Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド
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第4章 クラスタサービス機能> 4.2 スタンドアロンサーバの環境設定> 4.2.5 クラスタサービスの設定

4.2.5.3 MSCSの場合

 MSCSに対してInterstageのリソースを登録します。
 MSCSに対してInterstageのリソースを登録する前に、ワークユニットまたはデータ連携サービスを使用する場合は、リソース管理プログラムおよびワークユニット起動用バッチファイルの作成を行う必要があります。またイベントチャネルを自動起動したい場合にも、MSCSに対してイベントチャネル起動用バッチファイルの作成を行う必要があります。

1) ワークユニット起動用バッチファイルの作成

 クラスタの切り替え時にワークユニットを自動起動したい場合には、MSCSに対してワークユニット起動用バッチファイルを汎用アプリケーションとして登録します。
 ワークユニット起動用バッチファイルは、以下のように記述します。

 echo off

 isstartwu ワークユニット名1
 isstartwu ワークユニット名2

 pause


[補足事項]

2) データベース連携サービス起動用バッチファイルの作成

 クラスタの切り替え時にデータベース連携サービスを自動起動したい場合には、1)で作成したワークユニット起動用バッチファイルにデータベース連携サービスに関する起動制御文を追記します。この後、データベース連携サービスおよびワークユニット起動用バッチファイルをMSCSに対して汎用アプリケーションとして登録します。
 データベース連携サービスおよびワークユニット起動用バッチファイルは、以下のように記述します。

 echo off

 otsstart
 otsstartrsc -pg リソース管理プログラム1 -n リソース定義名1
 otsstartrsc -pg リソース管理プログラム2 -n リソース定義名2
 isstartwu ワークユニット名1
 isstartwu ワークユニット名2

 pause

[補足事項]

3) イベントチャネル起動用バッチファイルの作成

 クラスタの切り替え時にイベントチャネルを自動起動したい場合には、MSCSに対してイベントチャネル起動用バッチファイルを汎用アプリケーションとして登録します。
 イベントチャネル起動用バッチファイルは、以下のように記述します。

 echo off

 esstartunit -unit ユニット名
 esstartchnl -g イベントチャネルグループ名 -c イベントチャネル名

 pause


[補足事項]

4) リソース登録

 MSCSに対してInterstageのリソースを登録します。
 クラスタアドミニストレータを使用し、下表に示すリソースの一覧を参考に、使用するサービスのリソースを登録してください。
 以下は、使用するデータベースがSymfoware Serverの場合です。
 なお、登録対象のリソースの“依存関係(依存先)”に、使用しないリソースが記載されている場合には、その使用しないサービスの依存先が、“依存関係(依存先)”になります。
 例えば、“(10)EventServiceサービス”を使用しない場合、“(12)TransactionDirectorサービス”の依存先は“(9)InterfaceRep_Cache Serviceサービス”になります。

 Windows Server(R) 2008 で以下のリソースを登録する場合は、セットアップパラメタを削除してください。

 セットアップパラメタの削除は以下のコマンドを実行してください。

Cluster Resource "リソース名" /priv StartupParameters=""

MSCSへのリソース登録について

 

リソース資源

サービス名

リソースの種類

依存関係(依存先)

備考

(1)

Interstage用
IPアドレス

IPアドレス

 

(注14)

(2)

Interstage用
ネットワーク名

ネットワーク名

(1)Interstage用IPアドレス

(注14)

(3)

共用ディスク

物理ディスク

(2)Interstage用ネットワーク名

 

(4)

Symfowareサービス

Symfoware RDB(注2)

汎用サービス

(3)共用ディスク

 

(5)

Interstage JMXサービス

Interstage Operation Tool

汎用サービス

(3)共用ディスク

(注10)

(6)

Interstage ディレクトリサービスのサービス

Interstage Directory Service(リポジトリ名)

汎用サービス

(3)共用ディスク

(注8)

(7)

OD_startサービス

ODloader

汎用サービス

(4)Symfowareサービス

(注1)

(8)

NamingService
サービス

Naming

汎用サービス

(5)OD_startサービス

(注1)

(9)

InterfaceRep_Cache
Serviceサービス

InterfaceRep_Cache_s
InterfaceRep_e(注13)

汎用サービス

(8)NamingServiceサービス

(注1)
(注12)

