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Systemwalker Operation Manager  リファレンスマニュアル

10.1.2 fcopysvr ファイル転送コマンド

記述形式

fcopysvr /s:SourceName [/su:SourceUserName]
          /d:DestName [/du:DestUserName]
          [/lg:LoginGroup] [/a | /b] [/rc:nn /ri:nnnn]

機能説明

サーバ間でのファイルの転送を行うコマンドです。ローカルファイル(NFS接続したディレクトリを含む)またはFTPサーバ上のファイルを転送することができます。

パラメタ

/s:SourceName

転送元のファイルのパス名を指定します。ワイルドカードも指定できます。

ワイルドカードは、シェルによって特別な意味を持つ文字(「*」など)があるため、必要に応じてSourceNameを一対の引用符(「’」または「”」)で囲む必要があります。

SourceNameには、ファイルのパス名を次のいずれかの方法で、URL形式で指定してください。パス名部分は255文字以内で指定し、空白文字を含む場合はダブルクォーテーション「”」で囲んでください。

ローカルパス指定:

ルートディレクトリからの絶対パスを指定します。

“file://”文字列に続いて、任意のファイルのパス名を指定します。

例)ファイルのパスが“/usr/database/database.db”であった場合

file:///usr/database/database.db

FTPサーバ上のパス指定:

FTPサーバに対するパスを指定します。

パス名は、フルパスまたはFTPでログイン時のカレントディレクトリからの相対パスで指定することができます。“ftp://”文字列に続いて、“サーバ名/任意のファイルのパス名”の形式で指定します。

例)フルパスで指定する場合:

ftp://foo.bar.com//usr/database/database.db

  相対パスで指定する場合:

ftp://foo.bar.com/database/database.db

/su:SourceUserName

SourceNameで指定したファイルにアクセスするためのユーザ名を指定します。

SourceUserNameは、パスワード管理簿にあらかじめ設定したユーザ名を指定します。SourceUserNameが半角英数字20文字以内になるように指定してください。空白文字を含む場合は、ダブルクォーテーション「”」で囲んでください。

SourceNameの指定がローカルパスの場合は、本指定は無視されます。FTPサーバ上のパスを指定した場合は、必ず本指定を行ってください。

/d:DestName

転送先のファイルのパス名を指定します。ワイルドカードで指定もできます。

ワイルドカードは、シェルによって特別な意味を持つ文字(「*」など)があるため、必要に応じてDestNameを一対の引用符(「’」または「”」)で囲む必要があります。

ファイルのパス名の指定方法は/s:SourceNameと同様です。/s:SourceNameを参照してください。

既に存在するファイル名を指定した場合は、上書きされます。また、/sに指定するパス名(SourceName)と同じパス名を指定しないでください。

/du:DestUserName

DestNameで指定したファイルにアクセスするためのユーザ名を指定します。

DestUserNameには、パスワード管理簿にあらかじめ設定したユーザ名を指定します。DestUserNameが半角英数字20文字以内になるように指定してください。空白文字を含む場合は、ダブルクォーテーション「”」で囲んでください。

DestNameの指定がローカルパスの場合は、本指定は無視されます。FTPサーバ上のパスの場合は、必ず本指定を行ってください。

/lg:LoginGroup

パスワード管理簿のログイン定義名を指定します。LoginGroupに、256文字以内でログイン定義名を指定します。空白文字を含む場合はダブルクォーテーション「”」で囲んでください。

/suまたは/duを指定した場合は必ず本指定を行ってください。

/a

ASCIIテキストモードでファイルを転送します。

本指定は、FTPサーバ上のファイルを転送する場合のみ有効となります。

/b

バイナリモードでファイルを転送します。

本指定は、FTPサーバ上のファイルを転送する場合のみ有効となります。

/a、/bともに指定されていない場合は、バイナリモードでファイルを転送します。

/rc:nn

ファイルの転送でエラーが発生した場合のリトライ回数を指定します。

nnに0~99の整数を指定します。それ以外の値を設定すると、エラーとなります。省略した場合はリトライを行いません。

転送元ファイルまたは転送先ファイルにワイルドカードを指定した場合、失敗したファイルのみリトライが行われます。

/ri:nnnn

エラーが発生した場合のリトライ間隔を指定します。

nnnnに0~9999の整数を秒単位で指定します。それ以外の値を設定した場合は、エラーとなります。省略値は0です。

本パラメタは、/rcパラメタで1以上を指定した場合に有効となります。

復帰値

復帰値

0

正常終了

0以外

異常終了

コマンド格納場所

Solaris

/opt/FJSVsnjss/bin

HP-UX

/opt/FHPsnjss/bin

AIX

/opt/FAIXsnjss/bin

Linux /Linux for Itanium

/opt/FJSVsnjss/bin

記述例

サーバ上のローカルファイル“/usr/database/master/database.db”をローカルファイル“/usr/database/database.db”へ転送します。転送に失敗した場合は、60秒間隔で最大3回リトライします。

fcopysvr /s:file:///usr/database/master/database.db
          /d:file:///usr/database/database.db /rc:3 /ri:60

処理結果

コマンドの処理が終了すると、終了時の情報を標準出力に出力します。

出力される内容を以下に示します。

[処理開始日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS
[サーバホスト/ユーザ名] サーバホスト名/ユーザ名 (*)
[リトライ回数] リトライ回数 (*)
[発生したエラー] エラーメッセージ (*)
[ファイル転送] 転送元ファイル名 転送先ファイル名 (**)
[リトライ回数] リトライ回数 (**)
[発生したエラー] エラーメッセージ (**)
[処理終了日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS

(*):

/suまたは/duを指定した場合に出力される情報です。

(**):

ワイルドカードが指定された場合、それぞれのファイルについてファイル単位で出力されます。

[発生したエラー]には、正常終了の場合は“なし”が出力されます。強制終了やエラーになった場合はメッセージが出力されます。メッセージ内容については、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。

ファイルの転送を行う前にエラーが発生した場合は、以下の形式でメッセージが出力されます。

[処理開始日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS
[コマンドエラー] エラーメッセージ
[処理終了日時] YYYY-MM-DD HH:MM:SS

メッセージ内容については、“Systemwalker Operation Manager メッセージ説明書”を参照してください。

使用上の注意