ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 テープバックアップ連携編 13.3 -Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(R) 2003/Microsoft(R) Windows Server(R) 2008-, -Solaris-, -HP-UX-, -Linux-, -AIX-
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第5章 バックアップ運用(通常業務ボリューム)> 5.1 概要

5.1.3 Suspend/Resume機能を使用したバックアップの処理

Suspend/Resume機とは、ECによる等価性維持状態を一時中断(Suspend)/再開(Resume)する機能です。当機能を使用し、一時中断状態からの差分コピーを行うことによって、より高速な同期型バックアップ運用が可能です。

Suspend/Resume機能は、ECを利用する同期型高速バックアップの一つです。

通常の同期型高速バックアップでは、バックアップ同期処理開始コマンド(acmstartsync)でECによるコピーを開始し、コピー完了後に等価状態を保持します。その後、バックアップ実行コマンド(acmbackup)を実行してECを解除することでバックアップを行います。テープへのコピーは、通常の同期型高速バックアップと同様に、バックアップボリュームからコピーを行います。

Suspend/Resume機能を使用した同期型高速バックアップでは、サスペンド指定をしてバックアップ実行コマンド(acmbackup)を実行すると、ECを一時停止してバックアップ完了となりますが、ECセションは保持されます。次回のバックアップ同期処理開始コマンド(acmstartsync)によるEC再開時は、一時停止以降に更新されたデータのみをコピーするので、バックアップ準備時間の短縮を図ることが可能となります。

通常の同期型高速バックアップとSuspend/Resume機能を使用した同期型高速バックアップの比較を、以下に示します。

[図: 通常の同期型高速バックアップとSuspend/Resume機能を使用した同期型高速バックアップの比較]

Suspend/Resume機能を使用して同期型高速バックアップを行うには、同期処理開始後、等価性維持状態に達したら、バックアップ実行コマンド(acmbackup)をサスペンド指定で実行し、同期処理を一時停止(Suspend)します。その後、世代溢れや履歴情報削除の実行によって履歴が削除されると、バックアップボリュームは履歴のないサスペンド状態になります。このとき、新たに同期処理を開始すると、履歴のないサスペンド状態のバックアップボリュームが優先的に選択され、差分コピーが開始されます。前回サスペンド時からの変更データのみをコピーするため、高速に等価性維持状態に達することができます。

Suspend/Resume機能を使用した同期型高速バックアップ運用の流れを、以下に示します。

[図: Suspend/Resume機能を使用した同期型高速バックアップ運用]


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