MessageQueueDirector説明書
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第1部 基本機能編> 第1章 概要

1.1 MessageQueueDirectorとは

 MessageQueueDirector(以降、MQDと略します)は、メッセージキューを介したアプリケーション間の非同期通信を実現するソフトウェアです。この非同期通信は、サーバ内の通信だけでなく、ネットワークを介した通信にも使用することができます。そのため、ネットワークを介した企業間との時間差のある接続による情報流通、あるいはリアルタイムな通信を必要としない企業内の情報流通にも使用することができます。また、グローバルサーバとの接続もできるため、ネットワークを介して基幹業務と連携した業務の構築もできます。

 アプリケーション間の通信にはメッセージ(任意の情報)が使用され、送信側のアプリケーションが出力したメッセージを、受信側のアプリケーションが必要なときに取り出して利用することができます。

 Linuxおよび Windows Server 2003 for Itanium-based Systems ではイベントチャネル連携サービスを利用した非同期通信だけが使用でき、MQDの基本機能およびイベントチャネル連携サービス以外の拡張機能を使用することはできません。

 図1.1にMQDの構成を示します。

[図1.1 MQDの構成]

APPL: APPLication program
AIM : Advanced Information Manager
ACM : Asynchronous CoMmunication
LD : ACMの論理あて先

注) SMTP連携サービスはUNIXサーバの場合だけ有効

メッセージ交換

 メッセージ交換はMQDの基本機能です。メッセージ交換は、メッセージキューを介したアプリケーション間の非同期通信を提供しています。送信側アプリケーションと受信側アプリケーションは、互いに相手アプリケーションの動作状態とは無関係(非同期)にメッセージの送受信を行うことができます。


Linuxおよび Windows Server 2003 for Itanium-based Systems ではメッセージキューではなくイベントチャネルになり、MQDのアプリケーションではなくノーティフィケーションサービスのアプリケーションになります。

イベントチャネル連携サービス

 イベントチャネル連携サービスは、ネットワーク(LANやWAN)を介して、システム(UNIXサーバ、Linuxサーバ、Windowsサーバおよびグローバルサーバ)間でメッセージ交換を行うサービスです。グローバルサーバ上のINTERSTAGE/MQDを使用するアプリケーションとの間でメッセージ交換を行うことができます。

 システム間のメッセージ転送には、CORBAサービスがサポートするIIOPプロトコルを使用しています。イベントチャネル連携サービスの詳細については、“第4章 イベントチャネル連携サービス”を参照してください。


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