ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編 13.3 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(R) 2003/Microsoft(R) Windows Server(R) 2008-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
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第5章 バックアップ運用(通常業務ボリューム)> 5.9 LVMボリュームの運用

5.9.2 ディスクグループを構成する物理ディスク単位のバックアップ運用

LVMボリュームをバックアップ対象とする場合に、LVMボリュームを構成する物理ディスク単位にバックアップを行います。
バックアップ運用は、ディスクグループとしての整合性を保つ必要があることから、ディスクグループ内のすべての物理ディスクの同期をとって操作する必要があります。

LVMボリュームを構成する物理ディスク単位の基本的な運用を理解した上でご利用ください。詳細については、運用しているOS(HPまたはAIX)に対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manage 運用手引書』の「バックアップ運用」の「LVMボリュームの運用」の「物理ディスク単位のバックアップ運用」を参照してください。

5.9.2.1 バックアップの実行 

ディスクグループ内のすべての物理ディスクに対する同期をとって操作します。
必要な前後処理はバックアップ操作を行う前後にディスクグループ単位で実施し、各物理ディスクを操作する際には前後処理を動作させないようにします。

■バックアップ先媒体にディスクとテープの両方を指定したバックアップ

ディスクとテープ両方へのバックアップでは、テープ書き込み中にStorageサーバの再起動が発生すると、業務ボリュームとバックアップボリュームが同じ構成となり、Storageサーバ起動時にVxVMで不整合が発生します。(クラスタシステムの場合はノード切り替えで発生します。)そのため、ディスクとテープ両方にバックアップを行う場合は、以下の手順でバックアップ履歴を作成してください。

  1. ディスクへのバックアップに対する前処理を実行する。

  2. バックアップ実行コマンド(acmbackup)で-mオプションにDISKを指定し、ディスクのみのバックアップを実行する。

  3. ディスクへのバックアップに対する後処理を実行する。

  4. テープコピーに対する前処理を実行する。

  5. テープコピーコマンド(acmtphistcopy)でテープコピーを実行する。

  6. テープコピーに対する後処理を実行する。

■バックアップ先媒体にテープのみを指定したバックアップ

以下に、テープへのバックアップの前後で実施する前後処理を示します。

[表: テープへのバックアップの前後処理]

ボリューム種別

前処理

後処理

業務ボリューム

  1. ディスクグループ内のすべての論理ボリュームへのアクセスを停止します。

  2. ファイルシステムが含まれる場合は、ディスクグループ内のすべてのファイルシステムをアンマウントします。

  3. ディスクグループをimportします。

  1. ファイルシステムが含まれる場合は、前処理でアンマウントしたボリュームをマウントします。

■バックアップ先媒体にディスクのみを指定したバックアップ

ディスクへのバックアップについては、運用しているOS(HPまたはAIX)に対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manage 運用手引書』の「バックアップ運用」の「LVMボリュームの運用」の「物理ディスク単位のバックアップ運用」を参照してください。

5.9.2.2 テープコピーの実行 

ディスクグループ内のすべての物理ディスクに対する同期をとって操作します。
必要な前後処理はテープコピー操作を行う前後にディスクグループ単位で実施し、各物理ディスクを操作する際には前後処理を動作させないようにします。

テープコピーを行う前に、バックアップボリュームに対してディスクグループの再構成を行うようにしてください。これは、ディスクグループの再構成を行っていないバックアップボリュームからテープコピーを実施した場合、テープコピー中にStorageサーバの再起動が発生すると、業務ボリュームとバックアップボリュームが同じ構成となり、Storageサーバ起動時にVxVMで不整合が発生するためです。(クラスタシステムの場合はノード切り替えで発生します。)

以下に、テープコピーの前後で実施する前後処理を示します。

[表: テープコピーの前後処理]

ボリューム種別

前処理

後処理

バックアップボリューム

  1. ディスクグループ内のすべての論理ボリュームへのアクセスを停止します。

  2. ファイルシステムが含まれる場合は、ディスクグループ内のすべてのファイルシステムをアンマウントします。

  1. 必要に応じて、前処理でアンマウントしたボリュームをマウントします。

5.9.2.3 リストアの実行 

ディスクグループ内のすべての物理ディスクに対する同期をとって操作します。
必要な前後処理はリストア操作を行う前後にディスクグループ単位で実施し、各物理ディスクを操作する際には前後処理を動作させないようにします。

リストア可能なバックアップ履歴は、以下に記載されている方法で採取したバックアップ履歴のみです。

■リストア元媒体にテープを指定したリストア

以下に、テープからのリストアの前後で実施する前後処理を示します。

[表: テープからのリストアの前後処理]

ボリューム種別

前処理

後処理

リストア先ボリューム

  1. ディスクグループ内のすべての論理ボリュームへのアクセスを停止します。

  2. ファイルシステムが含まれる場合は、ディスクグループ内のすべてのファイルシステムをアンマウントします。

  3. ディスクグループをdeportします。

  1. ディスクグループを再構成します。 (*1)

  2. ファイルシステムが含まれる場合は、前処理でアンマウントしたボリュームをマウントします。

*1: ディスクグループの再構成を行う条件は、以下の表に示します。

[表: ディスクグループの再構成を行う条件]

テープ上のバックアップ履歴作成方法

リストア先

ディスクグループの再構成

テープへ直接バックアップ

業務ボリューム

不要

業務ボリューム以外のボリューム

必要

テープコピー

すべてのボリューム

必要

■リストア元媒体にディスクを指定したリストア

ディスクからのリストアについては、運用しているOS(HPまたはAIX)に対応した『ETERNUS SF AdvancedCopy Manage 運用手引書』の「バックアップ運用」の「LVMボリュームの運用」の「物理ディスク単位のバックアップ運用」を参照してください。


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