Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル - UNIX/Windows(R)共通 -
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第1章 コマンドリファレンス> 1.2 コマンド> 1.2.40 drmsdfn(資源配付の管理情報定義コマンド(サーバ用))

1.2.40.5 自システム名、あて先システム名の定義

■機能説明

自システム名、あて先システム名を定義します。

■記述形式

drmsdfn

-a sys -k システム種別 [-n ノード名] -s システム名 [-c コメント] [-l keep|rel] [-p 通信種別] [-V 論理構成名] [-Y mng|nomng] [-H own|other] [-D ドメイン名] [-r]

■オプション

-a sys:
本コマンドの機能を定義します。本オプションは“sys”と指定します。
-k システム種別:
定義するシステムの種別を指定します。
【Windows版】
本オプションは以下のように指定します。
own:
自システム名を定義する場合
serv:
あて先システム名を定義する場合(あて先システムがサーバの場合)
cl:
あて先システム名を定義する場合(あて先システムがクライアントの場合)
【UNIX版】
本オプションは以下のように指定します。
own:
自システム名を定義する場合
serv:
あて先システム名を定義する場合(あて先システムがサーバの場合)
ws:
あて先システム名を定義する場合(あて先システムがクライアントの場合)
-n ノード名:
ノード名を指定します。
【Windows版】
本オプションは以下のように指定します。
[自システム名を定義する場合]
任意のノード名が指定できます。
[あて先システム名を定義する場合(あて先システムがサーバ)]
ノード名は、サーバのIPアドレス(ドット記法)、ホスト公式名(hostsファイルの最初のエントリ、大小文字まで一致させる)、DNS名またはコンピュータ名を指定します。IPアドレスを指定するか、その他の名前を指定するかは、システム内で均一とし、DRMS編集ファイル(drms.dat)のnametypeオペランドと一致させる必要があります。
DRMS編集ファイルでnametypeオペランドを省略した場合は、IPアドレスを指定します。
IPアドレスを指定する場合、先頭に0をつけると8進数での指定扱いとなりますので、先頭に0は指定しないでください。
Linkexpressで通信する場合、ノード名はLinkexpressのネットワーク定義に指定するnode命令のnameオペランドで指定する名前と同じである必要があります。
[あて先システム名を定義する場合(あて先システムがクライアント)]
資源配付クライアントの設定において、コンピュータ名運用を設定している場合、ノード名は、クライアントのコンピュータ名を指定します。コンピュータ名運用を設定していない場合は、IPアドレス(ドット記法)を指定します。
IPアドレスを指定する場合、先頭に0をつけると8進数での指定扱いとなりますので、先頭に0は指定しないでください。
本オプションが省略された場合は、-sオプションと同じ内容が指定されたものとみなします。
【UNIX版】
本オプションは以下のように指定します。
[自システム名を定義する場合]
任意のノード名が指定できます。
[あて先システム名を定義する場合(あて先システムがサーバ)]
ノード名は、サーバのIPアドレス(ドット記法)、ホスト公式名(/etc/hostsの最初のエントリ、大小文字まで一致させる)、またはDNS名を指定します。IPアドレスを指定するか、その他の名前を指定するかは、システム内で均一とし、DRMS編集ファイル(drmsrc)のnametypeオペランドと一致させる必要があります。
DRMS編集ファイルでnametypeオペランドを省略した場合は、IPアドレスを指定します。
IPアドレスを指定する場合、先頭に0をつけると8進数での指定扱いとなりますので、先頭に0は指定しないでください。
DTSで通信する場合、ノード名はDTS編集時にDTS編集ファイルに指定するnode命令のnameオペランドで指定する名前と同じである必要があります。
[あて先システム名を定義する場合(あて先システムがクライアント)]
資源配付クライアントの設定において、コンピュータ名運用を設定している場合、ノード名は、クライアントのコンピュータ名を指定します。コンピュータ名運用を設定していない場合は、IPアドレス(ドット記法)を指定します。
IPアドレスを指定する場合、先頭に0をつけると8進数での指定扱いとなりますので、先頭に0は指定しないでください。
本オプションが省略された場合は、-sオプションと同じ内容が指定されたものとみなします。
-s システム名:
資源配付で使用する一意名として、システム名(システム識別子)を指定します。

Windows版の場合、システム名は、ASCII(128文字以内)またはシフトJIS(64文字以内)の全角文字列で指定します。

UNIX版の場合、システム名は、ASCII(128文字以内)、EUC(64文字以内)またはシフトJIS(64文字以内)の全角文字列で指定します。ただし、Linuxで指定可能な全角文字列は、ASCII(128文字以内)およびEUC(64文字以内)だけです。

-c コメント:
利用者の任意なコメントを指定します。

Windows版の場合、コメントは、ASCII(30文字以内)またはシフトJIS(15文字以内)の全角文字列で指定します。

UNIX版の場合、コメントは、ASCII(30文字以内)、EUC(15文字以内)またはシフトJIS(15文字以内)の全角文字列で指定します。ただし、Linuxで指定可能な全角文字列は、ASCII(30文字以内)およびEUC(15文字以内)だけです。