(10)

EventServiceサービス

esdmnmain

汎用サービス

(9)InterfaceRep_Cache Serviceサービス

(注1)
(注12)

(11)

EventFactoryサービス(注5)

esfactory

汎用サービス

(10)EventServiceサービス

(注1)

(12)

TransactionDirector
サービス

TransactionDirector

汎用サービス

(11)EventServiceサービス

(注1)

(13)

Interstage API
サービス

Interstage API

汎用サービス

(12)TransactionDirector
サービス

(注1)

(14)

ObjectTransactionServiceサービス(注3)

ObjectTransactionService

汎用サービス

(13)Interstage APIサービス

(注1)

(15)

データベース連携サービスおよびワークユニット起動用バッチファイル

汎用アプリケーション

(14)ObjectTransactionServiceサービスまたは
(13)Interstage APIサービス(注4)

(注1)

(16)

イベントチャネル起動用バッチファイル(注6)

汎用アプリケーション

(14)ObjectTransactionServiceサービスまたは
(13)Interstage APIサービス(注4)

(注1)

(17)

SOAPサービス
CORBA/SOAPクライアントゲートウェイ

F3FMsoap

汎用サービス

(7)OD_startサービス
(8)NamingServiceサービス

 

(18)

Interstage HTTP Serverのサービス

FJapache
Interstage HTTP Server(Webサーバ名)

汎用サービス

(1)IPアドレス
(6)Interstage ディレクトリサービスのサービス (注9)

 

(19)

ebXML Message Service サービス

ebXMLMessageService EBMS001

汎用サービス

(16)イベントチャネル起動用バッチファイル

(注7)

(20)

Interstage シングル・サインオンのセション管理サーバ状態監視用アプリケーション(注11)

汎用アプリケーション

(18)Interstage HTTP Serverのサービス (注15)

 

[補足事項]

(注1)
 
“ネットワーク名をコンピュータ名として使う”チェックボックスを選択しないでください。

(注2)
 
Symfoware Server製品のサービス名の詳細については、Symfoware Server製品のマニュアルを確認してください。

(注3)
 
データベース連携サービスを使用する場合のみ、本リソース資源を設定してください。

(注4)
 
データベース連携サービスを使用する場合は、ObjectTransactionServiceサービスを依存関係に設定し、使用しない場合はInterstage APIサービスを依存関係に設定してください。

(注5)
 
EventFactoryサービスは動的生成運用を行うときのみ登録してください。

(注6)
 
イベントチャネルを起動する場合のみ登録してください。

(注7)
 
ebXML Message Service を使用する場合のみ登録してください。また、ebMS用 IJServer起動用バッチファイルも、ebXML Message Service サービスに依存するリソースとして登録してください。

(注8)
 
リポジトリを停止したい場合は、MSCSに登録したリポジトリのリソースを削除してください。

(注9)
 Interstage シングル・サインオンのリポジトリサーバを使用する場合には、SSOリポジトリとして使用しているInterstage ディレクトリサービスのサービスを依存関係に設定してください。

(注10)
 管理サーバ機能を利用する場合のみ登録してください。

(注11)
 セション管理の運用を行うInterstage シングル・サインオンのリポジトリサーバを使用する場合は、Interstage シングル・サインオンのセション管理サーバ状態監視用アプリケーション(C:\Interstage\F3FMsso\ssoatcsv\bin\ssostatssmgr.exe)を登録してください。

(注12)
 “InterfaceRep_Cache Serviceサービス”が存在しない場合、依存先は“NamingServiceサービス”としてください。また、“NamingServiceサービス”が存在しない場合、依存先は“OD_startサービス”としてください。

(注13)
 InterfaceRep_eサービスが存在する場合には、InterfaceRep_Cache_sサービスに加え、InterfaceRep_eサービスも登録します。InterfaceRep_eサービスが存在しない場合には、InterfaceRep_eサービスを登録する必要はありません。

(注14)
 
Microsoft(R) Windows Server(R) 2008のフェールオーバー クラスタリング機能の場合、(1)、(2)のかわりに、“クライアントアクセスポイント”をリソースとして登録してください。

(注15)
 
Interstage シングル・サインオンのリポジトリサーバを組み込んだInterstage HTTP Serverのサービスを依存関係に設定してください。


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