサーバ管理環境の移行

 ここでは、マルチサーバ管理機能について、以下を説明します。

マルチサーバ管理機能を使用する場合の移行

 マルチサーバ管理機能を使用する場合、次の機能は移行が必要です。

Interstage Application Server 8.0での変更内容

 Interstage Application Server 8.0(Interstage 8.0)での変更内容を説明します。

◆管理対象サーバでの機能の追加と削除の禁止

 Interstage 8.0以降を管理サーバとした場合、管理対象サーバで現在インストールされている機能に対して機能の追加、または削除を行うことは不可となりました。

◆isaddadminfuncコマンドの動作の変更

 Interstage 8.0以降のスタンドアロンサーバでisaddadminfuncコマンドを実行した場合、以下に示すメッセージが表示され、“y”、または“n”の入力操作が求められます。

Switching from the Admin Server to Standalone Server is not possible...
Are you sure to switch from the Standalone Server to the Admin Server? [y,n]:


◆サポートするエディションの変更

 Interstage 8.0以降では、管理サーバ機能は、Interstage Application Server Enterprise Editionでのみ運用することができます。また、管理対象サーバ機能はInterstage V7.0のすべてのエディションで運用することができますが、Interstage 8.0以降では、Enterprise Editionでのみ運用することができます。

◆サーバグループへ異なるJDK/JRE構成のサーバの追加禁止

 従来は、サーバグループサーバ追加時に、追加するサーバにおいてインストールされているJDK/JREのバージョンが、サーバグループ内のサーバと異なっていても追加が可能でした。しかし、Interstage 8.0ではサーバグループサーバ追加時にエラーとなり追加に失敗します。
追加エラーとなった場合は、エラーメッセージからエラーの原因を判断し、上記についてサーバグループと同一のサーバを選択して、再度実行してください。

■Interstage Application Server V9.0での変更内容

 Interstage Application Server V9.0(Interstage V9.0)での変更内容を説明します。

◆デフォルトのプロトコルの変更

デフォルトの、管理サーバと管理対象サーバ間の通信プロトコルが、RMIからHTTPSへ変更されました。管理サーバと管理対象サーバ間の通信プロトコルについての詳細は、“運用ガイド(基本編)”の“管理サーバから管理対象サーバの操作”を参照してください。

旧バージョンからの移行手順

 Interstage Application Server 8.0(Interstage 8.0)以前のバージョンで構築したマルチサーバ管理環境をInterstage V9.0以降へ移行する手順を説明します。

◆管理サーバのみの移行手順

 バックアップ、およびリストアにより移行します。リストアの作業については“運用ガイド(基本編)”の“管理サーバのバックアップ/リストア”を参照してください。


 Interstage 8.0以降より、管理サーバ機能はInterstage Application Server Enterprise Editionでのみ運用することができます。Interstage V7.0で構築したマルチサーバ管理環境をInterstage 8.0以降へ移行する場合、Interstage 8.0以降のエディションはEnterprise Editionにする必要があります。


 管理サーバをInterstage 8.0以降へ移行した場合でも、管理対象サーバは移行前のバージョンでの運用が可能です。

◆管理サーバおよび管理対象サーバの移行手順

 IJServerを使用したサイト環境にある、Interstage 8.0以前の管理対象サーバ(または共存サーバ)を、Interstage V9.0以降の環境に移行するためには以下の流れで操作を行なう必要があります。

  1. 管理対象サーバ資源のバックアップ
  2. Interstage Application Serverのバージョンアップ
  3. 管理対象サーバ資源のリストア
  4. サイト環境の再構築
  5. IJServerの結合
  6. Webサーバコネクタの分離

 リストア、およびサイトの構築については“運用ガイド(基本編)”の“管理対象サーバのバックアップ/リストア”および“サーバグループ/単体運用の管理対象サーバを運用する環境の構築”を参照してください。


 管理対象サーバは、管理サーバより上位のバージョンの管理対象サーバは管理できません。管理対象サーバを上位バージョンに移行する場合は、管理サーバも合わせて移行する必要があります。

  1. 管理対象サーバ資源のバックアップ
     管理対象サーバのInterstage Application Server資源のバックアップを行なってください。
     サイトに所属しているが、上位バージョンへの移行を行わない管理対象サーバについては、操作を行う必要はありません。
  2. Interstage Application Serverのバージョンアップ
     管理サーバ/管理対象サーバの両方について、8.0以前のInterstage Application Serverをアンインストールし、V9.0以降のInterstage Application Serverをインストールしてください。
     サイトに所属していたが、上位バージョンへの移行を行わない管理対象サーバについては、操作を行う必要はありません。

  3. 管理対象サーバ資源のリストア
     管理対象サーバのみについて、Interstage 8.0以前のバックアップ資源を、スタンドアロンサーバにリストアしてください。
     サイトに所属していたが、上位バージョンへの移行を行わない管理対象サーバについては、操作を行う必要はありません。

  4. サイト環境の再構築
     Interstage V9.0以降の管理対象サーバをサイトに追加してください。また、サーバグループを作成し、管理対象サーバを追加してください。手順の詳細は、“運用ガイド(基本編)”の“サーバグループ/単体運用の管理対象サーバを運用する環境の構築”を参照してください。
  5. IJServerの結合
     上記までの手順では、多階層IJServerの復元は行なえません。上記までの手順が完了した段階では、サイト内のIJServerはすべて単階層のIJServerとなっています。移行前の環境で多階層IJServerを構成していたサーバで、ServletコンテナとEJBコンテナが同一のサーバで運用されていなかった場合は、移行後の環境でIJServerの結合を行い、多階層IJServerを復元してください。手順の詳細については“運用ガイド(基本編)”の“IJServerの結合”を参照してください。

  6. Webサーバコネクタの分離
     移行前の環境で多階層IJServerを構成していたサーバで、ServletコンテナとWebサーバコネクタが同一のサーバで運用されていなかった場合は、移行後の環境でWebサーバコネクタの移動を行い、多階層IJServerを復元してください。手順の詳細については“運用ガイド(基本編)”の“Webサーバコネクタの分離”を参照してください。

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