Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル - UNIX/Windows(R)共通 -
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第1章 コマンドリファレンス> 1.2 コマンド

1.2.92 mpatarulectl(正規化ルール管理コマンド)

■機能説明

本コマンドは、運用管理サーバで、監査ログ分析の正規化ルールの登録(更新)、削除、登録内容の一覧表示、または文法チェックを行います。
正規化ルールとは、様々な形式の監査ログファイルを分析可能な1つの形式に変換するための規則で、その変換規則は正規化ルール定義ファイル(iniファイル)に記述します。
正規化ルール定義ファイルは、ファイル名が“mpatarule_XXXXX.ini”(XXXXX:ログ識別名)で、運用管理サーバ上の以下のディレクトリ(正規化ルール定義ディレクトリ)に格納されます。正規化ルール定義ファイル名は、半角の大文字小文字を区別しません。

Windows

Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\mpata\etc\rule

Solaris
Linux

/etc/opt/FJSVmpata/etc/rule

標準で登録されている正規化ルールは以下のとおりです。

正規化ルール定義ファイル名

対象監査ログ

mpatarule_EventLog.ini

Windowsイベントログ

mpatarule_SolarisSyslog.ini

UNIXシステムログ(Solaris)

mpatarule_SolarisSuLog.ini

Solaris suログ

mpatarule_SolarisLoginLog.ini

Solarisログインログ

mpatarule_LinuxSyslog.ini

UNIXシステムログ(Linux)

mpatarule_HPUXSyslog.ini

HP-UXシステムログ

mpatarule_HPUXSuLog.ini

HP-UX suログ

mpatarule_AIXSyslog.ini

AIXシステムログ

mpatarule_AIXSuLog.ini

AIX suログ

mpatarule_IISNCSALog.ini

IISログ(NCSA共通ログファイル形式)

mpatarule_IISLog.ini

IISログ(Microsoft IISログファイル形式)

mpatarule_IISW3CLog.ini

IISログ(W3C拡張形式)

mpatarule_ApacheAccessLog.ini

Apacheアクセスログ(NCSA形式)

mpatarule_ApacheErrorLog.ini

Apacheエラーログ

mpatarule_CMGRCmdRevLog.ini

Systemwalker Centric Managerリモートコマンド検索ログ

mpatarule_DTK.ini

Systemwalker Desktop Keeperクライアント操作ログ

mpatarule_CMGROpLog.ini

Systemwalkerコンソール監査ログ

mpatarule_CMGRSvacLog.ini

サーバアクセス制御の監査ログ

mpatarule_CMGRSVOpLog.ini

サーバ操作制御監査ログ

mpatarule_NREventLog.ini

ETERNUS NR1000F seriesイベントログ

mpatarule_OMGRLog.ini

Systemwalker Operation Managerの監査ログ

本コマンドは以下の機能を提供します。

本コマンドの実行によって変更された正規化ルールの登録情報は、監査ログ正規化コマンドの次回実行時から有効になります。

正規化ルールの更新は、以下の場合に実施します。

正規化ルールの定義内容を変更した場合、正規化ルールの対象となる監査ログの検索や集計の結果に変化が生じます。

本コマンドを使用して正規化ルールを登録していない監査ログの場合、以下の監査ログ項目でログが正規化されます。
また、監査ログがユーザ独自ログの場合も、製品導入当初は正規化ルールが登録されていないため、以下の項目でログが正規化されます。

監査ログがユーザ独自ログの場合、システム管理者が運用管理サーバ上で、以下の手順で正規化ルール定義ファイルを作成し、正規化ルールを登録してください。

  1. 正規化ルール定義ディレクトリにおいて、他のログ識別名の正規化ルール定義ファイルを、ユーザ独自ログの正規化ルール定義ファイル用にコピーします。

    (例)

    【Windows版】

    cd C:\Systemwalker\MPWALKER.DM\mpata\etc\rule
    copy mpatarule_ApacheErrorLog.ini mpatarule_XXXXX.ini


    【UNIX版】

    cd /etc/opt/FJSVmpata/etc/rule
    cp mpatarule_ApacheErrorLog.ini mpatarule_XXXXX.ini

    XXXXX:ユーザ独自ログのログ識別名を表します。

  2. コピーした正規化ルール定義ファイルをユーザ独自ログの正規化に適合するよう、“正規化ルール定義ファイル”で示された文法に従い、テキストエディタなどを用いて編集します。
  3. 本コマンドを実行し、ユーザ独自ログの正規化ルール定義ファイルを登録します。

■記述形式

mpatarulectl

mpatarulectl

-A {正規化ルール定義ファイル | ALL} [-I W]

mpatarulectl

-D {正規化ルール定義ファイル | ALL}

mpatarulectl

-C 正規化ルール定義ファイル [-I W]