ブランクを含む文字列で指定する場合は、“”(ダブルクォーテーション)”で囲んで指定します。この場合、“”(ダブルクォーテーション)”は文字数には含まれません。

-l keep|rel:
定義するシステムの資源転送方式を指定します。資源転送方式は以下のとおり指定します。
keep:
回線交換の場合に、ダウンロードが完了するまでセションを継続させておく場合に指定します。
rel:
資源配付は状況を問い合わせ、そのあとでダウンロードを行いますが、フェーズごとにセションを切断する場合に指定します。

本オプションが省略された場合は、relが指定されたものと見なします。

-p 通信種別:
通信種別を指定します。
【Windows版】
通信種別は、以下のとおり指定します。
tcp/ip:
サーバ間の通信およびサーバ-クライアント間の通信にTCP/IPプロトコル通信を行う場合
dts:
サーバ間の通信にLinkexpressを利用する場合
http:
サーバ間の通信およびサーバ-クライアント間の通信にHTTPプロトコル通信を行う場合
https:
サーバ間の通信およびサーバ-クライアント間の通信にセキュリティ付きHTTPプロトコル通信を行う場合

本オプションを省略した場合は、“tcp/ip”が指定されたものとみなします。-kオプションで“own”または“cl”を指定した場合は、本オプションに“dts”を指定することはできません。

【UNIX版】
通信種別は、以下のとおり指定します。
tcp/ip:
サーバ間の通信およびサーバ-クライアント間の通信にTCP/IPプロトコル通信を行う場合
dts:
サーバ間の通信にDTSを利用する場合
http:
サーバ間の通信およびサーバ-クライアント間の通信にHTTPプロトコル通信を行う場合
https:
サーバ間の通信およびサーバ-クライアント間の通信にセキュリティ付きHTTPプロトコル通信を行う場合

本オプションを省略した場合は、“tcp/ip”が指定されたものとみなします。-kオプションで“own”または“ws”を指定した場合は、本オプションに“dts”を指定することはできません。また、システムがAIXおよびHP-UXの場合は、本オプションに“dts”および“https”を指定することはできません。

-V 論理構成名:
定義したクライアントを論理構成により管理する場合に指定します。

Windows版の場合、論理構成名は、ASCII(128文字以内)またはシフトJIS(64文字以内)の全角文字列で指定します。

Windows版の場合、本オプションは-kオプションに“cl”を指定したとき指定することができます。

UNIX版の場合、論理構成名は、ASCII(128文字以内)、EUC(64文字以内)またはシフトJIS(64文字以内)の全角文字列で指定します。ただし、Linuxで指定可能な全角文字列は、ASCII(128文字以内)およびEUC(64文字以内)だけです。

UNIX版の場合、本オプションは-kオプションに“ws”を指定したとき指定することができます

なお、本オプションを指定した場合は、-Yオプションを指定することはできません。

本オプションを省略した場合は、自システムに直接接続される(隣接)クライアントとして定義されます。

-Y mng|nomng:
定義したクライアントのステータスを管理するかどうかを指定します。

Windows版の場合、本オプションは-kオプションに“cl”を指定したときに指定することができます。

UNIX版の場合、本オプションは-kオプションに“ws”を指定したときに指定することができます。

なお、-Vオプションを指定した場合は、本オプションを指定することはできません。

本オプションを省略した場合は、“mng”が指定されたものとみなします。

mng:
ステータスを管理します。
nomng:
ステータスを管理しません。
-H own|other:
本オプションは以下のとおり指定します。
[定義対象がサーバの場合]
自システムに直接接続される(隣接)サーバか、自システムに直接接続されない(非隣接)サーバかを指定します。
[定義対象がクライアントの場合]
自システム配下、または隣接サーバ配下に接続されるクライアントか、非隣接サーバ配下に接続されるクライアントかを指定します。

本オプションは以下のように指定します。本オプションを省略した場合は、“own”が指定されたものとみなします。

own:
定義対象が、隣接サーバ、自システム配下のクライアント、隣接サーバ配下のクライアントの場合に指定します。
other:
定義対象が、非隣接サーバ、非隣接サーバ配下のクライアントの場合に指定します。

自サーバから見て隣接と非隣接は以下の考え方で指定してください。

定義対象

-Hオプションの指定

-Dオプション

自サーバ配下のクライアント

ownまたはデフォルト

不要

隣接サーバ

ownまたはデフォルト

不要

隣接サーバ配下のクライアント

ownまたはデフォルト

必要

非隣接サーバ

other

必要

非隣接サーバ配下のクライアント

other

必要

-D ドメイン名:
定義対象とするシステムが自システムに直接接続されない(非隣接)システムの場合、該当システムが属するドメインを指定します。

本オプションは、-Hオプションに“other”を指定した場合、または隣接サーバ配下のクライアント定義時に必ず指定します。

-Hオプションを省略または“own”を指定し、-kオプションに“serv”を指定した場合には、本オプションを指定することはできません。

ドメイン名として指定する名前は以下のとおりです。

定義対象

-Dオプションの指定値

隣接サーバ配下のクライアント

隣接サーバのシステム名

非隣接サーバ

非隣接サーバのすぐ上位のサーバのシステム名

非隣接サーバ配下のクライアント

クライアント接続先の非隣接サーバのシステム名

-r:
-kオプションに“serv”を指定し、-pオプションに“dts”以外を指定し、-nオプションでホスト名またはDNS名を指定した場合に、その名前が使用可能かチェックします。本条件に一致しない場合はアドレス解決のチェックは行いません。本オプション指定によるチェックは、指定した名前がアドレス解決できるかどうかでチェックします。

