Interstage Job Workload Server セットアップガイド
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第8章 コマンドやシェルスクリプトの配置と設定

バッチアプリケーションのコマンドやシェルスクリプトを、ジョブの実行環境への配置(格納)の方法、および環境設定について説明します。

■コマンドやシェルスクリプトの配置場所

コマンドやシェルスクリプトは、それぞれ任意の場所に配置してください。


独自で作成したコマンドやシェルスクリプトの配置場所は、あまり分散せずに1つの場所に格納することで、コマンドやシェルスクリプトの管理や保守が容易になります。

■コマンドやシェルスクリプトの実行権

ジョブの実行環境で実行する、コマンドやシェルスクリプトは、バッチワークユニット内のコンテナプロセスより実行されます。
バッチワークユニット内のコンテナプロセスは、バッチワークユニットを起動したユーザ権限となります。
したがって、コマンドやシェルスクリプトの実行権は、バッチワークユニットを起動するユーザの権限に依存します。


バッチワークユニットは、Interstage運用者の権限で起動することを推奨します。

■コマンドやシェルスクリプトが使用する文字コードをバッチ実行基盤に設定

コマンドやシェルスクリプトが使用する文字コードをバッチ実行基盤に設定します。

設定は以下の2つのコマンド/シェルスクリプト用のアプリケーション連携実行基盤定義ファイルを編集します。

編集内容は“コマンド/シェルスクリプト用のアプリケーション連携実行基盤定義ファイルの編集”を参照してください。

■コマンドやシェルスクリプトの配置場所をバッチワークユニットに設定

物理的なコマンドやシェルスクリプトを格納したあと、バッチシステムを運用する前に、コマンドやシェルスクリプトが格納されている場所(PATH)を、対象のバッチワークユニットに設定する必要があります。
また、対象のコマンドやシェルスクリプトが動作するために必要な情報も、バッチワークユニットに設定する必要もあります。
したがって、バッチワークユニットには以下の情報を設定します。


上記以外の項目は編集しないでください。

バッチワークユニットの設定をする前に、“バッチワークユニットの停止確認”を行ってください。

バッチワークユニットの設定は、対象の「ワークユニット定義ファイル」を更新し、バッチワークユニット定義の再登録を行います。
更新すべきワークユニット定義ファイルの定義項目について、以下に説明します。


バッチワークユニット定義の再登録は、isaddwudefコマンドで行います。
再登録の方法は“ワークユニット定義の再登録”の手順に従って行ってください。

 

コマンドやシェルスクリプトの格納先パスをPATH環境変数に設定

コマンドやシェルスクリプトを格納したパスを設定します。
設定したパスは、アプリケーションが動作するプロセス内のPATH環境変数の値になります。
ワークユニット定義ファイルの項目は、以下のとおりです。
セクション : Control Option
定義項目名 : Path for Application
PATH環境変数の設定の詳細は、バッチワークユニットの設定の“Path for Application:アプリケーション使用パス”を参照してください。

本定義項目には、/usr/sbin などシステム管理者(スーパユーザ)が使用するコマンドやシェルスクリプトが格納されているパスは設定しないでください。

◆コマンドやシェルスクリプトが動作するために必要なPATH環境変数の設定

コマンドやシェルスクリプトが動作するために必要なパスを設定します。
設定内容については、“コマンドやシェルスクリプトの格納先パスをPATH環境変数に設定”を参照してください。

◆コマンドやシェルスクリプトが動作するために必要なLD_LIBRARY_PATH環境変数の設定

実行するコマンドやシェルスクリプト自身が、動作するのに必要なライブラリパスを設定します。
設定したライブラリパスは、アプリケーションが動作するプロセス内のLD_LIBRARY_PATH環境変数の値になります。
ワークユニット定義ファイルの項目は、以下のとおりです。
セクション : Control Option
定義項目名 : Library for Application
LD_LIBRARY_PATH環境変数の設定の詳細は、バッチワークユニットの設定の“Library for Application:アプリケーション使用ライブラリパス”を参照してください。

◆コマンドやシェルスクリプトが動作するために必要なCLASSPATH環境変数の設定

実行するコマンドやシェルスクリプト自身が、動作するのに必要なクラスパスを設定します。
設定したクラスパスは、アプリケーションが動作するプロセス内のCLASSPATH環境変数の値になります。
ワークユニット定義ファイルの項目は、以下のとおりです。
セクション : Application Program
定義項目名 : CLASSPATH for Application
CLASSPATH環境変数の設定の詳細は、バッチワークユニットの設定の“CLASSPATH for Application:アプリケーション使用クラスパス”を参照してください。

◆コマンドやシェルスクリプトが動作するために必要なその他の環境変数の設定

実行するコマンドやシェルスクリプト自身が、動作するのに必要な各種環境変数を設定することができます。
環境変数の設定指針”をもとに設定する環境変数を決めてください。
設定した各種環境変数は、バッチワークユニットの環境変数をベースに、上書き設定されます。
ワークユニット定義ファイルの項目は、以下のとおりです。
セクション : Control Option
定義項目名 : Environment Variable
その他の環境変数の設定の詳細は、バッチワークユニットの設定の“Environment Variable:環境変数”を参照してください。


ワークユニット定義ファイルの設定内容などについては、“バッチワークユニットの設定”を参照してください。


独自で作成したコマンドやシェルスクリプトの配置場所は、任意のパスに配置可能ですが、分散すればそれだけのパスを、バッチワークユニットに設定する必要があります。
したがって、1つの場所に格納しておくことで、コマンドやシェルスクリプトの管理や保守が容易になります。


ワークユニット定義ファイルの編集で、「アプリケーションが動作するために必要なその他の環境変数の設定」を追加する例を以下に示します。(太字部分が編集した部分です。)

[WORK UNIT]
Name : jobq001_CWU
Kind : ASYNC
Batch Mode : YES
[Control Option]
Current Directory : /MCBATT/jobq001/BTWU
Application Retry Count : 6
Process Degeneracy : YES
Environment Variable : LANG=ja
Environment Variable : OD_CODE_SET=EUC
[Application Program]
Destination : jobq001_CSTEPdest
Concurrency : 5


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