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Systemwalker Operation Manager  リファレンスマニュアル

10.2.4 fcopycli ファイル転送コマンド

記述形式

fcopycli HostName /s:SourceName [/su:SourceUserName]
          /d:DestName [/du:DestUserName]
          [/lg:LoginGroup] [/a | /b] [/rc:nn /ri:nnnn]

機能説明

クライアントによるファイルの転送を行います。クライアント上のファイルをサーバに転送する、またはサーバ上のファイルをクライアントへ転送するコマンドです。Windowsのディレクトリ共有を利用したファイル転送(Windows共有方式)、またはFTPによるファイル転送(FTP方式)でファイルを転送します。

ファイル転送のみを行う場合は、Systemwalker Operation Managerがインストールされていない転送先のサーバにも転送できます。

パラメタ

HostName

ファイルの転送を要求するクライアントのホスト名を指定します。HostNameにホスト名を半角英数字15文字以内で指定してください。

HostNameに空白文字を含む場合は、ダブルクォーテーション「”」で囲んでください。

/s:SourceName

転送元のファイルのパス名を指定します。ワイルドカードも指定できます。

ワイルドカードは、シェルによって特別な意味を持つ文字(「*」など)があるため、必要に応じてSourceNameを一対の引用符(「’」または「”」)で囲む必要があります。

SourceNameに、URL形式のファイルのパス名を次のいずれかの方法で指定してください。パス名部分は255文字以内で指定し、空白文字を含む場合は、ダブルクォーテーション「”」で囲んでください。

ローカルドライブパス指定:

ドライブ名を含んだパスで指定します。

“file://”文字列に続いて、任意のファイルのパス名を指定します。

例 )  file://c:¥database¥database.db

ユニバーサルパス指定(Windows共有方式):

“¥¥コンピュータ名¥共有名”の形式でパスを指定します。コンピュータ名はWindowsのコンピュータ名を半角英数字15文字以内で指定してください。共有名は80バイト以内で指定してください。

“file://”文字列に続いて、任意のファイルのパス名を指定します。

例)   file://¥¥foo¥share¥database¥database.db

FTPサーバ上のパス指定(FTP方式):

FTPサーバに対するパス名を指定します。

パス名は、フルパスまたはFTPでログイン時のカレントディレクトリからの相対パスで指定することができます。“ftp://”文字列に続いて、“サーバ名/任意のファイルのパス名”の形式で指定します。

例)フルパスで指定する場合:

ftp://foo.bar.com//usr/database/database.db

    相対パスで指定する場合:

ftp://foo.bar.com/database/database.db

/su:SourceUserName

SourceNameで指定したファイルにアクセスするためのユーザ名を指定します。

SourceUserNameには、パスワード管理簿にあらかじめ設定したユーザ名を指定します。SourceUserNameが半角英数字20文字以内になるように指定してください。空白文字を含む場合は、ダブルクォーテーション「”」で囲んでください。

SourceNameの指定がローカルドライブパスまたはユニバーサルパス指定の場合は、本指定は無視されます。この場合、クライアント業務連携が動作しているクライアントにログインしているユーザの権限でアクセスします。

FTPサーバ上のパス指定の場合は、必ず本指定を行ってください。

/d:DestName

転送先のファイルのパス名を指定します。ワイルドカードで指定もできます。

ワイルドカードは、シェルによって特別な意味を持つ文字(「*」など)があるため、必要に応じてDestNameを一対の引用符(「’」または「”」)で囲む必要があります。

DestNameに、ファイルのパス名をURL形式で指定してください。指定方法は/s:SourceNameと同様です。/s:SourceNameを参照してください。

既に存在するファイル名を指定した場合は、上書きされます。また、/sに指定するファイルのパス名(SourceName)と同じパス名を指定しないでください。

/du:DestUserName

DestNameで指定したファイルにアクセスするためのユーザ名を指定します。

DestUserNameには、パスワード管理簿にあらかじめ設定したユーザ名を指定します。DestUserNameが半角英数字20文字以内になるように指定してください。空白文字を含む場合は、ダブルクォーテーション「”」で囲んでください。

DestNameの指定がローカルドライブパスまたはユニバーサルパスの場合は、本指定は無視されます。この場合、クライアント業務連携が動作しているクライアントにログオンしているユーザの権限でアクセスします。

FTPサーバ上のパス指定の場合は、必ず本指定を行ってください。

/lg:LoginGroup

パスワード管理簿のログイン定義名を指定します。LoginGroupに、ログイン定義名を256文字以内で指定してください。空白文字を含む場合は、ダブルクォーテーション「”」で囲んでください。

/suまたは/duを指定した場合は必ず本指定を行ってください。

/a

ASCIIテキストモードでファイルを転送します。本パラメタはFTP方式の場合のみ指定できます。

/b

バイナリモードでファイルを転送します。本パラメタはFTP方式の場合のみ指定できます。

/a、/bともに指定されていない場合は、バイナリモードでファイルを転送します。

/rc:nn

ファイルの転送でエラーが発生した場合のリトライ回数を指定します。

nnに0~99の整数を指定してください。それ以外の値を設定した場合は、エラーになります。省略した場合は、リトライを行いません。

転送元ファイルおよび転送先ファイルにワイルドカードが指定された場合、失敗したファイルのみリトライを行います。

/ri:nnnn

エラーが発生した場合のリトライ間隔を指定します。本パラメタは、/rc:nnで1以上を指定した場合に有効となります。

nnnnに0~9999の整数を秒単位で指定してください。それ以外の値を設定した場合は、エラーになります。省略値は0です。

復帰値

復帰値

0

正常終了

0以外

異常終了

コマンド格納場所

Solaris

/opt/FJSVsnjss/bin

HP-UX

/opt/FHPsnjss/bin

AIX

/opt/FAIXsnjss/bin

Linux /Linux for Itanium

/opt/FJSVsnjss/bin

記述例

クライアント“foo”に対して、クライアント上のローカルファイル“c:¥database¥master¥database.db”をローカルファイル“d:¥database¥database.db”へ転送します。転送に失敗した場合は、60秒間隔で最大3回リトライします。

fcopycli foo /s:file://c:¥¥database¥¥master¥¥database.db
          /d:file://d:¥¥database¥¥database.db /rc:3 /ri:60

処理結果

コマンドの処理が終了すると、終了時の情報を標準出力に出力します。

出力される内容を以下に示します。

[処理開始日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS
[クライアントホスト名] HostName
[サーバホスト/ユーザ名] サーバホスト名/ユーザ名 (*)
[リトライ回数] リトライ回数 (*)
[発生したエラー] エラーメッセージ (*)
[ファイル転送] 転送元ファイル名 転送先ファイル名 (**)
[リトライ回数] リトライ回数 (**)
[発生したエラー] エラーメッセージ (**)
[処理終了日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS

(*):

/suおよび/duを指定した場合に出力される情報です。

(**):

ワイルドカードが指定された場合、それぞれのファイルについてファイル単位で出力されます。

[発生したエラー]には、正常終了の場合は“なし”が出力されます。強制終了やエラーの場合はメッセージが出力されます。メッセージ内容については、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。

ファイルの転送を行う前にエラーが発生した場合は、以下の形式でメッセージが出力されます。

[処理開始日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS
[コマンドエラー] エラーメッセージ
[処理終了日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS

メッセージ内容については、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。

使用上の注意