なお、本オプションを省略した場合は、上記の条件に一致した場合にアドレスが解決できるかどうかをチェックします。

◆備考

自システム名とあて先システム名の定義を省略した場合の扱いは、以下のとおりです。

自システム名
Windows版の場合、資源配付起動時に“OWN”という自システム名を自動的に定義します。
 UNIX版の場合、資源配付起動時に“own”という自システム名を自動的に定義します。
あて先システム名
資源の配付時に自動的に、あて先システム名を定義します。
あて先システム名を自動定義する方法については、“Systemwalker Centric Manager 使用手引書 資源配付機能編”の配付経路の定義に関する記述を参照してください。

■復帰値

0:正常終了
定義処理が正常に終了しました。
1:警告
ノード名の名前の使用可能チェックでエラー。定義処理ができません。
3:処理続行不可能な使用者エラー
同じあて先システム名が二重に定義されました。

オプションの指定に誤りがあります。定義処理ができません。

4:プログラム・エラー
システムにエラーが発生しました。定義処理ができません。

■参照

表:資源配付/インベントリ管理用コマンド(サーバ用)

■コマンド格納場所

Windows

Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpdrmssv\bin

UNIX

/opt/systemwalker/bin

■実行に必要な権限/実行環境

【Windows】

【UNIX】

■注意事項

【Windows版】

【UNIX版】

■使用例1

あて先システム名を“SERV01”、システム種別を“serv”、相手側ノード名をホスト公式名“serv01”、通信種別を“tcp/ip”、資源転送方式をセション継続指定“keep”、コメントを“2002年4月28日に定義”と定義します。

drmsdfn -a sys -s SERV01 -k serv -n serv01 -p tcp/ip -l keep -c 2002年4月28日に定義

■使用例2

あて先システム名を“FMV04”、システム種別を“serv”、相手側ノード名を“FMV04”、通信種別を“tcp/ip”で名前使用可能のチェックをともなった定義をします。

drmsdfn -a sys -k serv -s FMV04 -n FMV04 -p tcp/ip -r

■使用例3

あて先システム名を“SERV02”、システム種別を“serv”、相手側ノード名を“node02”、通信種別を“dts”、資源転送方式をセション切断指定“rel”、コメントを“2002年4月28日に定義”と定義します。

drmsdfn -a sys -s SERV02 -k serv -n node02 -p dts -l rel -c 2002年4月28日に定義

■使用例4

【Windows版】

あて先システム名を“FMV01”、システム種別を“cl”、相手側ノード名を“111.222.333.444”、通信種別を“tcp/ip”、と定義します。

drmsdfn -a sys -s FMV01 -k cl -n 111.222.333.444 -p tcp/ip

【UNIX版】

あて先システム名を“FMV01”、システム種別を“ws”、相手側ノード名を“111.222.333.444”、通信種別を“tcp/ip”、と定義します。

drmsdfn -a sys -s FMV01 -k ws -n 111.222.333.444 -p tcp/ip

■使用例5

【Windows版】

あて先システム名を“FMV02”、システム種別を“cl”、相手側ノード名を“111.222.333.444”、通信種別を“tcp/ip”、論理構成名を“Ronri”と定義します。

drmsdfn -a sys -s FMV02 -k cl -n 111.222.333.444 -p tcp/ip -V Ronri

【UNIX版】

あて先システム名を“FMV02”、システム種別を“ws”、相手側ノード名を“111.222.333.444”、通信種別を“tcp/ip”、論理構成名を“Ronri”と定義します。

drmsdfn -a sys -s FMV02 -k ws -n 111.222.333.444 -p tcp/ip -V Ronri

■使用例6

【Windows版】

あて先システム名を“FMV03”、システム種別を“cl”、相手側ノード名を“111.222.333.444”、通信種別を“tcp/ip”、クライアントのステータスを管理しない“nomng”と定義します。

drmsdfn -a sys -s FMV03 -k cl -n 111.222.333.444 -p tcp/ip -Y nomng

【UNIX版】

あて先システム名を“FMV03”、システム種別を“ws”、相手側ノード名を“111.222.333.444”、通信種別を“tcp/ip”、クライアントのステータスを管理しない“nomng”と定義します。

drmsdfn -a sys -s FMV03 -k ws -n 111.222.333.444 -p tcp/ip -V nomng

■実行結果/出力形式

復帰値を参照してください。


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