■オプション

オプションなし:
登録内容を一覧表示します。
-A {正規化ルール定義ファイル | ALL}:
パスなしの正規化ルール定義ファイル、または文字列“ALL”を指定します。
正規化ルール定義ファイルを指定した場合、指定したファイルの正規化ルールを登録します。ASCII(94文字以内)で指定します。
“ALL”を指定した場合、正規化ルール定義ディレクトリ配下のすべての正規化ルール定義ファイルを登録します。
指定した正規化ルールがすでに登録済みの場合、登録確認メッセージを出力した後、登録情報を更新します。
-Dオプション、-Cオプションと同時に指定することはできません。
-D {正規化ルール定義ファイル | ALL}:
正規化ルール定義ファイル(パスなし)を指定した場合、指定した正規化ルールの登録情報を削除します。ASCII(94文字以内)で指定します。“ALL”を指定した場合、登録情報を削除する確認メッセージを出力した後、すべての正規化ルールの登録情報を削除します。
-Aオプション、-Cオプションと同時に指定することはできません。
-C 正規化ルール定義ファイル:
正規化ルール定義ファイル(フルパスまたはパスなし)の文法をチェックします。ASCII(256文字以内)、EUC(128文字以内)、シフトJIS(128文字以内)、またはUTF-8(256バイト以内)で指定します。

パスを省略した場合、正規化ルール定義ディレクトリ配下の定義ファイルがチェックされます。
-Aオプション、-Dオプションと同時に指定することはできません。

-I W:
正規化ルール定義ファイルの文字コードがJIS2004の場合に指定します。本オプションを省略した場合、OSの文字コードとして扱います。

-Dオプションと同時に指定することはできません。

■復帰値

0:
正常終了
255:
異常終了

■参照

正規化ルール定義ファイル

■コマンド格納場所

Windows

Systemwalkerインストールディレクトリ\MPWALKER.DM\bin

Solaris

Linux

/opt/systemwalker/bin

■実行に必要な権限/実行環境

【Windows版】

【UNIX版】

■使用例1

【Windows版】

正規化ルール定義ファイル “C:\Systemwalker\MPWALKER.DM\mpata\etc\rule\mpatarule_IISLog.ini”を登録します。

C:\Systemwalker\MPWALKER.DM\bin\mpatarulectl -A mpatarule_IISLog.ini

【UNIX版】

正規化ルール定義ファイル “/etc/opt/FJSVmpata/etc/rule/mpatarule_IISLog.ini”を登録します。

/opt/systemwalker/bin/mpatarulectl -A mpatarule_IISLog.ini

■使用例2

正規化ルール定義ディレクトリ配下のすべての正規化ルール定義ファイルを登録します。

【Windows版】

C:\Systemwalker\MPWALKER.DM\bin\mpatarulectl -A ALL

【UNIX版】

/opt/systemwalker/bin/mpatarulectl -A ALL

■使用例3

【Windows版】

登録済みの正規化ルール定義ファイル “C:\Systemwalker\MPWALKER.DM\mpata\etc\rule\mpatarule_IISLog.ini”について、登録情報を削除します。

C:\Systemwalker\MPWALKER.DM\bin\mpatarulectl -D mpatarule_IISLog.ini

【UNIX版】

登録済みの正規化ルール定義ファイル “/etc/opt/FJSVmpata/etc/rule/mpatarule_IISLog.ini”について、登録情報を削除します。

/opt/systemwalker/bin/mpatarulectl -D mpatarule_IISLog.ini

■使用例4

すべての正規化ルールの登録情報を削除します。

【Windows版】

C:\Systemwalker\MPWALKER.DM\bin\mpatarulectl -D ALL

【UNIX版】

/opt/systemwalker/bin/mpatarulectl -D ALL

■使用例5

【Windows版】

正規化ルール定義ディレクトリC:\Systemwalker\MPWALKER.DM\mpata\etc\rule配下の正規化ルール定義ファイルmpatarule_ApacheErrorLog.iniを文法チェックします。

C:\Systemwalker\MPWALKER.DM\bin\mpatarulectl -C mpatarule_ApacheErrorLog.ini

【UNIX版】

正規化ルール定義ディレクトリ/etc/opt/FJSVmpata/etc/rule 配下の正規化ルール定義ファイルmpatarule_ApacheErrorLog.iniを文法チェックします。

/opt/systemwalker/bin/mpatarulectl -C mpatarule_ApacheErrorLog.ini

■実行結果/出力形式

オプションを省略した場合、その時点での全登録内容が一覧表示で標準出力に出力されます。また、正規化ルールの登録(-Aオプション指定)をした場合、そのときに登録した内容を一覧表示と同形式で標準出力に出力します。

【オプションを省略した場合】

mpatarule_SolarisSyslog.ini
mpatarule_SolarisSuLog.ini
mpatarule_ApacheErrorLog.ini

【オプションを指定した場合】

正常終了時は以下の文字列が標準出力に出力されます。

mpatarulectl: 情報: 3100:正規化ルールの登録が完了しました。

mpatarulectl: 情報: 3101:正規化ルールの登録情報の削除が完了しました。

mpatarulectl: 情報: 3102:正規化ルール定義ファイルの文法チェックが完了しました。

異常終了時はエラーメッセージを標準エラー出力に出力して、処理を終了します。

エラー時の出力例を以下に示します。

mpatarulectl: エラー: 1052:3行目: キー名が不正です。正規化ルール定義ファイルの文法を確認してください。キー名=PositionParm、ファイル名=C:\Systemwalker\MPWALKER.DM\mpata\etc\rule\mpatarule_SolarisSyslog.ini
PositionParm=":",4,OperationLocation
mpatarulectl: 情報: 3102:正規化ルール定義ファイルの文法チェックが完了しました。


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